日曜美術館 アートシーン ▽“存星(ぞんせい)−漆芸の彩り−”展 ほか 2014.11.23


幕末の名工玉楮象谷の精緻な漆の器。
中国から伝わった漆の工芸品に影響を受けたと考えられています。
それは「存星」と呼ばれる漆芸品です。
当時の日本には無かった華やかな装飾。
舶来品の中でも特に珍重されました。
中国渡来の存星に焦点を当てた展覧会です。
存星の名品として伝わる高さ40センチほどの箪笥。
漆の模様で埋め尽くされています。
彫った模様に色漆を埋め込んで柄を描く填漆という技法。
側面に描かれているのはきのこ狩り。
手にしているのは不老長寿の力を持つと信じられる特別なきのこ。
裏側にも鮮やかな色が残ります。
波の奥にそびえる楼閣。
躍動感あふれる理想郷です。
江戸時代に書かれた茶道具の名品の記録。
こうした史料の中に存星の存在を示す数少ない記述があり千利休が目にしたとされています。
そして調査で初期の作品が明らかになりました。
中国にもあまり残されていない南宋時代の漆芸品です。
色漆を厚く塗り重ねそれを彫って装飾する彫彩漆という技法。
細かい網の目や彫り出したしま模様。
こうした特徴のある漆芸品を存星と呼び珍重してきたのです。
漆を塗り重ねる膨大な時間や失敗の許されない高度な彫りの技。
その品格から存星は憧れの対象となります。
その影響を受け後に日本で作られた優れた作品も存星と呼ばれるようになっていきました。
19世紀末から20世紀初頭革新的な色彩表現をもたらした新印象派。
点描表現の先駆けジョルジュ・スーラ。
絵の具を色の点として置いていく事で絵の具の明るさを最大限に引き出す描き方を編み出しました。
その影響を受けたポール・シニャック。
髪は青とオレンジの点。
引き立て合う色彩がきらめきを演出します。
アンリ・マティスは点描をきっかけに独自の表現に目覚めていきます。
古代の朝鮮半島と日本列島をつなぐ文字の文化に注目します。
朝鮮半島南部で出土したとされる刀。
表面に丸みのある漢字が残っています。
こちらは日本の古墳から出土した刀。
同じように丸みのある文字が見えます。
漢字が朝鮮を経由して伝わった事がうかがえます。
和歌を元に作られた絵巻に書かれた仮名文字。
文字は日本で独自の発達を遂げていきました。
佐野市立吉澤記念美術館で修復を終えた伊藤若冲の絵巻物が公開されています。
長年の汚れが取り除かれしわもきれいに伸ばされました。
よみがえった…今その後半部分が展示されています。
虫たちの一瞬の動きを見逃さない若冲のまなざしです。
同時代の絵師たちの作品と共に味わう展覧会。
東京藝術大学にまつわる作品を集めた展覧会です。
油絵の世界を切り開いた高橋由一の代表作。
かつて学生たちの美術資料として収蔵されました。
佐伯祐三の「自画像」。
大学から多くの個性的な画家たちが巣立っていきました。
若松光一郎もその一人。
カンバスに色をつけた和紙を貼り重ね新しい表現に挑みました。
17世紀に生まれた銅版画の技法メゾチント。
その技にこだわった作家たちの国際展です。
古代ローマを思わせる遺跡。
煙るような光の中の光景を描き出しています。
その表現力は写真より勝ると今も多くの作家がメゾチントの世界を探求しています。
ポーランドにある大学の入口。
窓の奥のひんやりした気配や石壁に当たる太陽のぬくもりまで伝わってくるかのようです。
不気味な1本の木。
それは球体の中の光景。
メゾチントならではの精緻な表現です。
黒と白で見知らぬ空間を作り出すメゾチントの世界。
その魅力とは?まず真っ黒いものを先に作ってしまってそこから削り取っていくっていうつまり光を捉えていくと。
暗闇の中光を拾っていくというとても魅力的な行為ですね。
黒柳正孝さんは布のひだを幻想的に描きました。
台湾出身でニューヨークで活躍するリー・ミンウェイ。
20年にわたる創作を網羅した展覧会です。
リーは観客が参加するアート作品を手がけてきました。
観客が持ってきた布を使って作る作品。
布を糸で繕いながら会話を楽しみます。
へ〜それじゃあダンスをやってらっしゃると?なのでちょっと衣装とかは縫ったりとかはありますけど。
そして壁の糸に布をつないでいきます。
人と人のつながりが形になって残っていきます。
会場にある花園。
観客はこの花を持ち帰る事ができますが条件があります。
来た道と違う道で帰り見知らぬ人に花をプレゼントする事。
分かりましたじゃあ受け取ります。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
そして会期中何度か行われる特別なプロジェクト。
リー自身が応募で選ばれた人と閉館後に夕食を楽しみます。
何年か後に特別な経験が何かを変えた事に気付く。
それもまたアートだとリーは言います。
2014/11/23(日) 09:45〜10:00
NHKEテレ1大阪
日曜美術館 アートシーン ▽“存星(ぞんせい)−漆芸の彩り−”展 ほか[字]

「存星(ぞんせい)—漆芸の彩り—」(五島美術館 10月25日〜12月7日)ほか、展覧会情報

詳細情報
番組内容
「存星(ぞんせい)—漆芸の彩り—」(五島美術館 10月25日〜12月7日)ほか、展覧会情報
出演者
【司会】井浦新,伊東敏恵

ジャンル :
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
情報/ワイドショー – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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