(テーマ音楽)世界で初めて町なかに立てられたクリスマスツリー。
それは異国を渡り歩いた商人たちのふるさとへの思いの表れでした。
バルト海に面する港町タリンです。
もともと森だったこの地が港として切り開かれたのは13世紀。
以来商人の街として発展してきました。
多くの建物にはクレーンがついています。
大事な品物が盗まれないよう屋根裏の倉庫に上げるために使われていました。
バルト海の真ん中に位置するタリン。
商人たちはその立地を生かしヨーロッパ全土に進出。
中継地として港を栄えさせます。
彼らは地中海で仕入れた火薬やこしょうをロシアや北欧へ販売。
巨万の富を得ました。
更に商人たちはほかの港に負けないよう贅を凝らした文化を築き上げます。
ここは中世の大商人の邸宅を改装したレストランです。
自慢の料理が当時の記録を基に再現されています。
遠く6,000kmも離れたアラビア産のイチジクを使った料理。
こちらは…バルト海一豊かな街となったタリン。
やがてその富をねらって周りの大国が押し寄せます。
それを示すのが教会です。
タリンはノルウェーデンマークロシアなどの大国の侵略を次々と受けその度に宗派が異なる教会が建てられました。
こちらはデンマークの王が築いた大聖堂。
内部に飾られる無数の紋章は歴代の支配者たちのものです。
豪華な紋章を作る資金はタリンの商人たちが全て肩代わりしました。
商人たちは支配者を富で懐柔しふるさとの安全を確保したのです。
ふるさとを守る資金を得るためヨーロッパ中を忙しく駆け巡っていた商人たち。
そんな彼らが一年に一度必ずタリンに戻ったのがクリスマスの時期でした。
その象徴だった場所が今も残っています。
15世紀から続くクリスマスマーケット。
商人たちはここにクリスマスの飾りや保存食を持ち寄り売り買いしていました。
忙しい商人たちは年に一度のふるさとでの時間を何より大切にしていたのです。
彼らが故郷に戻った証しとして立てたのが豪華なクリスマスツリーでした。
最初にここにツリーが立てられたのは1441年。
商人の組合によるもので街の広場に立てられたのは世界で初めてだといいます。
大国を手玉に取りながらふるさとに惜しみなく富を注いだ商人たち。
彼らのふるさとへの思いは今も美しく街を彩っています。
2014/12/17(水) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「タリン歴史地区〜エストニア〜」[字]
故郷を守った商人魂 ▽文化遺産 ▽バルト海に面したタリンはヨーロッパ各国やロシアなどを結ぶ貿易拠点して13世紀から栄えた。当時の有力商人が建てた家々が街を彩る。
詳細情報
番組内容
エストニアの首都・タリン。バルト海に面した港町は北欧、ロシア、南欧などを結ぶ貿易拠点して13世紀から栄えた。タリンは、その貿易上の重要性からノルウェー、ロシア、デンマークなど周辺諸国から常に狙われ続けた。さまざまな支配層が建てた異なる宗派のキリスト教会が今も残っている。12月になると、タリンの商人組合が15世紀に世界で初めて立てたというクリスマスツリーが街を彩る。
出演者
【語り】松平定知
音楽
【音楽】久石譲
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:29549(0x736D)