午後のサスペンス「銀座高級クラブママvs熱海老舗旅館女将」 2014.11.24



(鳥の羽音)
(銃声)
(亜紀)うっ…。
〜〜
(大沢)それじゃあお食事が終わった頃にまたお迎えにあがります。
(立花小夜子)よろしく。
(大沢)あぁママ。
ん?ご注文はほどほどに…。
うふっ。
〜お…。
(立花志乃)あなたたしか歌舞伎町の裏通りのなんとかいうバーのホステスさんでしたよね?ご冗談ばっかり。
私銀座のクラブ「ダンテ」の小夜子でございます。
アハハハ…そうだったのかしら?錦舟楼の女将さんも招待されたんですの?えぇもう私は30年も前から…。
まぁさすがに年輪でございますわね〜。
30年前だなんて私まだヨチヨチ歩きでしたわ〜オホホホ。
まぁずいぶんサバ読んで。
愛染蔵のお見立会に招待されるなんてきっとしっかり貯め込んだのね。
いいえ女将さんの足元にも及びませんわ。
殿方をたぶらかして吸い上げたお金でしょ?ひどいことを…。
お客様に喜んでいただくのが私の商売ですから。
あらそう。
(2人)あらステキ!あなたもっとチャラチャラとした柄のほうがお似合いよ?そうですよねぇこ〜んな地味な着物あと50年くらいして女将さんぐらいの歳になってから十分着られますものね〜。
今日はせいぜいゆっくりお楽しみください。
来年はもう招待されないかもしれませんしね〜。
自分のほうこそ!〜〜〜
(拍手)
(土屋)やぁ!ママ誕生日おめでとう。
さすがきれいだね!ありがとうございます。
土屋さんがご贔屓にしてくださるおかげですわ。
アッハハハハハ!どうぞごゆっくり。
的場社長本日はよくお越しくださいました。
(的場)いやいや。
相変わらず色っぽいね〜。
着物も見事だ。
失礼します。
どこかな?じゃあお言葉に甘えて…。

(あかり)あれ?しつけ糸が出てますよ?
(朱実)いいのよ。
見てらっしゃい。
では…。
(ドラムロール)ありがとうございます。
(拍手)君ドンペリのピンクをケースでもらおうかな。
(大沢)かしこまりました。
嬉しいわ〜ありがとうございます。
ドンペリをケースって…何百万円にもなっちゃう。
これが銀座のしきたりよ。
あれで的場さんがママにあの着物をプレゼントしたのと同じことになるでしょ?そっかぁ…すご〜い!〜
(シャンパンの栓を抜く音)
(久留米)乾杯〜!
(久留米)ママ来年は私にプレゼントさせてくれるか?来年になればドンペリのゴールド100本くらいはいけるぞ?まぁ嬉しい!本気にしましたよ?
(リカ)今年はないの?ロマネコンティとか?じゃあリカの顔を立てるか。
ありがとう久留米さん!ロマネコンティ1本お願いします!かしこまりました。
ありがとうございます。
リカにそう言われちゃしょうがないからな。
ありがとう!〜
(車のクラクション)〜
(幸子)どいてちょうだい!どいてちょうだい!あなた!あなた出てらっしゃい!!
(幸子)いるのはわかってるのよ!
(幸子)あなた出てらっしゃい!いるのはわかってるのよ!!
(幸子)あなた!どこなの!?
(貴和子)困ります!どういうこと!?なぜ上げてしまったの?
(恵美)申し訳ありません。
ご主人が来てること言ってしまったの?それが証拠があるからとぼけても駄目だって…。
証拠?
(貴和子)お客様…!
(幸子)どいて!いるのはわかってるのよ!どこ!?あなた!何よ!何よこれ!?なんのつもり!?
(幸子)あんたどういうつもりで人の亭主をたぶらかしてんの!?申し訳ございません。
女将…どういうことなんだ?いったい。
ここは一流の老舗旅館だろ?女房を乗り込ませるなんて三流旅館もいいとこだ!女将のせいにしないで!悪いのはあなたなんだから!お前こそこんな所までのこのこ来やがって。
つけてたのか?ちゃ〜んと教えてくれる人がいたのよ!ほら!なんだ?これは…。
ここの玄関の前じゃないか!?玄関の前!?ちょっと…。
まぁこの写真どなたから?あなた!誰が送ってきたかわかるわよね?…さぁね。
ダンテの女なんでしょ!?ダンテ…!?
(幸子)あなたもダンテのホステスなんでしょ!?〜お疲れさまでした。
お疲れさま。
お疲れさまでした〜。
はいお疲れさま。
あっあかりちゃんあなたさっきお客様の前で時計見てたでしょ?あれ駄目よ。
え?どうしてですか?このダンテはねお客様に時間を忘れて楽しんでいただく所なの。
あなたが時計を見たらお客様ももう帰らなきゃって興ざめなさるでしょう?お客様の夢を壊さないでね。
でも終電の時間が気になっちゃって…。
だったら一生懸命働いてお給料上げてタクシーで通える所に住みなさい。
はいわかりました。
気をつけて。
お疲れさまです。
お疲れさまで〜す。
お疲れさま。
お疲れさまで〜す。
あリカちゃん。
はい?あなた今月の10日久留米さんの誕生日でしょ?何かプレゼントは考えてるの?えぇ。
ブランド物のマネークリップがいいんじゃないかって。
なんだかありきたりよねぇ。
もっと心のこもった物にしないとお客様の心をつかめないわよ。
わかりました。
お疲れさまです。
はい気をつけて。
(リカ)お疲れさまです。
はいお疲れさん。
送りましょうか?ありがとう。
でも今夜は飲んでないから。
〜ただいま〜。
ふぅ〜。
キャ〜ッ!あぁお義母さ〜ん!もう…どうしたんですか?あなたいったい店の女の子たちにどういう教育をしてるの!?はぁ?なんのことでしょうか?恥をかかされたわよ!恥?そう!おかげで老舗旅館の面目丸つぶれよ!
(敦志)母さん玄関で怒鳴るなよ。
小夜子おかえり。
ただいま。
フンッ!えぇっ!?和泉ちゃんが久留米さんと!?そう。
そんなばかな…。
だって和泉ちゃんは久留米さんの係じゃないし…。
係ってな〜に?あぁ〜あのぅ…そのお客様の担当者とか専任者っていう意味…。
担当者を出し抜いて久留米さんと旅行に来ちゃうなんてまったくまぁしつけがなってないわね!あなたママとして失格!しかもよその担当者ときたら…ご丁寧にうちの前で待ち伏せて2人が中に入るのを写真に撮ってなんと奥さんに送りつけたのよ。
奥さんに!?ひとつ間違えたら修羅場よ。
奥さんがカ〜ッとなって刃物でも持っていたら刃傷沙汰。
それ突き詰めれば小夜子さんすべてあなたの責任なのよ!母さんそこまで言うことないだろ。
言わなきゃわからないのこの人。
あのちょっと待ってください。
なんですか?お言葉ですけどそんな…奥さんを部屋に乗り込ませるなんてこと許しちゃう旅館のほうに問題があったんじゃないんですか?なんですって!?小夜子…!だって〜そんな客商売の初歩的なミスを犯しといてよく一流だ老舗だなんて看板掲げていられますわよね?じゃあ小夜子さんあなた私のせいだって言うの?仲居のしつけもなってないなんて女将失格ですわね。
聞いた〜敦志?今の言いぐさ。
だからこんな女に騙されるんじゃないってあれほど言ったでしょ!こんな女ってどんな女なんです!?小夜子…。
クラブってチャラチャラ派手な格好をしてテーブルには全然手のかからない乾き物とかお漬物だけ出して何十万円も騙し取る所なんでしょ?騙し取る〜!?そんな店のママなんて詐欺師みたいなもんよ。
はぁ〜わかってないわね〜。
銀座のクラブっていうのはですね殿方のステータスを形にする所なんです!小夜子もういいよ…。
だってさぁ…。
毎晩毎晩こんな喧嘩じゃ…。
だからあんたがこんな女に騙されるから。
あの申し訳ありませんけどプロポーズされたのは私のほうですから!私の!そうするようにたぶらかしたんでしょ!たぶ…ねぇそうなの敦志!?私があなたのことたぶらかしたの!?ねぇ!そんなことないよ。
母さんもうやめてくれよ〜。
なんで私に言うの?言うなら小夜子さんに言いなさい。
いやぁ…もう本日は以上!ねっ?終わり!終わり!!フンッ!フンッ!もう頭きちゃう!なんで敦志ったらお義母さんにあんなこと言わせるのよ!だから悪かったよ…。
この間だってね呉服のお見立会で他人のふりして喧嘩ふっかけてくるのよ〜!それに年上だってバーのママだって私は一人息子の嫁でしょうが嫁!だから…。
この家だって敦志は私のために建ててくれたんでしょ?小夜子のためでもあるし母さんのためでも…。
どっちなのよどっち?小夜子と母さんに仲よくしてほしいんだよ。
だから2人の世話にならず旅館にも住まず俺の安月給でローン組んで建てたんだからさ…。
はぁ〜ぁ…。
頼むよ〜。
(車の急ブレーキ音)〜なに?いやぁ…あそうだ誕生日のプレゼント。
えっ?ジャ〜ン!ほら!お揃いなんだ!赤とグリーン。
休みの日に2人でジョギングできたら最高だなぁと思ってね。
な〜んかお義母さんのことはぐらかしてない?ん?いやぁ…。
うふふ。
オッケーわかった。
敦志のためだもん精一杯お義母さんと仲よくしてみる!頼むよ!うん。
でもできなかったらごめ〜ん。
〜〜和泉ちゃん久留米さんのことは本当なのね?
(和泉)…すみません。
そのことを奥様に知らせたのはリカちゃんなのね?だってこの子が人の客盗むんですもの。
あのねリカちゃん銀座で働きたいなら銀座のルールがあるのよ。
何があってもお客様にご迷惑をかけてはいけないの。
それを言うならこの子に言ってください。
まずはあなたに言ってるんです。
和泉ちゃんも一度お客様の係が決まったら決して横槍を入れるようなことはしない。
それが銀座の決まり。
いい?はい。
〜あっ…!〜
(敦志)ごめんな小夜子…。
ごめんって…なに?一緒に…ジョギング…。
もしもし敦志…敦志!?どうしたの?何があったの!?もしもし?どうしたの?〜ねえ!敦志どこにいるの?…敦志!小夜子さん!お義母さん…。
〜敦志…どうしたの〜!あぁ…敦志〜!!〜どうぞ。
ありがとう…。
いえ。
主人のこと誰にも言わないでね。
店の子にも…お客様にも。
楽しむつもりで来てくださるのにお悔やみの言葉から始まったんじゃ夢を売ることはできないわ。
それじゃ…休みもとらずに店を?もちろんよ。
今となっては敦志と出会ったこの店を守ることが私の生きがい…。
(大沢)わかりました。
それにしても…どうしてあんないい方がこんなことに!
(黒沼)目撃者によりますと犯人はすれ違いざまにご主人をナイフで刺して持っていた封筒を奪っていったらしいんです。
封筒?
(芦谷)会社の封筒です。
どういうことなんでしょう?それについては勤め先でいろいろ事情を訊いているんですが何かトラブルに巻き込まれていた様子はありませんでしたか?どうなの?小夜子さん。
気がつかなかったの?あなた妻でしょう!あなたが気づいてやってれば敦志だってあんなことにはならなかったのかもしれないのよ。
お義母さんだって一緒に住んでるじゃありませんか。
「自分がお腹を痛めて産んだ子だ」って自慢してるくせに肝心なときに役に立たない。
どうしてあなたってみんな人のせいにするの!だからあなたと一緒になんかさせたくなかったのよ。
そんなこと今ここで言わなくても…。
(黒沼)あの〜。
(2人)はい。
これ…。
ご主人が亡くなる直前にご自分の血でズボンに書いたものだと思うんです。
「スキ」…。
スキ…。
敦志…。
彼のズボンに。
「スキ」ですか…。
もう駄目だって思ったときにこんなこと書くなんて。
嬉しいけど…悲しくなっちゃう。
ママ…。
ねぇ…私彼にどこでプロポーズされたと思う?どこですか?美容院。
結婚…してください。
は!?ああの…こっち。
結婚してください!謹んでお受けしますかわいいでしょう?ステキです。
美容院の前で待ち伏せしてたんだけど我慢できなくなっちゃったんですって。
でもママ…。
確かに亡くなる間際に気持を伝えておきたいっていうこともあるかもしれませんけど何か別の意味も考えられませんかね?別の意味?事情を伺ってるとご主人は通り魔とかそういうのにやられたのじゃなくって何者かに計画的に殺害されたような気がしてしょうがないんですよね。
もし…仮にですよもし仮にそうだとしたらご主人も自分が狙われてることに気づいてたってこともありますよね。
〜気づいてたかもしれない…。
もしそうなら最後に何か犯人に関するものを言い残そうとしたっていうことも考えられますよね?犯人のこと!?スキ…スキ…。
数寄屋橋でとか。
もし名前だとしたら点々にも見えますもんね。
杉田とか杉村っていうのも考えられますよ。
誰かそういう知り合いいませんかね?
(鈴の音)杉田…杉村?ええ杉下とか…。
「スギ」か「スキ」の付く人ご存じありません?会社の名前でもいいんですけどね…。
そりゃあ何人かはいるでしょうけど…。
それよりね警察から敦志のこと何も言ってこないの?ええ。
毎朝新聞の川崎さんっていう記者の方と待ち合わせをしてるときに殺されたらしいってことはわかったんですけど。
新聞記者さんとどういう用事があったの?なんでも敦志のほうから連絡して何かの資料を渡すはずだったとか。
資料って何?それはわかりません。
どうしてわかんないの!だから!今日その新聞記者さんと会う約束をしてるんです。
あら私も行くわ。
あんたには任せておけないから。
もう…すぐでしゃばる!何?何か言った?いいえな〜んにも。
あの…すみません。
(川崎)こんな所に申し訳ありません。
社では人目を引くと思ったものですから。
確かに。
母でございます。
ああ…どうも。
あの…それで?
(川崎)順番にお話ししますが立花さんは会社で公共施設の建設に関するコーディネートを担当する部署にいたようなんですが。
コーディネート?そうだったんですか…。
あなた!妻のくせに敦志が会社でどんな仕事してたか知らなかったの?だって商社なんですもの。
いろんなお仕事がありますでしょう。
呆れた!よくまあそれで妻でございなんて言えたわね!普通はそうですわよ。
主人が元気で会社に通ってくれればそれでいいんです妻としては!
(川崎)具体的には…。
(小夜子/志乃)はい?建物の建設設備内装テナントなどすべての部門の入札を仕切り全予算を算出して国や都から捻出する仕事だそうですが…立花さんは今度お台場にできる第三迎賓館のIT部門を担当していたそうなんです。
ITって…?コンピューターとかインターネットのことですよ。
わかってますよそれくらい…ITでしょ!ビルのセキュリティーから通信部門など全部含めますと数十億円の仕事になりますし裏ではかなりの裏金が動く可能性もあるんです。
裏でお金が!IT関連の工事でも入札って…あるんですか?ええ…。
入札があるということは談合も?じゃあ敦志が取られた封筒もその関係のものだったんでしょうか?たぶん…。
あの日の朝立花さんからたいへんな情報があってご自分では手に負えないのでとにかく資料を渡すと連絡がありましたから。
それで敦志さんあんな目に…。

(川崎)とにかく私も責任を感じていますし新しいことがわかったらすぐにご連絡を差し上げます。
お願いします。
〜最近お客様にも増えてきたのよね…IT関連の会社の人。
うちの店もですわ。
あ久留米さんもそうじゃなかったかしら?ええ。
あそうだ…。
久留米さんに内情聞いてみようかしら。
ほらあの…入札とか談合とかについて。
それからね熱海の錦舟楼へもまたどうぞお越しくださいませって言っとくのよ。
あなたのせいなんだから。
どうして私のせいなんですか!?それ自分のせいでしょ。
あなたねいちいち私に口答えしないの!まったくもう敦志ときたらこんな女のどこがよかったのかしら?全部いいって言ってくれてました。
かわいげないわねぇ!かわいいっていつも言われてました。
お義母さんひがんでんじゃないですか?なんですって!?なぁに?フン!フン!
(店内の賑わい)
(土屋)よっ!いらっしゃいませ。
あぁママねちょっと…小耳に挟んだんだがね東京ユニバーサルの社員が死んだっていう事件があったろ?あれママの亭主だって?
(桑田)立花敦志さんって方。
土屋さん銀座のママのプライベートは企業秘密!あ〜そうだったな!ハッハッハ…。
あちょっとね紹介したい人がいるんだ。
私の大事なお得意さん。
堀内さん。
(堀内)よろしく。
今日はよくお越しくださいました。
土屋さんはいつものね?堀内さんは何になさいます?ワイルドターキーの水割りをね…口移しでね。
はいかしこまりました。
じゃ30万円の請求書を添えて。
若手のきれいどころでしたら50万円になります。
(笑い声)
(ボーイ)いらっしゃいませ。
(ホステスたち)いらっしゃいませ。
久留米さん!あぁ…。
よくいらっしゃいました。
先日熱海の錦舟楼さんから連絡をいただきました。
本当に申し訳ございませんでした。
いやいや悪いのは私だよ。
今日はそのことで謝りにきたんだ。
悪かった。
いいえとんでもございません。
ひどいわ久留米さん。
お詫びするのはあなたのほうでしょリカちゃん。
じゃ女房のケータイに写真送ったのはやっぱりお前か!だって…久留米さんが浮気するからいけないんじゃない!リカちゃん。
アハハ…もめてる。
そのうち刺されるぞあの男。
とにかくこの話はもう終わりにしよう。
みんなで乾杯してそれで全部チャラということで。
どう?ママ。
願ってもないことですわ。
リカちゃんも和泉ちゃんもそれでいいわね?
(和泉/リカ)はい。
じゃあワインとするか。
はい!でも今夜は私にごちそうさせてください。
ワイン何がよろしい?ムートンを。
(リカ)ムートンお願いしま〜す!ところでママ電話の件だけど何を聞きたいの?IT企業のこととか言ってたけど。
ええ…久留米さんこのあとお時間あります?あああるよ。
ホテルでもとっとこうか?まっそれもいいですわね。
でも今夜はお食事の席をご用意させていただいてますんで今夜はそちらで…。
なんだ飯か…ハハッ。
(久留米)じゃあ乾杯しよう。
はい。
カンパ〜イ!
(一同)カンパ〜イ!ああよかった。
ま仲よくやろうや…和泉ちゃんもな。
(リカ)久留米さん。
いやいや冗談冗談だよ。
うっ…うぅっ…。
(久留米)あぁ…。
久留米さん。
(和泉)キャー!!
(リカ)救急車!
(リカ)救急車お願いします!誰か…救急車!!お願いします。
久留米さん!久留米…。
(パトカーのサイレン)
(シャッター音)たぶん血圧のお薬じゃないかと…。
時々飲んでらっしゃいました…。
(黒沼)鑑識さん。
(鑑識)はい。
(黒沼)これちょっと調べてみてください。
はい。
(芦谷)ママさん。
ホステスさんから聞いたんですが久留米さん女性関係でもめていたみたいですね。
〜もしもし。
ママ助けて。
助けてって…どうしたの?あたしじゃないです!久留米さん殺したのあたしじゃないです!そんなことわかってるわ。
・怖い…。
ママ助けて!!大丈夫?今からそっちへ行くからしっかりして!!
(電話が切れる音)和泉ちゃん?もしもし!もしもし…。
ミヤちゃん和泉ちゃんのマンションに回って。

(チャイム)
(ノック)和泉ちゃん和泉ちゃん!!・「おかけになった電話は電波の届かない場所にあるか…」・
(係員)はいこちら警視庁です。
すみませんあの千代田署の黒沼刑事さんを緊急でお願いしたいんですけど…。
(サイレン)
(芦谷)管理人さん鍵を…。
(黒沼)おっ。
逃げたか…。
逃げた…。
加納和泉は久留米次郎殺害の容疑者です。
そんな…。
あの子に限ってそんなこと…。
先輩ホステスを出し抜いて久留米と旅行に行くような子でもですか?いやでも和泉ちゃんは久留米さんが亡くなったときに久留米さんのワイングラスに触れてもいませんでした。
毒薬はグラスでもワインでもなく血圧降下剤のカプセルの中に紛れ込ませてあったようです。
あのピルケースの中に毒薬を仕込んでおけば…必ず久留米社長はそのうちにそれを飲んで死ぬ…。
だからグラスにもワインにも触る必要なかったわけですよ。
そのチャンスがあったのは一緒に旅行に行った加納和泉。
(黒沼)そうでなければ久留米さんの担当で何度か同伴したこともある篠原リカ…。
それでもなきゃ…。
奥さんですか?そういうことです。
でもあのとき久留米さんはお薬なんか飲んでらっしゃいませんでした。
薬はカプセルの中に入ってました。
胃の中で溶けるのに時間がかかったんですよ。
芦谷。
はい。
加納和泉を重要参考人として手配するように課長に連絡しろ。
はい。
〜〜
(ドアの開く音)おかえんなさい。
なぁに?そんな格好でまだボ〜ッとして…。
はぁ…。
私はもうねお客様をお見送りして掃除の指図してきましたよ。
それより久留米さんどうしてあんなことになったの?わかりません…。
警察では三角関係のもつれみたいに言ってますけどね…。
やっぱりね…銀座の女は怖いわ。
銀座の女が怖いってそれどういう意味ですか?大体バーとかクラブとかっていうのは嘘の固まりみたいで信用できない!嘘の固まり!?だってそうでしょ?座っただけで何万円。
水割り1杯何万円。
おつまみにフルーツなんか頼もうもんならまた何万円。
お義母さん…。
銀座はねフルーツ売ってるんじゃないんですのよ。
男の人に夢を売ってるんです。
夢!?そうです!お客様はね店に1歩足を踏み入れたときからお殿様になれるんですわ。
そして隣に美しく洗練された女性が座ってかしずいてくれる…。
それでお客様は男としての自信をみなぎらせるんです。
それで1杯何万円もの水割り…。
じゃあ500円にしたらどうなります?自分は500円の水割りを飲む価値の男でしかないってことになりますでしょ?味は一緒よ。
違いますよ。
あぁ…自分はこんな高級な店に来てこんなきれいな女にかしずかれてこんな高級なお酒を飲めるようになったんだって自分の価値を確認できるんです。
ええシャンパン1本何十万円も払って…。
あのねそういう気分のときが殿方にはあるんですの。
それに応えてさしあげるのが銀座の女ですわ。
それにね時には大きな商談や契約が成立するのを助ける秘書みたいな仕事だってするんですよ。
そう頭だってものすごく使うんですから!!あらそう…。
そうです!!ちょっとあんた何の話してた?えっ?何の話だったかは忘れちゃいました…もう!ふんやだわ…!!あっそうだ久留米さん!あっそう…リカちゃんも和泉ちゃんも絶対犯人なんかじゃありませんから。
でもね銀座の女ですからね…。
お義母さん!!ったく聞いてないんだから!耳も悪いんだわ…。
聞こえてます!!
(ボーイ)おはようございます。
おはよう。
(江利子)おはようございます。
おはよう。
ママ…。
ん?
(江利子)和泉ちゃんのおじいちゃん。
(加納)昨日警察の人が青森の家のほうに来たんですが…。
あの子が犯人なんでしょうか?そんなことはありませんよね?ええ私はそう信じてます。
あの子が人を殺めるなんてことは決して…!!息子も嫁も早くに亡くなり私とばあさんで育てたんだがそんなことをする子じゃありません。
ええ…でも和泉さんは何か事件に巻き込まれてる可能性があるかもしれないんです。
お心当たりはありませんか?実は先週和泉から電話がありまして…。
電話?うちは青森でリンゴ園やってるんですが去年の台風で大きな被害受けてかなりの借金作ってしまって…。
したらばこの間和泉が近いうちに500万円送るからって。
500万!?和泉はそんなに貯金があったんでしょうか?じゃあ何か悪いことにでも手出して…。
ママさんお願いします…。
何とか和泉を助けてやってください。
私は何もできないんでママさんにおすがりするしかないんです。
お願いします!!〜
(あかり)どうなっちゃうんですか?お店。
人が死んだ店なんて気持悪いよね…。
(ドアの開く音)
(大沢)どうしますか?店は最後まで開けときましょう。
わかりました。
明日からのことは私が何とかするわ。
はい。
みんなごめんなさいね。
お店であんなことがあったからお客様も足が遠のいたのね。
でもお客様必ず戻ってきてくださいます。
それまで1人ひとりができる最大限の努力をしてちょうだい。
お願いね…。
(一同)はい。

(土屋)珍しいね。
どうしたの?今日はちょっとお願いがございまして…。
お願い?ママが私にお願いとは珍しいね。
何だね?いったい…。
実は久留米さんの件があってお客様の足が店からすっかり遠のいてしまいまして…。
そうか…よしわかった!私がね知り合いに連絡してダンテに行くように言っとこう。
(土屋)おい桑田…頼んだぞ。
(桑田)かしこまりました。
あのこれ…。
ありがとう。
あっこれからちょっと会議なんだ。
すまないね。
的場社長…。
(的場)おぉ…。
お忙しいところ申し訳ありません。
ここんとこ忙しくてな…。
そのうち行くよ。
はいお待ち申しております。
あのこれどうぞ。
おっ!〜
(江利子)おはようございます。
おはよう。
(江利子)うちで働きたいそうなんですけど…。
ママの小夜子です。
(啓子)三宅啓子です。
まっ…。
こういう仕事は?初めて?六本木で3か月だけ。
ふぅん…。
銀座はアルバイト気分ってわけにはいかないけどその覚悟はあるの?はい。
ふぅん…将来ママになりたいとかそういう気持は?あぁそれはないですけど…。
彼氏いる?はい。
いつから働けるの?今日からでも!じゃあ今日からお願いするけど…。
着るものは持ってるの?これじゃ駄目ですか?銀座のクラブに来たのに盛り場を歩いてるような女の子が隣に座ったらお客様はどう思うの?銀座はねお客様に夢を売るのが商売なの。
そのことだけは忘れないでね。
はい!!洋服買うお金はあるの?いえ…。
でしょうね。
じゃバンスするから洋服買ってきてちょうだい。
(啓子)バンス!?そう。
前借り…。
今月のお給料から少しずつ返済してね。
はい!!ママこんなときにいいんですか?新しい子増やして…。
後ろ向きになったら終わりよ。

(佳織)あの…。
なに?辞めさせてもらっていいですか?
(真弓)すみません。
そう…。
ごめんなさいねこんなことになってしまって…。
〜《敦志あなたと出会ったこの店絶対守ってみせるわ》〜今夜も駄目ですね。
でも店は最後まで閉めないでね。
はい。
(ボーイ)いらっしゃいませ。
(土屋)よっ!!
(ホステスたち)いらっしゃいませ。
どうもどうも!いらっしゃいませ!ああ…。
なんだホントにガラガラだな…あん?土屋さんが来てくださっただけで満足です。
さぁどうぞ。
どうぞこちらです。
朱実さん…。
同伴してくれたのねありがとう。
いいえ。
啓子ちゃん!
(啓子)は〜い!新しく入った啓子ちゃんです。
啓子です!よろしくお願いします!よろしく!本当にありがとうございます。
礼を言うならね朱実に言ってくれ。
しつこく同伴しろって電話があってな。
失礼いたしました。
おぅ。
そういえば和泉が逃げたそうだな。
いいえ。
和泉ちゃんはちょっと風邪をひいて休んでるだけですわ。
和泉もあんなかわいい顔をして激しいところがあったんだね。
いやだわ桑田さん。
ですからね…。
隠しても駄目だよ!うちと久留米のとこは同業だからね…噂はすぐに耳に入るんだ。
(あかり)インターネットの?あかりちゃんITっていうんだよIT企業。
久留米のとことうちは…規模が違うけどね。
どっちが大きいんですか?それは失礼だね。
イエローネットといえばね業界で一二を争う会社なんだぞ。
え?土屋さんてイエローネットの方なんですか?そう知ってるか?知ってますだって有名だもん!もしかして社長さんとか!?相談役。
じゃあ会長さんみたいな人だ!すごい〜!前は経済通信省のとっても偉い方だったのよ。
ええ!じゃ天下りですか?啓子ちゃん…。
え?何かいけなかった…あっ!ごめんなさい!…ハッハッハッハ!いいんだよ!それを言うならスイートダウン…あまくだりね。
あま〜いくだり…やだ親父ギャグですかぁ?
(笑い声)どうぞ。
あら…ありがと。
びっくりしたわ。
いきなり天下りなんて言いだすんですもの。
すみません注意しときます。
でも啓子ちゃん明るくていいわ。
和泉ちゃんがいたらしっとりした子と明るい子でいいコンビになったでしょうにね。
どこへ消えちゃったんですかね和泉さんは…。
この仕事が嫌になってやめるんだったらいいけど。
覚えてる?亜紀ちゃん…平山亜紀ちゃん。
もう2年になりますかね。
急にいなくなってしまって…。
あの子もいつかは銀座に自分の店を持ちたいって頑張ってたのに…。
(大沢)たしかご家族が捜索願いを出したんですよね。
でも警察は真剣には捜してくれないみたいね。
自分の店の子はみんな娘のように思ってるけどなかなか思うようにはいかないわ。
そんなことありませんよ。
新しい子はともかくみんなママのことを慕ってます。
…しみるわねぇ。
〜誰?あんた。
〜うっ…!あ…。
〜あぁ…きれいになったわ。
これで納骨前にもう一度やれば完璧ですよね。
完璧ってほらあんたあの隅にまだ残ってる!お義母さんだってここ残ってるじゃないですか!あららら。
はいこれで完璧!でもまさか私が敦志の納骨をするなんて思ってもいなかった…。
親不孝者が!敦志のこと警察からまだ何の連絡もないわね。
ええ捜査が進展してないんですかねぇ。
IT関連の仕事が原因だってことがわかってんだけど駄目なのかしらねぇ。
あ!そうそう…敦志が書き残した文字の「スキ」…。
ええ。
IT関連の会社にスギのつくとこなんかないのかしら。
(少年)おばさん!誰か倒れてるよ!あっち!どうしたんですか!?大丈夫ですか?お義母さん!大丈夫ですか?リカさん…!?ええ!?知ってる人?
(サイレン)〜あぁ千代田署の黒沼です。
芦谷です。
(清水)熱海東署の清水です。
(黒沼)いやいや…お二人が死体の発見に関わったとはこれは奇妙な巡り合わせですな。
篠原リカの死因は?
(清水)ナイフで腹部を刺されて崖から落とされたみたいです。
目撃者は?
(清水)現在聞き込み中です。
(貴和子)あの…。
貴和子さん何か知ってるの?私ゆうべリカさんと会ったんです。
リカさんと?女将さん実は私…森貴和子っていうのは母方の名字で本当は平山貴和子っていうんです。
どうしてそんな嘘をついてたの?ダンテのママだったらご存じだと思うんですけど私平山亜紀の姉なんです。
平山って…あの亜紀ちゃんの…!?ねぇ亜紀ちゃんて誰なの?以前うちで働いてた子なんですけど2年前突然行方不明になって…。
行方不明?
(黒沼)すみません。
その先は署のほうで聞かせていただけませんか?
(貴和子)実はこの間久留米さんの奥さんがのり込んできたとき私リカさんを見たんです。
(黒沼)ほぅ…篠原リカを…?
(貴和子)リカさんのことは妹が親しくしていたのでいなくなったときに何度か会っていたんです。
でもそのあと久留米さんが殺されたって聞いて妹が行方不明になっていることと何か関係があるんじゃないかと思って…リカさんに話があるって私連絡したんです。
それでリカさん熱海に来たのね。
ええ。
ちょっと待って…。
あの…妹の亜紀さんのこととあなたがうちで働いてたことと何か関係あるの?ええ。
妹がいなくなる前の晩に電話があって「明日から熱海に行く」って言ってたんです。
熱海に?それで熱海なら何か手がかりがつかめるんじゃないかと思って私熱海で働かせてもらってたんです。
リカさんに何を聞いたんですか?前にも聞いたんですけども妹が熱海に一緒に行くような人に心当たりがあるんじゃないかって…。
あるんですか?知らない知らないわ。
知ってるんですね…でも言えないっていうことね。
誰とは言えないけど亜紀ちゃん猟に行くって言ってたの猟…って銃で獲物を撃つ猟?はい。
猟か…。
この辺りってどこかそういうとこあるんですか?いや…ないわ。
たぶん熱海に泊まって車で移動しながら猟を楽しむって予定だったんじゃないかしら。
でもその日からいなくなったってことはそこで何か悪いことが起きたとしか思えないんです。
だから突然連絡がなくなるってことは何か最悪なことが起きたか命を奪われるようなことが起きたとしか思えないんです。
女将さん刑事さん…このままでは妹は浮かばれません。
私亜紀の魂救いたいんです。
だから捜査を…捜査をお願いします!貴和子さん…貴和子さん!2年前に平山亜紀が謎の失踪をした…。
そしてその平山亜紀と親しい篠原リカまでが殺された。
すると今度の事件はその2年前のことが原因で…。
もしかしたらもっと根が深いかもしれません。
どういうことですか?実はね先日東京で立花さんのご主人が殺害されたんだ。
しかも仕事絡みで謀殺の疑いがある。
謀殺?そのことでIT関係の社長の久留米さんにお話を伺おうとした矢先に…。
(黒沼)その久留米社長が毒殺された。
そういえばその久留米さんが以前気になることを…。
ママ来年は私にプレゼントさせてくれるか?来年になればドンペリのゴールド100本くらいはいけるぞもしかしたら来年…何か大きな仕事がとれるはずだったんじゃ…。
なるほど…で犯人は?まだだ。
ただ容疑者として浮かんだのが立花さんの店のホステス加納和泉と…。
(芦谷)和泉は事件後行方不明になっている。
(黒沼)もう1人の容疑者が篠原リカだった。
その篠原リカさんは2年前の平山亜紀さんのことを貴和子さんに話すために熱海に来て殺害された。
だとすれば2年前の亜紀さんの失踪事件…。
立花さんのご主人の事件久留米さんの事件リカさんの事件。
これらは全部一連の事件と見ていいですね。
疫病神だわね。
はあ?あなたのこと。
どうしてですか?だってそうでしょ?敦志はあなたと結婚してあんなことになってしまって。
そんな…!久留米さんもあなたのお店で殺された。
今度はまたあなたのお店のホステスさんがこの熱海で殺された。
よくまぁ熱海へ帰ってこられるわね。
私だっていちいちお義母さんの嫌みを聞きに帰ってきたくありませんよ。
だったら来なきゃいいでしょ!だってしかたないでしょ!敦志さんのお墓もお位牌もこっちにあるんです。
だったら東京からこっち向いて拝んでりゃいいじゃない!もう!何するのよ!ちょっと待って待って…。
そんなに引っ張らないでよ!ちょっとちょっと…なんですよぉ。
そこ座ってください!ここ?はい!お義母さん!なんで私が敦志が死んじゃったのに毎晩熱海に帰ってくるかわかりますか?それはあなた敦志のお墓も位牌もあるからって今言ってたじゃないの。
今度分骨してあげるからねこの家出て東京でお暮らしなさい。
それじゃ駄目なんです!どうして?お義母さんしか敦志のことを分かち合える人がいないからじゃないですか。
誰がどうお悔やみしてくれたって敦志さんのことホントに愛してたのはこの世でお義母さんと私だけなんですよ?だから毎日喧嘩したってののしり合ったって敦志さんのことを本当に愛してたのはお義母さんと私だけなんです!だから一緒にいたいんですよ!お墓があるからじゃありません。
お位牌があるからじゃありません。
私が…毎日熱海に帰ってくるのは私と同じだけ…つらくて悲しいお義母さんが…お義母さんがここにいるからじゃないですか!そんな人…お義母さんしかいないんですよ?お義母さんしかいないんですから…。
(小夜子の泣き声)あなたって…かわいいとこあるじゃない。
お義母さん…。
フフフ…。
(ボーイ)いらっしゃいませ。
よぉ!
(ホステスたち)いらっしゃいませ!いらっしゃいませ。
相変わらず客が戻ってこないなぁ。
でもいつかは必ず…。
ママ店の名前変えたほうがいいんじゃないのか?あぁそうですわねぇ。
…さぁ。
今度はリカか…。
なぁママ…一度お祓いしてもらったらどうだ?ホントに…。
でもこうしてお店に運んでくださる土屋さんと桑田さんには足を向けて寝られませんわ。
少しでもママのお役に立てばと思ってね。
ありがとうございます。
そうだ今度の週末時間あるか?週末ですか?
(土屋)うん。
箱根で薪能があるんだが一緒に行かないか?薪能!?あらステキ。
熱海の錦舟楼で1泊してから箱根に入りたいんだが…どうだ?錦舟楼で?私もご一緒してよろしいんですの?
(土屋)もちろんだ。
あら嬉しい。
もうぜひ!いいなぁママ。
うらやましい。
ねぇ朱実さん?あかりは何が欲しいんだ?ん〜…マンション。
マンションか。
大きく出たなぁ。
おい桑田何とかならんか?築地に2LDKですけど見晴らしのいい部屋が…。
私の仕事部屋とすれば社から出るだろう?はい大丈夫だと思います。
ちょっと…嘘!?いいなぁあかりさん!私も欲しい!
(啓子)欲しい欲しい!啓子ちゃん。
いいからいいから。
ハハハハハ!
(汽笛)
(貴和子)いらっしゃいませ。
ようこそお越しいただきました。
土屋先生ようこそいらっしゃいました。
(土屋)女将しばらく。
元気そうで。
ありがとう存じます。
まぁいらっしゃいまし。
ダンテのママさんでしたわね?えぇ。
お噂はかねがね。
ご繁盛のようですわね。
えぇ。
土屋先生みたいな一流の方がご贔屓にしてくださいますんで。
まぁお上手!さすがは銀座のママ。
ママ何やってんだ?家族風呂一緒に入るぞ。
はい今度また。
今日はお客ですからね。
だからそうしてるじゃない。
そう?じゃよろしくね女将さん。
はいどうぞごゆっくり。
(祭りの音楽)いいもんだね熱海もたまには。
ねぇいいですよね。
おいしそうだこと。
氷がある。
おっ射的場だ。
懐かしいですね。
やりますか?久しぶりに。
あぁ!
(射的屋)いらっしゃい。
(桑田)ママ何がいい?そうねぇ…じゃあそのキャラメルをお願いします。
(桑田)よしわかった。
こっちは?土屋さんにはねあのいちば〜ん難しそうなお人形取ってほしいわ。
そうか。
結構子供なんだな。
まぁ。
(土屋)よ〜し任せとけ。
お客さんそんな本物の銃撃つみたいにしたら当たりませんよ〜。
(桑田)本物?いいですか?こう体伸ばして手伸ばしてそれで撃たないと当たっても落ちませんよ。
(桑田)あぁ…そうか。
(土屋)…行くぞ。
(桑田)はい。
ねぇ…やらないの?ごめんなさい…これ。
和泉ちゃん?もしもし和泉ちゃん?無事なの?今どこにいるの?…熱海!?熱海に来てるの?…どうぞすぐ追いつきますから。
もしもし?どっかで待ち合わせしましょう。
どこだったらわかる?えぇわかった。
じゃあ30分後に。
〜和泉ちゃん!
(和泉)ママ!よかった〜無事だったのね!
(和泉)ごめんなさい。
あ…義母です。
どうも。
どうしたの?いったい!久留米さんが殺されて怖くなっちゃって…。
私も殺されるんじゃないかって。
どういうことなの?私…ある人から500万円あげるから久留米さんから誘われたら一緒に旅行に行くようにって言われたんです。
500万円!?おじい様のリンゴ園のためね?はい。
それでとっても嫌だったけど行ったんです。
そしたら奥さんが乗り込んできてあんなことになっちゃって…。
それであなたが疑われてしまったのね。
そしたら今度はリカさんが殺されたってニュースで見て…。
もう1人でいるのが怖くなっちゃったんです。
あなたに久留米さんと一緒に行けって言った人はどうしてあなたにそんなことをさせたかったのかしら?直接は言われなかったんですけどこれで久留米も終わりだって話してるのを聞きました。
これで久留米も終わり…?ということは…最初からそういうふうに仕組まれてた…?そうか!久留米さんがまるで三角関係の痴情のもつれで殺されたみたいに…。
それで犯人は和泉さんかリカさんか奥さんってことに…。
そう!あぁ…和泉さんあなた失踪してて正解だったのよ!ぼやぼやしてたら自殺に見せかけて殺されてたかもしれないわ。
(和泉)えぇ。
で誰なの?あなたに500万円をくれるって言った人は。
(和泉)それは言えません。
どうして?そんなことしゃべったらママたちまでが殺されちゃいます!…とにかくしばらくうちで身を隠してらっしゃい。
ねぇ?すみません…。
(机を叩く音)ふざけるな!!帰るぞ!!どけ!どうなさいました!?あの女に聞け!啓子ちゃん?あんたもなあんな女をよく平気で置いとくな!それでも銀座のママか!?開いた口がふさがらんわ!二度ともう来ないからな!!申し訳ございません!ママここは私に。
ばっかみたい!啓子ちゃんなんてこと言うの!私辞めます!啓子ちゃん!?今日までの分精算してください!すみません…。
あかりちゃんどういうことなの?私がこの間土屋さんにマンション買ってやるって言われたんで啓子さんも「私にも車くらい買って〜」っておねだりしちゃったんです。
それで?そしたら土屋さん「いきなり車をねだるやつがあるか!」って言ったら啓子さん「いいじゃないですかどうせ天下りで好き放題なんでしょ?」って言っちゃったんです。
〜はぁ…。
まずいですねぇ。
(大沢)土屋さん関係のお客さん多いですし…また客足が遠のきますね。
大丈夫よなんとかするから。
なんとか…。
申し訳ございませんでした。
あぁ…もういいんだ。
その話は解決した。
解決?あぁ…。
桑田!
(桑田)どうぞ。
朱実さん!オーナーの紺野さんに話してなあの店朱実にやってもらうことにした。
え…?ママが変われば客もまた来るだろう。
ごめんなさいねママ。
…じゃなくて小夜子さん。
フフフ…。
朱実ちゃんあなた!
(土屋)桑田。
お客さんのお帰りだ。
どうぞ。
〜ママ!やられたわ…。
啓子ちゃん…きっと朱実ちゃんと土屋さんが仕組んで送り込んできた子ね。
やっぱりそうですか…。
今からオーナーのところへ行って真相を話しましょう!いいのよ大沢ちゃん。
ありがとう。
私必ず帰ってくるわ…このダンテへ。
〜ばかねあんたも。
そんな小娘に騙されて。
さて!今日からビシビシ鍛えてあげるからね!若女将の修行しなさいよ。
私は銀座へ戻ります。
そんな無理じゃないのお店もないのに。
いいえ。
必ず犯人を捕まえて銀座に戻ります。
敦志と出会ったあの店…私必ず守ってみせます。
川崎さん?新聞記者の?えぇ。
もしもし立花です。
…あぁ立花さんが担当していた第三迎賓館のIT部門の工事ですが入札が終わり今日落札した会社が決まりました。
まぁ…どこが?当初は久留米さんのITコスモスが落札するだろうと噂されていたんですが結果はイエローネットが落としました。
イエローネットが!?イエローネットって?土屋さんと桑田さんの会社です。
あぁ…。
もしもし?じゃあ…土屋さんが何か入札で不正をしたとか…。
あぁ…それはわかりませんが…。
あぁそうですか。
ありがとうございました。
また何かありましたらよろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。
ねぇ小夜子さん…。
土屋先生天下り先で神様扱いされてんでしょ?経費は使い放題…あと1年も勤めればまたたくさんの退職金が入る。
だからいくらこれが大きな仕事だからってこの仕事のために悪いことするとは思えないのよね。
うん…。
ねぇお義母さん私考えたんですけどね以前うちで働いてた亜紀ちゃん…彼女が土屋さん桑田さん久留米さんたちと猟に行ったとしてその行った先で行方不明になったとしたら考えられることは…。
(銃声)〜土屋さんが間違えて撃ってしまったとしたら…。
猟銃の誤射って時々あるようだから…。
もしそんなことがあったとしたらその遺体どうすると思います?埋めちゃったのかしら。
うん…。
でも土屋と桑田が自分でやるかしら?いややらないわね。
自分では手を汚さない人たちだから。
えぇ。
だとしたら誰にやらせると思います?う〜ん…何か弱みのある命令されても断れない立場の人間ね。
あっ例えば久留米さん。
土屋と桑田の下請けみたいなものだったし…。
仕事のほうで便宜を図るなんて言われて遺体を隠した。
相手が経済通信省の偉い人だと断れないわね。
それで久留米さんの会社は大きくなった。
大きくなれば逆に欲が出るものよね。
それで土屋を脅した…。
うん。
2年前のそのとき…証拠の何かを隠しておけばそれで脅せるわ。
お前には渡せんよ。
そうですか…。
これは亜紀の手帳です。
ここにあなた方と一緒に猟へ行くと書いてあります。
それでもそんな強がりが言えますかねぇ?それで土屋と桑田は和泉ちゃんとリカちゃんとの三角関係のもつれに見せかけて久留米さんを殺害した。
リカさんは久留米さんが殺されてそのことに気づいたから口封じのために殺された。
間違いありませんねきっと。
敦志は亜紀さんのこと知ってたのかしらね?いえ…それは知らなかったと思います。
でも天下りの土屋がかつての力を利用して入札で不正を働こうとしたことを知って…そして…それを告発しようとして…。
〜あぁ…!でも証拠がないわ…土屋と桑田を追い詰めるだけの。
お義母さんらしくありませんわ!証拠なんかなくたって仇を討つことはできるじゃありませんか!…そうできるわね!やる?もちろん!…でもやっぱりあったほうがいいわね証拠は。
そりゃないよりはあったほうがね…。
何かない?は?考えなさい。
えっと…。
あぁ…これは珍しいな。
(土屋)今日はまた一段と2人ともお美しい。
怒りに燃えた女は美しいもんなんですのよ。
まぁずいぶん贅沢な部屋にいるんですねぇ。
土屋さんには贅沢すぎるわね。
ばか言ってるんじゃないよ。
ここにいられるのも今日が最後。
今夜からはむき出しのトイレしかない冷たい床の3畳間で暮らすことになるわね。
それも永遠に。
何を言い出すんだ?おい桑田。
(桑田)今忙しいんだ。
後にしてくれ…。
平山亜紀さん久留米さんリカさん。
そして談合による不正入札を告発しようとした立花敦志!すべてあなたたちの仕業でしょ?無茶言うんじゃないよ。
おとぼけもいいかげんになさったら?どこにそんな証拠があるんだ?そこにあるじゃないですか。
れっきとした証拠が。
(土屋)どこに?あなたよ!あなたそのもの!あなた経済通信省を辞めたときくさるほど退職金もらったでしょ。
そのあとこの会社に天下りしてあと3年も勤めればまた多額の退職金がもらえる。
そしてまた次の会社へ行って2〜3年勤めてまた退職金をもらう。
退職金の雪だるまよねぇ。
フン。
そのおいしい立場を守るために…自分自身を守るためにあなた4人の大切な人の命を奪った!4人の…かけがえのない人の命を踏みにじった!!人の命を…何だと思ってるのよ!?桑田…とっととお引き取り願え。
お引き取りください。
ちょっと!そうはいかないのよ!2年前熱海の陽炎館という旅館にお泊まりになりませんでした?陽炎館ねぇ…。
あそういえばうちの連中がよく使っていたようだ。
土屋さんがお泊まりになったことはありません。
そうですか。
これはねその陽炎館の宿帳なんですの。
女将と知り合いなんで借りてきたんですよ。
これを見るとここに「土屋勇介他三名」って書いてありますでしょ?この三名って…桑田さん久留米さんそしてもう1人は平山亜紀ちゃんですよね?日付を見ると亜紀ちゃんが失踪した前日になってるんです。
あとは言わずもがなですよね?どう?なんとか言ったら!ハハハハ…。
これが私の筆跡だ。
比べてみてくれ。
同じ筆跡かな?違う!じゃこれはきっと桑田さんか久留米さんが…。
あの陽炎館にはね…きれいな字を書く仲居さんがいてね…。
宿帳に名前を代筆してもらう客がよくいるそうだ。
ハハハハハ…!土屋さんの名前を使えば全部経費で落ちると思ってる悪いやつがいてね。
そういうやつが名前を騙ったんだろうね。
(笑い声)残念だったね。
あ〜あ…。
思惑どおりにうまくいきませんね。
なによもうこんなもん。
役立たず!あちょっと!やめなさい!!
(小夜子/志乃)あっ!やだお義母さん!ホントに投げるわけないじゃないですか〜!借り物よ!早く拾いなさいよ!はい!あ〜。
あ〜あ…まったくもう!あ〜あ…。
なんかもう…くっついちゃって…。
おまけに滲んじゃって読めないじゃない。
ホント…。
それにこれなんて…裏のたて棒が重なっちゃって一郎さんが十郎さんになっちゃった。
アハハ!ちょっと笑いごとじゃないわよ。
だって〜。
たての棒…?何よ?何?これ…「スキ」…。
何か別な意味も考えられませんか?スキ…。
この「キ」のたての棒を別にすると…。
スニー…。
スニー…。
スニーカー!?はぁ?敦志…スニーカーね?スニーカー?何かあるはずよ!和泉ちゃん探してみて。
はい。
あら?これ…。
何かしら?
(和泉)それメモリーカード。
メモリーカード!?〜「談合疑惑に関するメモ」〜やったわ…。
やったわね!〜敦志…やったわよ…。
(地検)土屋勇介及び桑田稔第三迎賓館建設に関わる談合の容疑で家宅捜索させていただきます!同じく平山亜紀殺害容疑立花敦志殺人教唆及び篠原リカ殺害容疑で警察まで同行していただきます。
敦志…あなたの志…ちゃんと成し遂げたわよ。
でも…お揃いのスニーカーでジョギングしたかったなぁ。
〜敦志…。
敦志:おぉ〜釣れた〜!母さん今晩のおかず俺が作るよ!敦志は親孝行だわね〜〜敦志…小夜子さんのことは心配ないわよ。
お義母さん…。
今日からもうビシビシ仕込んで女将教育するからね!うふふ。
え?えぇ〜っ!?ちょっと待ってください。
ねぇ私女将やるなんてひと言も言ってないじゃないですか〜。
じゃあプータローやるつもり?プー…プータローって私は銀座へ戻ります!お店もないくせに。
お店は必ず取り戻してみせます!ダンテは敦志と私が出会った思い出の店なんですから〜。
あぁ〜あぁ〜…あなたのその強気な性格が災いしてることなんかあなた全然わかってないのね。
あのね強気な性格が災いしてるのはお義母さんのほうでしょ?なんですって?あ〜らやだ耳はいいんですねお義母さん。
性格悪いのに。
アハハハ!まったく口の減らない女ね…。
はいおかげさまで。
でもね口は減らないけど体重はどんどん減ってこんなにスリムで…でも出るところはこんなに…!何言ってるのあなた!昼間っからここ出しすぎですよ。
あらやだお義母さんったら。
悔しかったらお義母様も出してみればいいのに〜オホホホ!何がオホホホよ。
私はそんな…。
お義母さん私と一緒に住みたいんだったら住みたいって言えば…?何言ってるの!私が一生面倒見てあげるから!アハハハハ!!嫌ですよあなたと一緒になんて暮らしませんよ。
またまた〜!〜
(和泉)ママおかえりなさい。
(一同)おかえりなさい。
(拍手)おかえりなさい。
ただいま。
2014/11/24(月) 13:00〜15:00
テレビ大阪1
午後のサスペンス「銀座高級クラブママvs熱海老舗旅館女将」[字]

相次ぐ殺人事件、過去のある事件の黒幕にママ・小夜子と女将・志乃が果敢に仕置きする!

詳細情報
番組内容
銀座高級クラブ「ダンテ」の美人ママ・小夜子と熱海の高級老舗旅館「錦舟楼」の名女将・志乃は、業界でも屈指の一流同士で、客のおもてなしに関しては激突するほどのライバル同士。そんな2人には、外には言えない隠された秘密があった。なんとそれは、小夜子と志乃は、超犬猿の仲の嫁姑だったのだ!
番組内容2
ある日、商社勤務・立花敦志が襲われ、談合疑惑に関する資料が奪われた。敦志は、小夜子の夫であり、志乃の一人息子である。だから、犬猿の仲とはいえ、小夜子と志乃が彼を想う気持ちは一緒。やがてIT産業社長・久留米次郎が、「ダンテ」で毒殺される。2人のホステスが容疑を向けられるが、1人は失踪し、もう一人は刺殺体で発見された…。
番組内容3
ライバル同士激突しながらも、相次ぐ殺人事件、過去のある事件の黒幕に、ママ・小夜子と女将・志乃が果敢に仕置きする!
出演者
立花小夜子…名取裕子
立花敦志…風間トオル
土屋勇介…峰岸徹
西野朱実…濱田万葉
加納和泉…吉村涼
宮地江利子…村松えり
篠原リカ…村井美樹
佐野あかり…三津谷葉子
三宅啓子…堀越のり
平山亜紀…水野めぐみ   ほか
原作脚本
【脚本】石原武龍
監督・演出
【監督】山本邦彦

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32118(0x7D76)
TransportStreamID:32118(0x7D76)
ServiceID:41008(0xA030)
EventID:30322(0x7672)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: