生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは。
きょうのテーマはこちらです。
先週、厚生労働省はインフルエンザの流行期が始まったと発表しました。
どんな点に注意すればいいのか谷田部雅嗣解説委員に聞きます。
谷田部さん、まず流行期に入ったというのはどういう意味があるんでしょうか。
谷田部⇒これはインフルエンザの流行というのは全国約5000の指定医療機関というのがありましてそこから報告された、1週間の患者の数なんです。
1週間平均して何人の患者が来たのか5000分の1にするということですが1を超えると流行が始まったというふうにされています。
先月の末のデータで1を超えたということです。
流行期に入ったんです。
早いですね。
そうですね。
例年と比べると少し早いんですが去年と比べると3週間早いんです。
流行は2月3月4月ぐらいまで続きます。
早く始まったということは流行期間が長くなるということで患者の数が増えるということも起こりうることです。
ただ、どういうピークを迎えるのかというのが予測できないということですがただ近くの学校で学級閉鎖があったとか、そういったことが情報として入ってくればそろそろ近づいてきたということが分かると思います。
昨シーズン、インフルエンザにかかった人も今シーズン警戒が必要ですか?やっかいなところでインフルエンザウイルスは非常に増殖速度が速くて突然変異を繰り返します。
そこで、去年とはちょっと違ったウイルスになってしまうということで毎年流行するということなんですがなおかつ3種類ウイルスがあります。
A型とB型に分かれるんですけれども、A型というのは2種類あってA香港型と呼ばれるものがもとになったものと2009年にはやった新型インフルエンザこの3種類が流行してきますので一度かかったから安心ということではなくて、何度も感染してしまうということがあります。
昨シーズンは、うちの子どもはA型にもB型にもかかって大変でした。
特に、子どもは免疫力がもともと弱いですから感染しやすいということです。
かぜと区別がつきにくいといわれていますがせきやのどの痛みは共通しています。
体中がだるいということもありますし突然38度以上の熱が出るということもあります。
全体のけん怠感などから分かります。
大人に比べて免疫力の弱い子ども重症化しやすいということもあります、特に5歳以下の子どもは注意です。
そして高齢の方妊娠している方、持病のある方ぜんそくがひどくなったりということもあります。
心臓の病気とか糖尿病などがあると重症化しやすいということなんです。
かかったらどうしたらいいですか。
普通は5日ほどで治りますので安静にしている。
吐いたり、下痢をしたりするので汗をかきますので水分も足りなくなることも起きますので水分をきちんと補給すること。
最近は抗インフルエンザ薬が処方されて熱の出る期間を短くするということができます。
発症したあと48時間以内ということなんですが感染と書いてありますけれども発症ですね。
必ず飲まなければならないというものではありませんので気になるようでしたらお医者さんに行って処方してもらう相談して決めるということが大事です。
特に注意しなければいけない症状はありますか。
重症化するのには2つあります。
インフルエンザ脳症は脳が腫れて障害が起きて非常に命にかかわるものなんですが5歳以下の子どもさんに多いということです。
兆候ですがサインというものを見ていきますが、ぼんやりしてお母さんと目が合わないとかうつろな感じですね、呼びかけにも応えない年齢が高くなると意味不明なことを言ったりあるいはその辺を走り回るという異常な行動をする。
それはインフルエンザの兆候だということを知っていただきたいと思います。
そして重症肺炎は小さな子どもさんとか高齢の方に多いです。
兆候としては顔色が悪くなってくる青白かったり、唇が紫色になるゼーゼー肩で息をするとか呼吸が苦しいとか、胸が痛いと言い始める赤ちゃんはこういったことが言えません。
どんどん呼吸が速くなりますのでそうなると重症肺炎の危険性があるので、病院に行って治療を受けることが必要になってきます。
こうした流行に備えるにはどういう対策が必要ですか。
とにかく自分が感染しても、その後社会にうつさないということなんですけれども自分がかからないためにはワクチンです。
効果が出るのは2週間後、接種しても感染しないということではなくて発症しにくくすることと発症しても重症化を防ぐということが大事です。
まだピークはきていませんので今から打っても間に合うという部分があります。
高齢の方はワクチンを打つことによって入院して治療を受けるようなリスクが半分近くに減ります。
ワクチン以外にはどういう対策がありますか。
とにかく人ごみを避けるということです。
ウイルスを持っている人がいるという可能性があります。
もう1つは、くしゃみをしたりせきをしたりすると飛まつ感染というものがあって飛まつしたものを吸い込んだり入ったりということがあって感染しやすいので、これを防ぐためにマスクをするということそうすると飛まつ感染、会話とかなんかでもうつりますので隙間ができないように鼻の脇ですね、それからほおの部分と、あごを必ず隠す。
密着させなければほとんど効果がないということです。
いろいろなものを触ったりして感染することもありますね。
くしゃみをしたりせきをしたりすると飛まつがつり革やドアノブ、そして握手をしてついてしまう何気なくその手が鼻にいったり口を触ったりするということで手洗いが必要なんですね。
手洗いは洗い残しがおきやすい部分であります。
親指、爪の先指の間、手首手のひらの部分くぼんでいます洗いにくいですね。
せっけんの泡で洗って落とします。
水道などきれいな水で流すことが大事です。
清潔なタオルやペーパータオルでふく蛇口をやはり触るとまたついてしまいますのでペーパータオルでまたふくということも大事です。
流行して拡大を防ぐためにはどうすればいいですか。
基本的には休むということです。
学校の例を参考にしたいんですが学校の子どもたちは大人に比べると免疫力が弱くて集団生活をしています、そこから家庭に入ります学校閉鎖や学級閉鎖などもありますが、学校にこないでくださいという措置もあります。
熱が下がって翌日から2日間保育所などでは3日間こないでください。
そして発熱翌日から5日間は休んでください。
それは体の中にまだウイルスがあって、熱が下がっても感染させる可能性があるということです、そして会社でもどんどん広がる可能性もありますのでなるべく会社を休むということも大事です。
あとは、せきをしたくなるときもありますね。
せきエチケットです。
人にうつさないようにするものです。
当然人に向かってせきやくしゃみをしない。
マナーでもありますけれどもそれからマスクせきやくしゃみが出るときにマスクをするということが大事です。
それからもし、そういったものがない場合はティッシュやハンカチであるいは手や腕で覆うということで緊急措置をするということでとにかく人にうつさないということが大事なので手洗いもそうですしワクチンもそうですしとにかく感染しないことと人にうつさないように心がけるということがこの季節大事だということです。
一人一人の心がけですね。
谷田部雅嗣解説委員でした。
次回の「くらし解説」はこちらです。
2014/12/12(金) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「早くも流行期 インフルエンザ対策は」[字]
NHK解説委員…谷田部雅嗣,【司会】岩渕梢
詳細情報
出演者
【出演】NHK解説委員…谷田部雅嗣,【司会】岩渕梢
ジャンル :
ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療
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