道徳ドキュメント「大切な場所を守りたい」 2014.12.12


(3人)どうもありがとうございました。
(はくしゅ)
(テーマ音楽)・「うさぎ追いしかの山小鮒つりしかの川」この童謡のようにだれにでも思い出深い場所って1つや2つありますよね。
いつも友達と遊んでいた公園。
お父さんとつりをした川。
しかし最近この大切な場所が失われてしまう危機に直面しています。
限界集落という言葉を聞いたことありますか?65さい以上の人が人口の半数以上をしめる地域を指します。
中にはいずれ人が住まなくなって近い将来消めつしてしまう可能性のある場所もあります。
「道徳ドキュメント」今日はふるさとを守ろうと立ち上がった一人の男性の取り組みを見つめます。
7月上じゅん和歌山県の小さな集落でちょっと変わった観光ツアーが開かれました。
しゅさいは自しょう日本一小さな観光協会。
ツアーといっても特別な観光スポットがあるわけではありません。
(平野)実は見えないかもしれないですけどここに道があるんです。
ず〜っと…。
これ実は600年ぐらいの歴史があります。
地域のくらしぶりが見える何気ない場所をめぐります。
案内するのは…この集落で生まれ育ち2011年8月に観光協会を立ち上げました。
この言い伝えは平野さんのとなりに住む83さいのおばあさんから教えてもらいました。
参加者にとってもどことなくなつかしい気持ちにさせてくれる場所です。
ちっちゃい時にこういういなかの山をかけ上がったりとか虫とったりとか昔そういうのがあったのでなつかしいなと…。
実際…祖母祖父というのはいなくなっちゃってるのでふるさとというのはないですがやっぱりこういう形で守っていただける方がいるというのは大事だなと思いますね。
平野さんがくらすのは和歌山県南部にある…8世帯14人の小さな集落です。
おばさん今日ねNHKの人来てるんよ。
ああそうかい。
おばさんNHK映る。
住民のほとんどは70さい以上のお年よりです。
集落にはお店も自動はん売機もありません。
大きいキュウリ。
これ。
ヘヘヘ。
まだここにもある。
平野さんはとうきの人形などを作ってインターネットではん売しています。
題材となるのはふだんここでよく見かける生き物たちです。
(平野)ここらの川にいる…これは元気の象ちょうでナマズですね。
天を動かす地を動かすそれだけのパワーがある魚。
これフクロウなんですけど…。
(取材者)フクロウもこの辺にいるんですか?います。
昨日の夜も鳴いてました。
自然ゆたかな嶋津地区が大好きな平野さん。
実は20年以上もふるさとをはなれていました。
平野さんの家族は代々ここでくらしてきました。
おじいさんもお父さんも林業などで生計を立ててきました。
しかし山での仕事がしだいに少なくなったこともあり平野さんは高校卒業後愛知県にある自動車メーカーにしゅうしょくしました。
紀州のおかゆだ。
フフフ…。
ご飯食べよう。
うん。
会社をやめてとう芸を始めた平野さん。
3年前ふるさとにもどってきてみると人口はへって急速な高れい化が進んでいました。
変わりゆくふるさと。
その中で平野さんを温かくむかえ入れてくれた場所がありました。
子どものころお父さんといつもつりをした川です。
またちっちゃいなこれも…。
自分の大切な場所をなんとかしたい。
そんな思いから平野さんは観光協会を立ち上げました。
このわたしの生まれ育った所が無くなっちゃったらさすがに悲しいですからそれを残していかないといけないというのはやっぱ思いますね。
ゆめというかいちばん簡単なのはこの嶋津を好きになってくれる人を日本全国にふやすことです。
(取材者)すごい道ですね。
平野さんは地域を回ってツアーで話すおもしろいじょうほうを集めます。
観光ガイドにはのっていない話で嶋津地区を好きになってもらいたいと考えているからです。
おはようございます!この日はとなりの集落の人たちが今は使われていない山道を案内してくれました。
(平野)とっていいの?さわっていいの?うん。
いやいやいや…。
(女)もしかして食べたらおどりだすかわからんな。
切りたおした木を下まで運ぶためのみぞ。
こうしたあとが山には数多く残されています。
ゆたかな森林にめぐまれたこの地域は江戸時代から木材の一大生産地として栄えてきました。
切り出された木は川でいかだに組んで海へと運びました。
身近な山と川が人々のくらしをささえてきたのです。
このふるさとというか…ここもきらいになろうと思ったら多分なれる場所なんですよね。
例えば大都会でコンビニが横にないとだめ。
ビルがないとだめ。
そうなっちゃうとここ何もないですからね。
だからすぐにきらいになれる場所ですけども…ふるさとへの思いを多くの人と分かち合う。
平野さんたち14人がくらす集落は活気を取りもどしつつありました。
しかしそのやさき思わぬ事態がおそいます。
2011年9月西日本をおそった台風12号は平野さんが住む地域にも大きなひ害をもたらしました。
いつもつりをしている川もはんらんし折れた大木や大量の土砂が森へと流れこんできました。
あそこらに切ったあとがあるんですけどこれどんどんどんどん上からこういうすぎとか流れてきてこの先のほうからあった森がどんどんどんどん折れていくんですよね。
それで無くなっていっちゃうんですよね。
ひ災後平野さんは観光協会のホームページにひ害のじょうきょうをのせました。
するとこのじょうほうはツアーの参加者を通じてしだいに広がり大ぜいのボランティアがかけつけました。
この日は大きな木を取りのぞくため30人をこすボランティアが集まりました。
今日はよろしくお願いします。
お願いします。
遠いところありがとうございます。
はい。
中には観光ツアーをきっかけに毎回のように参加してくれる人もいます。
ぼくたちも去年の6月まで嶋津という所に人が住んでるっていうのは知識としてはあったんですけど見たの初めてだったんですよ。
こういうすてきな森があってああいう小さな集落があって平野さんたちがいるというのがすごくいいなと思います。
平野さんのふるさとを好きになってくれる人は少しずつふえているようです。
だれにでもある大切な場所。
平野さんはほかの人とつながることでふるさとを守っていこうとしています。
あなたの大切な場所がもし失われそうになったらどうしますか?キミならどうする?2014/12/12(金) 09:50〜10:05
NHKEテレ1大阪
道徳ドキュメント「大切な場所を守りたい」[解][字]

和歌山県に暮らす平野皓大さんは自称「日本一小さな観光協会」を作り、自分の住む地域を観光客に案内している。ユニークな活動の裏には故郷を愛する平野さんの思いがあった

詳細情報
番組内容
和歌山県の平野皓大さんは自称「日本一小さな観光協会」を立ち上げ、自分が暮らす地域を観光客に案内している。8世帯14人が暮らす小さな集落。観光ガイドには載っていない絶景ポイントや集落に伝わる昔話の場所など地元密着の観光案内をすることで、できるだけ多くの人に嶋津地区を好きになってほしいと言う。一度は地区を離れ、都会で働いていた平野さん。ユニークな活動の裏には故郷に対するある思いがあった。2012年取材
出演者
【司会】堀伸浩,【語り】廣瀬智美

ジャンル :
趣味/教育 – 幼児・小学生
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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