隕石は主に小惑星同士が衝突して出来た破片の一部が地球に落ちてきたものである。
こんにちはKIKIです。
ここは青森県十和田市。
さまざまな所にいろいろな作品が設置されていてアートが身近に感じられる街です。
空間とアートの関係を考えるワークショップに挑戦します。
街の中心部にある…こんにちは。
ここでKIKIさんを出迎えてくれたのは…。
KIKIですよろしくお願いします。
(藤)よろしくお願いします。
今回の講師美術家の…街と人そして物との関係の中に新しいアートを生み出すプロジェクトを数多く手がけている藤さん。
使わなくなったおもちゃを利用した地域コミュニケーション活動や廃材を使ったインスタレーション作品など既成概念にとらわれない表現活動を行っています。
また藤さんは十和田市現代美術館の副館長も務めています。
今回の創作ワークショップ舞台は…美術部の1年生と2年生10人の皆さんが参加します。
インスタレーションという言葉あまり意味をよく知らない人手を挙げて下さい。
あっうれしい。
知らないと教えがいがあるね。
インスタレーションというのは設置するものを置いて…。
空間の中に何かを設置して表現するという手法です。
まず持ってきたものの中のペットボトルにしようか。
ペットボトルを半分に切ってもらえますか。
横にすぱっと。
まずはペットボトルを使ってインスタレーションのウオーミングアップです。
こっちの底の方を使います。
これをぐるぐる切っていってもらいます。
一本のなるべく細いひもをこうやってずっと切ってもらってどれだけ長いひもが取れるかちょっと切ってみて下さい。
自分が今切ったものを…いいですか?ノートにこの切ったものからのイメージを描いて下さい。
切ったペットボトルを平面の絵にするって…。
立体的な空間で行うのがインスタレーションですよね?ドローイングだとかペインティングだとか平面の上に描くっていうのが今描いたものです。
逆に今この切られたものを例えば空間の中に何かを設置する。
立体というか空間の中に今のドローイングのようなものを逆に自分のイメージで描く事ができる。
なるほど!インスタレーションってそんな…続いて皆さんが取り出したのはいらなくなった本や雑誌洋服。
それを気持ちの赴くままに加工していきます。
服の柄本に印刷されている文字や写真など素材のどの部分に興味を持ってどう加工するのか。
それを自覚する事で自分の好みを知り自分に合った表現方法を見つけるんだそうです。
今使ったもの作ったものいじったもののどれを使ってもいいです。
全部使ってもいいです。
この教室の中のどこかに5分間でインスタレーション設置してみて下さい。
加工した材料を好きな場所に置いてみます。
服を石こう像や椅子に巻きつけたり時計につけたりしていますね。
でも藤さんこれでもうインスタレーションなんですか?今やったものってのは本当に1分とか3分でやったんで作品化するためにはすごくそこには強さ…。
僕らはこういう言葉をよく使ってます。
「強度」と「深度」という言い方を使って…。
深さの度合いと強さの度合い。
その深みをどう作るかその強さをどう作るかっていうのが…。
プロのアーティストがどういう事をやってるかっていうのを今から美術館に行ってインスタレーションという視点で見てみたいと思います。
今からね。
芸術家の成長には怒りが不可欠なんですって?そんなに怒っちゃ嫌よ。
体に毒よ。
楽しくいきましょうよ楽しく。
ねっ。
今日は怒ってんのよ!何よなし崩しよなし崩し!人をばかにしてるわ!真面目ぶった顔しちゃってもう!あらっ的?挑戦的じゃない。
いい度胸してるわね。
こっちはいらいらしてるのよ!誰も見てないわよね?よしいざ!ひっ人が見てるわ!わなね?わななのね?そこで見張ってるのね?誰かが裏で操ってるんでしょ!あの…ちょっと落ち着いて。
えっ?アートなんです。
アート?アートですって〜!?これはジャスパー・ジョーンズというアーティストの作品。
20世紀半ば人々は効率の良さを求めるあまり物事の本質を見ずに表面的な記号しか見ないようになっていました。
ジョーンズは見るという行為の変化に対する危機感をアートで表現したんです。
どうです?へぇ〜。
それよりあんた一部始終見てたの?まあ…。
何でもっと早く止めないのよ!私が卵を出した時点で止めなさいよあんた。
おちょくってんじゃないでしょうね?いやそんな事…。
いざ〜!う〜わ〜!藤さんの創作ワークショップ。
一旦学校を出て美術館にやって来ました。
ちょっとじゃあ…どういう空間に作家がどういう行為を施しているのかという事と何でその作品が面白くなってるのか。
強度と深度の話ね。
その辺をちょっと考えていきましょう。
最初の作品は高さ4mもある女性の像です。
リアルな表現による圧倒的な存在感。
しかしそれだけではありません。
この大きさがすごく重要で。
何でこんなに大きいかっていうと彼はここにわざと椅子を置いててここから見せたいんだなと思うの。
中に入って人がこれを見上げてるのをここから見せたいためにわざとこの大きい空間を用意してその中にこれを立たせたんじゃないかなって。
次に美術館の中庭に出てみるとここにも作品がありました。
地味なんだけどここに森北さんという人の作品があります。
これってこの空間に合わせて付けたっていう感覚の…。
遊びの要素があるよね。
これあるね。
これも空間に何かを施すという。
そしてこちらは巨大なシャンデリアのような作品。
よく見ると人間の形をした小さな像が肩車をしているような状態でつながっているのが分かりますね。
これはもう本当に典型的なまさにインスタレーションという感じの作品じゃない?何かこう手作業みたいなのがずっと重なっていってある程度それで強さっていうかそういうのを作ってて。
じゃあ例えば皆さんがこの空間が与えられました。
「何する?」とかねそういうのを考えると面白い。
今回はこうやって今見てきました。
とりあえず明日何かをやる。
明日やる事っていうのは学校の中の空間を使って何らかのインスタレーションをインストールの作業。
何かを設置してもらいます。
それを何にするのかっていうのを…。
どういうものが明日持ってこれるのか具体的に。
何でもいいです。
とりあえずいっぱい書いてみましょう。
何か家にあって持ってこれて面白そうだなってものとりあえず書いてもいいよ。
次はね行為。
今日もちょっとやったけどどういう行為を空間に施すか。
置くだけじゃなくて何らかの行為の痕跡もついでにやってもらいたいなと思うのね。
別に作品を作るとか何とか考えなくてもいいから明日は何らかの行為をその中で何らかのものを持ってきてそこで何かをやってもらうという感覚で取り組んでもらえば面白いかなって思いますね。
よろしいでしょうか?
(生徒たち)はい。
アートとかアートを表現するってそもそもどういう事なんですか?表現する事っていうのは自分の中にあるものを外に出す…っていうような言い方をすると思うんですけど。
それも確かに表現なんですけども僕の中ではどっかで自分を客観視して自分は何だろうって。
今の自分を変えていく事。
どっかで超えていく事。
自分の今やってる事を超える活動につながる事が表現なんじゃないかなというふうに…。
例えばペットボトルを切っていく。
切るっていう行為をしてたはずなのにそれがある時気付くと伸びるっていうか長くなっていくと気付く訳ですよ。
そうするとその長くなる事が面白くなるとか。
一番大事なのは自分の思いも寄らぬ…一番だいご味のような気がするんですよね。
明日ももしかしたら高校生たちは今晩考える訳じゃないですか。
考えますね。
で明日実際に何か形にしようとし始めたら「あれ?」っていう事が…。
「あれ?」…こう感じてね。
そうすると今までと違う自分に出会う事になるのでそこからまた次の自分が始まりそれをやってるとまた違う自分になっていき…。
そんな事ありません?あ〜あるかもしれないです。
いよいよ作品作りが始まります。
皆さん使いたい材料や道具をいろいろ家から持ってきましたねぇ。
(藤田)昔使ってたノートとピアノの楽譜。
そしてインスタレーションの場所を決めて設置の作業を始めます。
かわいい生地いっぱい。
好きで縫ったりしてたの?階段に布を設置していますね。
どんな作品にするんでしょうか。
階段の踊り場で作業しているのは高瀬さん。
ここのコーナーに自分の世界をやってる感じね。
入れないですよそっちから。
これ全部一人で動かしたの?偉〜い速い!藤田さんは机を壁際に動かしてスペースを作りそこにたくさんの紙を置いていますよ。
ここ何か…。
これテストともまた違うのかな?テストの…。
見ていいのかな?いいんじゃないの?ハハハハ…。
数学だ。
えっ全部丸じゃん。
いいじゃん。
これ相当気が抜けてる感じだね。
ハハハハ…。
ぽにょ〜んって感じの。
周りの机ちょっと微妙だね。
中強調するんだったら周りの机を何かした方がいいかもね。
それぞれ工夫を凝らした作品が完成しました。
次はいよいよ発表です。
まず2人ずつペアになり作品のテーマや見どころを相手に伝えます。
みんなへの発表はその人にしてもらうんです。
まずは小川さんの作品。
大好きなひよこが見つめているのはなんと死んでしまった自分自身だそうです。
え〜?ハハハハハハ…。
子供の頃の記憶楽しい記憶かと思いきや殺人現場みたいな。
それはなぜ?そして苫米地さんは階段にテストの答案用紙をちりばめその最後に生徒手帳を置きました。
いいねぇ。
でも何かすごい色とかこだわってていいじゃん。
これ何かうまいよね。
空間に対してのあれとしてはこういうのはあるっていうかうまいなって感じ。
古い洋服をつり下げ床にはたくさんの楽譜を置いた藤田さん。
これまでの自分の人生を表現しているそうです。
服の微妙な掛け方が面白いよね。
あっ切ってるね。
切ったり貼ったりしてるね。
色としてポンポンポンと。
絵の具をペタペタペタってやってるような感覚。
で形がすごい面白いから。
こちらはカラフルな布や色紙を使った佐々木さんの作品。
階段の下が自分の過去上が未来を表しているそうです。
椅子すごいバランスで立ってるね。
椅子のバランス面白いよね。
積み上げられた机や椅子。
その中にいるのは読書する人。
上田さんは動物たちに絵本を読み聞かせているイメージを作品にしました。
ちょっと恐い感じのバリケード的な。
入っちゃ駄目みたいな感じのがあってその中にこういう世界があるみたいな。
本の並べ方すごい斬新でいいですよね。
個性豊かなインスタレーションを作ってくれた皆さんやってみてどうだった?
(戸来)好きなものが作れて楽しかったです。
でもそれを設置する事ってあまり考えなかったんですけど設置しているうちにこれがインスタレーションなんだなって分かってとても勉強になりました。
(明土)昨日美術館行って作品見たり今日作ったりして自由な発想で…。
インスタレーションの事がよく分かったのでよかったです。
(太田)今回の企画を通して布とか触るのが好きだと分かったのでとても勉強になりました。
(高瀬)初めはインスタレーションの事が分かんなかったけども理解して新しい目線で見る事ができたしとても楽しかったし勉強になりました。
(野月)何が作りたいかが分からなくて。
でも作っていくうちにだんだん楽しくなってきて何作ってるか分かんないけど楽しかったなって思いました。
今日本当に数時間ででもあんだけよくできたなって思ってびっくりしてるけど。
本当に初めての事でやった事もない事で。
でもそうやって形にしようとして何らかの形が出来た。
そうするとまた次の形につながるっていうのがあるのでまた是非いろんな事を経験していろいろイメージしていろいろ形にしていくという事をいろんな形で活動していってそのうちどっかで一緒に仕事できればいいなと思いますので皆さん頑張って下さい。
今日はどうもありがとうございました。
(生徒たち)お疲れさまでした。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
インスタレーションとは?
(思い思いの事を言う生徒たち)みんなばらばらじゃねえか。
あれっ?インスタレーションって空間にオブジェなどを設置する事でその場所に新しい意味を持たせるアートの事なんですって。
どこにどんなものを置いて何を表現するのかがポイントね。
空間の特徴をつかんで設置するものの形や大きさを決める事もインスタレーションでは大切なのよ。
インスタレーションは見る人と空間との間に新しい関係を生み出すアート。
一種のコミュニケーションともいえるわね。
平凡だと感じる場所でも何かを設置する事で面白い空間に変えられるかも。
いろいろ試してみましょう。
私も台所でやってみようかしら。
2014/12/18(木) 14:20〜14:40
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 芸術「美術 インスタレーション」[字]
今回のテーマは「インスタレーション」。十和田市現代美術館副館長の藤浩志さんを講師に招き、高校生たちが「空間とアートの関係を考える」ワークショップに挑戦する。
詳細情報
番組内容
今回のテーマは「インスタレーション」。青森県の十和田市現代美術館の副館長・藤浩志さんを講師に招き、高校生たちが「空間とアートの関係を考える」ワークショップに挑戦する。自由な発想でアイデアを出す高校生たち。藤さんは独自の手法で、そのアイデアに「深み」と「強さ」を加えていく。藤さんに触発された高校生たちは、学校をキャンバスにして個性豊かな作品を作り上げていく。
出演者
【講師】アーティスト…藤浩志,【司会】KIKI,【語り】落合弘治,【声】小宮和枝,雨蘭咲木子
ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
ドキュメンタリー/教養 – その他
趣味/教育 – 生涯教育・資格
映像 : 480i(525i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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