NHKニュース7 2014.12.18


川を逆流する海水。
岸壁に乗り上げた海上保安部の巡視艇には、損傷も見つかりました。
高潮の被害が相次ぎました。
半世紀以上対立が続いた、アメリカとキューバ。
歴史的な転換点を迎えました。
こんばんは、ニュース7です。
きょうも大雪でした。
低気圧と寒気の影響で、広い範囲で雪が降り、日本海側や山沿いを中心に、大雪となりました。
山沿いでは、あすの明け方にかけて、積雪がさらに増える見込みで、厳しい寒さも続きます。
路面の凍結や雪崩、屋根からの落雪などに十分な注意が必要です。
こちらは北海道根室市の納沙布岬です。
風の音が聞こえてきます。
カメラも少し揺れています。
発達した低気圧の影響で、北海道ではきょうも猛吹雪。
そして高潮の被害が相次ぎました。
ここ、根室市でも、道路が海水につかりました。
そして、今も雪が降っている岐阜県高山市です。
交番の前に、雪の吹きだまりが出来ています。
日本海側や山沿いでは、きょうも大雪となりました。
高山市の午後6時の積雪は84センチ、新潟県の津南町では2メートル4センチ、長野県の野沢温泉村で1メートル80センチなどと、きょうも各地で、平年を大きく上回る大雪になりました。
こちらはけさの名古屋市です。
雪で一面、真っ白です。
名古屋城です。
金のしゃちほこにも雪が積もり、すっぽりと雪に覆われています。
名古屋市では、積雪が9年ぶりに20センチを超える大雪となりました。
そりに乗って幼稚園に向かう子どもも。
自転車のタイヤにも、びっしりと雪がついています。
北海道では、きょうも高波や高潮の被害が相次ぎました。
紋別市の午前10時半ごろの様子です。
海水が川を逆流して押し寄せました。
根室港です。
この海上保安部の巡視艇は、きのうの高潮で岸壁に乗り上げ、船内に水が入り込みました。
けさから海上保安部の職員などが復旧作業を行い、船を海に戻しました。
作業が終わったあとの午前11時過ぎ。
根室港は満潮時刻を迎えました。
海面が岸壁と同じ高さになり、海水が陸へ流れ込みました。
浜頓別町では、水産加工場の宿舎の床下が水につかりました。
中国人実習生や周辺の住民合わせて31人が、一時避難しました。
雪による事故が相次ぎました。
北海道赤平市では、81歳の女性が死亡しました。
屋根の雪下ろし中に、誤って転落したと見られます。
新潟県や秋田県などでも、除雪作業をしていた人などが死亡しました。
富山県黒部市では、用水路に詰まった雪を取り除いていた消防士が流されました。
その後、下流で見つかりましたが、心肺停止状態だということです。
高速道路では事故が相次ぎ、一時多くの高速道路で通行止めが出ました。
東海地方では、JAF・日本自動車連盟への救助依頼が、ふだんの2倍から3倍に増え、対応に追われました。
京都でも、午後から雪が強まりました。
京都府内では、雪が原因と見られる歩行者の転倒や、車の事故などが相次ぎました。
警察と消防は、凍った橋の上やマンホールなど、滑りやすい所に十分気をつけるよう呼びかけています。
雪は北日本や北陸の山沿いを中心に、あす明け方にかけて断続的に降り、積雪がさらに増える見込みです。
高齢者が多く住む地区では、住民が1人暮らしのお年寄りの家の雪かきに追われていました。
また、高潮の被害が出た根室市では、住宅が浸水したため自宅に戻れず、避難所で一夜を明かす人もいます。
厳しい寒さも続きます。
あす朝の最低気温は、北海道旭川市で氷点下11度、長野市で氷点下5度、名古屋市で氷点下3度などと予想され、平年を下回る所が多い見込みです。
あすの夕方までに降る雪の量は、いずれも山沿いの多い所で、東北の日本海側と新潟県で40センチ、群馬県と長野県で30センチなどと予想されています。
気象庁は、路面の凍結や雪崩、屋根からの落雪などに、十分注意するよう呼びかけています。
次です。
アメリカのケネディ大統領と、キューバのフィデル・カストロ議長。
東西冷戦のさなか、キューバは当時のソビエトに接近し、いわゆるキューバ危機では、アメリカとソビエトの間で核戦争が起きるのではないかと、一時緊張が高まりました。
国交を断絶して半世紀以上。
オバマ大統領とカストロ議長の弟、ラウル・カストロ氏は、日本時間のきょう未明、同時に演説し、国交正常化交渉を開始すると発表しました。
冷戦終結後も対立を続けてきた両国の歴史的な転換点です。
発表からまもなく一夜が明ける、キューバの首都ハバナから中継です。
私がいるのは、キューバの首都ハバナの中心部です。
国交を正常化するというニュースは、キューバのラウル国家評議会議長が、テレビの特別番組の中で発表し、多くの国民がテレビの前にくぎづけになりました。
拘束されていたキューバ人が解放されたことや、国交の正常化に向けた交渉が始まることなどが発表されると、街頭でテレビを見ていた市民からは、大きな拍手が沸き起こっていました。
ハバナ市内では夜遅くまで、飲食店などで国交正常化のニュースを話題にしている市民の姿が見られ、今回の発表は、好意的に受け止められています。
また、長引くアメリカの経済制裁は、キューバ国内に深刻な物資不足を引き起こし、経済は低迷してきました。
アメリカとの国交を正常化することで、アメリカをはじめ、各国からの投資を呼び込み、経済を立て直したい。
キューバ政府だけでなく、一般市民の間にも、今回の歴史的な合意が、経済の回復につながることに期待が高まっています。
こちらはアメリカ。
ニューヨークのタイムズ・スクエアに設置された電光掲示板に、国交正常化に関するニュースが流れました。
アメリカ政府は、来月、代表団をキューバに派遣し、国交正常化に向けた交渉を開始する方針です。
また数か月以内に、キューバの首都ハバナに大使館を設置し、キューバへの渡航や送金の制限を緩和するほか、テロ支援国家の指定も見直すとしています。
こうした政策の転換を、アメリカはなぜ行ったのか。
専門家は、オバマ大統領が、任期中に外交政策で成果を残すために決断したという見方を示しています。
ことし2月のアメリカの世論調査では、56%が、キューバとの関係正常化に賛成しています。
冷戦終結から25年がたった今も、当時と同様の政策を続けることは、時代遅れだという認識が広がっているのです。
こうした中での今回の合意。
アメリカ政府高官によりますと、アメリカとキューバは去年6月から、水面下で直接協議を重ねてきました。
その仲介に当たったのが、ローマ法王。
ことし3月、バチカンでオバマ大統領と会談した際には、キューバを巡って意見を交わし、その後、オバマ大統領とキューバのラウル・カストロ議長に、課題の解決を促す書簡を送りました。
10月には両国の代表団をバチカンに招き、対話の場を設けたということです。
今回の合意は、ローマ法王の後押しもある中で、任期中に外交上の成果を上げたいオバマ大統領と、制裁の解除で、低迷する経済の回復につなげたいキューバ側の思惑が一致したものと見られます。
ただアメリカでは、野党・共和党からキューバの民主化が進むまで、経済制裁を維持すべきだと反発も出ています。
キューバとの結び付きを強めながら、改革を促していく方針のオバマ政権。
来月からは、上下両院で共和党が多数派となることから、今後、議会の理解を得られるかどうかが課題となりそうです。
STAP細胞の問題で、小保方晴子研究員が行っていた検証実験について、理化学研究所はあす午前、会見し、結果を明らかにします。
複数の関係者によりますと、論文と同じ方法で作製を試みたものの、万能性を持つ細胞は出来なかったということです。
STAP細胞の問題では、論文にねつ造などの不正が認定され、細胞が本当に出来ていたのかどうかについても、疑わしい点が指摘されたことから、小保方研究員本人が、7月以降、監視カメラが付けられた実験室で、再現実験を進めていました。
複数の関係者によりますと、実験では、マウスから取り出した細胞を、弱酸性の溶液に浸すという、論文と同じ方法で作製を試みましたが、期限とされた11月末になっても、論文に書かれたような、万能性を持つ細胞は出来なかったということです。
理化学研究所はあす午前10時半から、詳しい実験結果について公表する予定ですが、小保方研究員は出席しないということです。
STAP細胞はあります。
小保方研究員は、4月の会見で、200回以上、STAP細胞の作製に成功したなどと話していました。
しかし、論文には、認定された不正以外にも、数多くの疑わしい点が指摘され、外部の有識者で作る委員会が調査を進めています。
ロシアの通貨ルーブルが急落したあと、初めて公の場で考えを述べました。
ロシアのプーチン大統領は、先ほどから始まった記者会見で、原油価格の下落を受けたルーブルの急落を巡って、経済的な困難から脱するために、2年間必要かもしれないと述べる一方、ロシア経済はいずれ回復に向かうとして、不安の解消に努めました。
ロシアのプーチン大統領は先ほど、日本時間の午後6時過ぎから、内外の記者らを集めて、年に一度の大規模な会見を開いています。
この中で、原油価格の下落を受けて、通貨ルーブルが急落したことについて、次のように述べました。
プーチン大統領はこのように述べて、中央銀行による政策金利の大幅な引き上げなど、ルーブルを防衛するための対策を擁護しました。
その一方で、ロシア経済が当面、低迷するのは避けられないとする見方を示しました。
そして、この20年間検討してきた経済の多角化を行わなければならないと述べ、原油や天然ガスの輸出に依存しないような経済構造の転換を進めていくと強調しました。
さらに、年金や公務員の給与の支払いについて、もちろん社会的な義務は果たしていくと述べたほか、ロシアの経済状況は、いずれ回復に向かうという見方を示し、国民の間に広がっている不安の解消に努めました。
さて、月額5254円。
ことし定期昇給やベースアップで、企業は平均でこれだけ賃金を引き上げました。
この数字、厚生労働省の調査によるもので、過去15年間では最も高くなりました。
賃金引き上げの動き、来年以降も続くんでしょうか。
厚生労働省による調査は、ことし8月に行われ、従業員100人以上の企業のうち、57%に当たる1823社から回答を得ました。
それによりますと、ことし、定期昇給やベースアップなどで賃金を引き上げたり、引き上げを予定したりしている企業は、去年より3.8ポイント増えて、83.6%に上りました。
一方、すでに引き下げた、または引き下げを予定している企業は0.4ポイント減って2.1%でした。
平均で引き上げ額は月額5254円、率にすると1.8%の引き上げです。
これは統計上、比較が可能な平成11年以降の15年間で最も高くなりました。
賃金の引き上げ、来年はどうなるんでしょうか。
春闘の労使交渉はあと1か月後、来月下旬に事実上、スタートします。
これに先立って経団連は、春闘に向けた、経営側の指針となる報告書の案を固めました。
この中では、経済の好循環を続けるために、円安で収益が拡大している企業に対しては、いわゆるベースアップを選択肢の一つとして、2年連続で賃上げを呼びかけることにしています。
春闘に大きな影響力を持つ自動車業界からは。
連合は、来年の春闘に向けて、ベースアップに相当する賃上げとして、2%以上の引き上げを求めることにしています。
労使交渉では、ベースアップを含めた賃上げの動きが一段と広がるかが焦点となります。
次世代のエコカーとされ、今週、一般向けの販売が始まった燃料電池車。
その燃料となる水素を充填する一般向けの水素ステーションが、東京都内にオープンしました。
どうぞ。
東京ガスが東京・練馬区に設置した水素ステーションは、関東地方では、一般向けとしては初めての施設です。
次世代のエコカーとされる燃料電池車。
燃料は水素です。
空気中の酸素と化学反応させて、発生した電力で走ります。
排出されるのは、水だけです。
トヨタ自動車は、燃料電池車の一般向けの販売を、世界で初めて今週から始めました。
価格は政府の補助制度を使うと、およそ520万円。
車に搭載されたタンクに水素を充填すると、およそ650キロ走行できるとしています。
きょうオープンした施設では、貯蔵できる水素の量に限りがあるため、水素を充填できる車は、1日当たりおよそ50台だということですが、3分程度で満タンにできるということです。
燃料電池車は、今週、一般向けの販売が始まりましたが、水素の価格について東京ガスでは、車の納車が始まるまでに決めるとしていて、実質的にレギュラーガソリン並みを目指したいとしています。
自動車メーカーが燃料電池車の開発や販売に乗り出す中、全国各地で水素ステーションを設置する動きが広がり始めています。
経済産業省は昨年度から、一般向けの水素ステーションを設置する費用を補助する事業を始め、今年度は1か所当たり最大で2億8000万円を補助しています。
補助事業の対象は、これまでに全国45か所に上り、このうちおよそ20か所は、今年度中に事業を始める見込みだということです。
サッカー日本代表のアギーレ監督が、八百長の疑いでスペインの検察当局から告発を受けたことについて、日本サッカー協会は、推移を見守る考えを明らかにしました。
サッカー日本代表のアギーレ監督は、スペインのチームの監督をしていた3年前に、八百長に関わった疑いで、スペインの検察当局から告発されました。
日本サッカー協会はきょうの理事会で、大仁邦彌会長が多くのサッカー関係者に心配をかけ、申し訳ないと陳謝しました。
このあとの記者会見でサッカー協会は、情報を集めながら推移を見守る考えを示しました。
エコカー減税。
来年以降も延長する方向で検討です。
自民党の野田税制調査会長は、来年度の税制改正に関連し、一定の燃費基準などを満たした場合に、自動車取得税や自動車重量税が免税や軽減されるエコカー減税について、次のように述べました。
野田税制調査会長はこう述べ、環境性能に応じた税負担の基準を見直したうえで、来年以降も延長する方向で検討する考えを示しました。
食品大手のマルハニチロが、冷凍食品2万4000個余りを自主回収すると発表しました。
自主回収するのは、あけぼの神戸名物そばめしのうち、賞味期限が2015年10月23日となっていて、製造番号の左4桁の数字が、1451から2140の商品です。
会社によりますと、異物が入っているという情報が客から寄せられ、商品を回収して調べたところ、プラスチックのかけらが混入していることが分かったということです。
民主党は、来週24日に召集される特別国会で、川端達夫国会対策委員長を、衆議院副議長に推すことを決めました。
川端氏は、衆議院の比例代表近畿ブロック選出の当選10回で、69歳。
民主党政権では、文部科学大臣や総務大臣などを歴任し、ことし9月から党の国会対策委員長を務めています。
気象情報は寺川さんです。
こんばんは。
日本海側はあすの明け方にかけては大雪に警戒してください。
ですが日中は全国的に、高気圧に覆われてきます。
このため日中は、晴れる所が多くなりそうです。
ひとまず雪は収まるということですね。
そうですね。
ただ、この先も寒さは続きます。
こちらは来週にかけての平均気温を表したものです。
北日本や東日本は気温は平年よりも低い見通しです。
西日本は平年並みか低い傾向です。
日本列島には再び寒気が流れ込んできます。
こちら、月曜日にかけての各地の天気です。
土曜日、雨の所が多く、この雨を境に、再び寒気が流れ込んできます。
日曜日以降はまた日本海側で雪や風が強まるおそれがあります。
ですので、引き続き、雪崩や屋根からの落雪には注意をしてください。
では、あすの全国の天気です。
2014/12/18(木) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]

▽高潮被害 ▽米キューバ極秘交渉の舞台裏は 【キャスター】武田真一,【サブキャスター】松村正代,【気象キャスター】寺川奈津美

詳細情報
出演者
【キャスター】武田真一,【サブキャスター】松村正代,【気象キャスター】寺川奈津美

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