(後藤)
今は懐かしい昭和の時代。
思い出しませんか?台所から聞こえる「ご飯出来たわよ」の声。
食卓を囲む家族みんなのおいしい笑顔
思い出に刻まれた心温まる家庭の味。
昭和の食卓を彩った懐かしい100品を1年かけて改めて見直します
「おふくろの味定番100」今日は洋風料理です。
真崎敏子さんに教えて頂きます。
真崎さんよろしくお願いします。
今日は「オムライス」が登場しますよね。
やっぱり昭和の私子供としてはオムライスってもう最高のごちそうの中の一品ですよね。
子供たちがねちょっと食欲がなくてもオムライスを出すととても喜んで食べてくれてリクエストの多い食事だったと思います。
あの黄色いオムライスの中からケチャップライスが出てきますよね。
ケチャップライスの中にいろいろとハムとか鶏肉入れてねよく頂きました。
そうですね。
今日はオムライス。
ほんとに永遠のごちそうですけどもね。
今日はおふくろの味100品のうち76番目と77番目を紹介します。
まずこのオムライスですよね。
ケチャップがのって見ても美しいですがまた中がね。
そうですね。
黄色い中からピンクのご飯が出てくるケチャップライスが出てくるのも子供たちの喜びだったと思います。
ハムやそしてグリンピースがね出てきたりしましてね。
オムライスですが真崎さん目指すポイントは?ケチャップライスはねムラが時々あるとねちょっとがっかりしましたからね。
全体がきれいに染まってるとおいしそうですので。
ではまずはケチャップライスから教えて頂きましょう。
今ねたまねぎのみじん切りをバターで炒めたところです。
ここにハムを入れますね。
これが場合によっては鶏肉だったりしましたよね。
これに塩こしょうでしょうか。
そうですね。
少しねここでたっぷりと塩こしょうした方が味がよくしみていいしそれから卵にはあんまり塩こしょうしませんのでここにちょっと濃い味を付けたいと思います。
なるほど。
ここでしっかりとした味をね。
ここにトマトケチャップ。
それこそケチャップを入れます。
さっき塩こしょうもしましたがここでケチャップを入れてやや濃いめの味にする。
ご飯にしっかりと味が付いた方がいいので濃いめの味付けにしておきます。
もうちょっと塩入れてもいいかなと思いますね。
ケチャップがよくしみこみましたのでここにご飯を入れます。
ケチャップのいい香りがしてますがこのご飯は温かいもの。
冷たいご飯だとよく混ざりませんのでね。
それで炊きたてのご飯なんかでなくいいですからちょっと温かい方がよく混ざるんですね。
ほぐれやすいという事も言えますかね?ですからもし冷たいご飯じゃなかったらいささか電子レンジで温めてお使いになるとよろしいかと…。
この辺りが味に偏りがない満遍なく味が広がるようなポイントですね。
そうですね。
よ〜くなじませておきます。
ちょっと火が強いでしょうか。
ケチャップに火が入るとケチャップの味がまた濃い感じにね。
そうですね。
混ざりましたらば…。
満遍なくね行き渡りました。
グリンピースを入れます。
さあこれでまた表情が変わりますね。
このグリーンがきれいですよね。
こんなですね。
これでケチャップライスが出来上がった。
これをオムレツに巻くわけなんですけどもオムレツ型にね初めからしておくとちょっと楽なんです。
なかなかね形がうまくできないというのがあるんです。
卵あれしてからねご飯をちゃんと入れるという事はまた大変ですのでね。
ここで形づくっておくとちょっと楽ですね。
このお皿で形を作っておく。
これをねオムレツの中に巻き込めばいいわけですから。
これはいい事を聞きました。
これを置いておきます。
ここでフライパンにバターを入れます。
フライパンはこれぐらいの大きさがちょうど作りやすいですか?直径20cmでちょっと深めの方が作りやすいですね。
1人分としてちょうど。
フライパンが大きくなると細長いオムレツになっちゃうので。
卵白は黄身とよく混ざればいいという程度に混ぜて下さい。
ちょうどバターがうまい具合に溶けました。
そしてここに流し入れます。
このバターの香り…で卵が入って。
もうねオムライスの雰囲気にだんだんと気分が。
初めはちょっと強火でねこうやって卵を。
菜箸を今…。
4本ほどでこうやってるとねちょうど下の方は半熟卵ですけれども上の方はちょっと生に近いようなこんな感じまでしておきます。
そしてここにさっきのご飯をねケチャップライスを入れるわけ。
この柄に対して直角に入れるといいんですね。
こうするとご飯の分量も形もちょうど整ってて具合がいいでしょ。
で火を止めますね。
これはここで火止めた方がいいんですか?そうです。
そうすると多少ゆっくり作りましてもあまり慌てず作れるので。
ちょっと生なところも残るような状態でね。
こういうふうにしてこちらをまずかぶせますよね。
手前側をかぶせて。
そうすると上からほらこう出てきますでしょ。
飛び出した分をこちらにこう…あれしてやります。
なるほどなるほど。
こういう形なんですけれどもこれをお皿に入れます。
「よっ!」という感じでね。
ちょっと持ち替えてねこういうふうに持ち替えてする。
逆手ですね。
これいいんですけれども…。
これできれいに出来ましたね。
ちょっとね形を整えたいなと思いますでしょ。
そしたらこういう乾いた布巾でねちょっとのせて。
少しすると多少変でもね何となく形がつけられる。
きれいになりましたね。
なるほど。
それでケチャップをのせるとオムライスの完成という事ですよね。
この上の方にきのこが。
これ「きのこのバターソテー」なんですけどちょっときのこが香りがいいもんですからこのオムライスによく合いますのね。
じゃちょっと私もオムライスを…。
召し上がってみて下さい。
うん!表面はほんと卵焼けてますけども中がね半熟になって。
あ〜ケチャップライス喜んでます。
う〜んおいしいですね。
ケチャップライスはまず具のたまねぎとハムにケチャップ味を付けて温かいご飯と混ぜますと味のムラがなく出来上がりました。
オムライスを作る時は卵の中央にケチャップライスを横長に置いてフライパンの柄をたてるように。
皿に返すと形よく仕上がる。
あれがよかったですよね。
さらしのあの…。
布巾でね。
調整できますのでね。
続いては「ハヤシライス」。
懐かしい洋食の代名詞ですよね。
牛肉とたまねぎマッシュルームがたっぷり入ってカレーとはひと味違う魅力がありますよね。
昭和30年代ハヤシライスなどの洋食は食生活の欧米化とともに憧れの味から身近な味へと変わっていきました。
しかし当時はまだ家庭で作るには難しく洋食はレストランで食べるもの。
ハヤシライスはその最たるものでした。
家庭でハヤシライスを作る大きな関門それが牛すじ肉や香味野菜をじっくり煮込んで作るドミグラスソース。
とにかく時間と手間がかかるんですね。
このドミグラスソースの味をいかに簡単に再現するのか?昭和34年「きょうの料理」に初めて登場したハヤシライス。
家庭で作るために考えられた工夫とは?なんとトマトケチャップやしょうゆ。
手に入りやすい調味料で本格的なドミグラスソースの味に近づけようとしたんですね。
さまざまな工夫から生み出されたわけです。
昭和43年にはフランス料理のトップシェフ村上信夫さんもハヤシライスに一工夫。
家庭でもプロの味を作れるようにと即席ソースを考案しました。
たまねぎと小麦粉を焦げ色がつくまでよく炒めドミグラスソースの深い色と味わいを再現。
牛肉の代わりに鶏肉でうまみをプラスするなど家庭で作りやすい工夫を重ねています。
時代は下りこの人もハヤシライスをもっと簡単にしてくれました。
「私はね30秒で作ります」。
「30秒で作れますか?」。
「申し訳ないですけど反則やらせて頂きます」。
なんとお好み焼き用ソースやケチャップを混ぜるだけのその名も「なんちゃってデミグラスソース」。
ハヤシライスが家庭の味になるためにはさまざまな工夫があったんですね。
今日紹介するハヤシライスももちろんドミグラスソースに一工夫。
手軽な鶏の手羽先を使って作ります。
真崎さん目指すポイントは?さまざまな工夫が凝らされてきたドミグラスソースですが今日はまずドミグラスソースの作り方から。
今日は一番手に入りやすい鶏の手羽先を使ってご紹介したいと思ってます。
これね皮で覆われていますからなかなか中からのうまみが出てきませんのね。
今これ10本ありますので。
4人分ですよね。
これをちょっとたたいてですねこうやって髄を出しておきます。
豪快ですね。
これ出刃包丁ですね。
そうですね出刃包丁です。
そうするとこの中から骨の髄の辺りからうまみが出てくるんですね。
これみんな10本全部こうやって切ってあります。
ここからうまみが出てくるという事ですね。
しかしほんと手羽先は手軽に入る材料ですしね。
一番手軽に入りますしうまみもよく出てきますのでね。
今度はこれにちょっと野菜を入れますと香りも野菜の香りでよくなりますからここににんにくを入れて炒めてあります。
ここに手羽先を入れます。
まずは先ほどぶつ切りにした手羽先ですね。
手羽先と野菜を入れますね。
野菜これたまねぎ。
たまねぎですけれどもちょっと残ったたまねぎとかそういうのでよろしいんですね。
分量だけの事でにんじんも半分残ってたら半分でもいいし1/3でもいいぐらい。
これセロリですけどセロリって茎の太い方食べますでしょサラダで。
ですからこういう葉っぱに近いところ。
それからこれ長ねぎの青いとこ。
大抵捨てますでしょ。
ですからここに入れます。
それぞれもうザク切りでいいんですか?そうなんです。
こうやって炒めますと結構炒める時間って長くてね20分ぐらいかかるんです。
そうすると目安としては時間にすれば…。
20分ぐらい。
そして様子はこんなふうになるまで。
ちょっと焦げ目がつきますでしょ。
深い焼き目がつきますとドミグラスソースに深みが出てきますのね。
じゃこれぐらいまで炒めるという事ですね。
そしてここに小麦粉を入れます。
これはやっぱり小麦粉入れるといい事が?小麦粉でねドミグラスソースにちょうどいいとろみがつきます事が一つ。
それで何となく深みが出てきますので小麦粉も炒めます。
こんなふうにしてね。
小麦粉がここはなじめばいいという感じでいいですからこういうふうにします。
これをねお鍋に入れて煮ます。
もうこれで一つの料理になってるような感じもしますが。
これはドミグラスソースを作るためのものですよね。
ここに水を入れますね。
それから今度はトマトピュレも入れますね。
こうして煮込んでいくわけですね。
初めちょっと強火でね煮え立ちましたらば時々かき混ぜながらアクを取りながら1/2ぐらいの分量になるまで煮詰めるんですね。
時間的では1時間ほどっていう事ですね。
結構時間かかりますのでね。
ほらトロトロッと煮えましたでしょ。
これが1時間ほど煮たので。
恐れ入りますあちらにお持ち頂けますか?これこすんですか?こすんです。
これはこんな熱いうちにこしていいんですか?熱くないとよくこせませんのでどうぞこして下さいませ。
入れます。
さあいい香りが。
だしの香りがします。
こうやって。
これは上から押さえたりしなくてもいいんですか?それでもかまわないです。
せっかくのねドミグラスですから一滴も残さずと思っておりますけれども。
こんなふうにして。
これがドミグラスソースです。
ドミグラスソースが出来上がりました。
ちょっとこんな調子なんですよ。
ご覧になって下さいほら。
ちょっとやっぱりとろみが。
とろみがあってちょっとこんなで。
いい具合でしょ。
ここまでがドミグラスソース。
今度はハヤシライス。
ハヤシライスの作り方に入ります。
このドミグラスソースがなければハヤシライスも出来ませんよね。
これねたまねぎのバターで炒めたものです。
このくらいちょっと透明になるまでいたしますので。
ここを入れます。
たまねぎを炒めたものが今透明感が出てきたそんな感じですよね。
ここに1つついてましたね。
少し残ってますね。
ここにバターを追加しましてそして今度はマッシュルームを炒めます。
これもバターで?野菜を炒めます時にバターにしますととても風味がいいのが残りますし野菜は柔らかい火で炒めますのでバターに合ってるんですね。
こんなふうにサッと炒める程度でいいのでここに入れます。
サッと炒める程度ですね。
今度は牛肉を炒めますね。
この時にはねちょっと強火にしますのでそして強い火の時にはバターだとすぐバター焦げますでしょ。
ですからサラダオイルでやります。
昭和の時代は牛肉ってまた他のお肉とは違う感じがありましたよね。
牛肉だと何だかごちそうという感じに。
今日はね牛肉もたっぷり使ってますのでね十分に召し上がって頂きたいと思ってます。
台所から牛肉を焼く香りがしますともう子供たちはじっとしていられなくなってついお母さんの横にね調理する所に寄ってきたりしまして。
ハヤシライスって何だか外でレストランで頂くものっていうような感じもしましたけれどもこうやると意外と家庭でもね頂けるものですので。
こんなふうにね大体火が通りましたでしょ。
そんなに焦がしたりしないようでいいんです。
サッとで結構なのでこんなふうに火が通りましたらばこれもこちら入れます。
これも鍋に。
全部入りましたので。
この中ご覧下さい。
牛肉が入ってるマッシュルームがあるたまねぎもある。
これでコトコトとね10分ぐらい煮て頂きたいんですけどその時に味付けとしてシェリー酒を入れます。
シェリー酒はとても牛肉に合うんですね。
ですけれどももしおありにならなければワインなどでも結構です。
ここに月桂樹の葉を1枚入れます。
それからトマトケチャップ。
ちょっと甘みが出ておいしくなりますね。
そして塩。
これは自分で味見をしながら。
しながら。
おいしい味になるまで煮て。
そしてこしょうが少々入りました。
そうしますとねこれ5〜10分味がなじむまでこんなふうにして煮て頂きますね。
今煮て頂いたのと同じのが。
10分煮たのがこれです。
これをご飯にかけて召し上がって頂こうというわけです。
なるほど。
これでハヤシライスのソースがね。
最後に生クリーム入れますとぐっと風味が濃くなっておいしい。
仕上げは生クリーム。
これでもうほんとに洋食という。
本格的という感じになりますね。
極め付けの洋食という感じになりますよね。
あとはご飯にかけるだけ。
かけて召し上がって頂きたいと思います。
ハヤシライス出来上がりました。
このおいしそうなハヤシライスの向こう側にはサラダですか?これはねキャベツとそれからりんごをちょっと塩で初めもんでおきましてマヨネーズを入れたマヨネーズサラダでございます。
ですけどこれとってもねハヤシライスにこっくりとしたハヤシライスにさっぱりとしたこのキャベツが合うと思いますので合わせました。
幸せな昭和の時代を私思い出しました。
おいしいですねハヤシライス。
ドミグラスソースの材料の手羽先は骨をところどころたたき割ってうまみを引き出しやすくします。
そして手羽先と香味野菜を濃い焼き色がつくまで炒めるとソースにした時に深みのある色に深みのある味になるという事でした。
そうですね。
いや〜ごちそうさまでした。
しかしこのドミグラスソースいろいろ活用ができそうですね。
そうなんです。
平成のオムライスはこのドミグラスソースがついてますよね。
ですからね平成はそんなふうな変化があったのかな。
昭和はやっぱりトマトケチャップかなという気がします。
是非皆さん手羽先でお試し頂きたいと思います。
今日はどうもごちそうさまでした。
(2人)ありがとうございました。
今日ご紹介した料理はテキスト12月号にも作り方詳しく掲載されています。
(テーマ音楽)2014/12/18(木) 21:00〜21:25
NHKEテレ1大阪
きょうの料理 おふくろの味 定番100「オムライス・ハヤシライス」[字]
昭和の家庭の食卓を彩った懐かしい定番料理100品を、1年かけて見直すシリーズ。今回は洋食の定番中の定番、「オムライス」と「ハヤシライス」の基本的な作り方を紹介。
詳細情報
番組内容
「オムライス」は、手軽な食材で作れる、家庭の洋食の定番。ケチャップライスのご飯は温かいものを使うと塊になりにくく、味のムラができにくい。卵は菜箸を3〜4本束ねてかき混ぜるのがコツ。フライパンの上でご飯をくるんだら、皿に移してから布巾で形を整えれば失敗なし。「ハヤシライス」は、ドミグラスソースが味の決め手。お店なら牛すじなどを使うが、家庭なら鶏の手羽先を使えば手軽。香味野菜とともにじっくり煮る。
出演者
【講師】料理研究家…真崎敏子,【司会】後藤繁榮
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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