(テーマ音楽)
(松平定知)中世バルト海交易の中心地として繁栄した町には装飾豊かな建築物が立ち並んでいます。
東ヨーロッパを流れバルト海に注ぐ…。
その河口の町リガはラトビアの首都です。
川沿いには中世の面影が見られます。
13世紀それまでのドイツの支配から独立した町はハンザ同盟の一員となり大いに栄えました。
ハンザ同盟はバルト海沿岸の貿易を独占した都市同盟です。
ここはハンザ同盟の商人組合の家。
「黒い頭」という名の商人組合があったのです。
組合は「ギルド」と呼ばれ商人や手工業者などで職業別に組織されていました。
ギルドの家はその繁栄振りをうかがわせます。
これもギルドの建物で「三人兄弟の家」と呼ばれています。
ちょうど家が3軒並んでいますが「三人兄弟」とは組合の名前なのです。
ギルドは町の自治権を持ち政治の実権も握っていました。
そのギルドの集まりが大ギルドです。
大ギルドは組合の集会所であり商人の宿泊所でした。
バルト海沿岸の中央に位置するリガは海運の中心地でした。
壁に掛かっているのはハンザ同盟の都市の紋章です。
各地から大勢の商人が取り引きに来てここに泊まっていました。
繁栄を誇った大ギルド。
その大きな建物は今コンサートホールになっています。
この家は塔の上に黒猫のプレートがあることから「黒猫の館」と呼ばれています。
この黒猫初めは大ギルドにお尻を向けていました。
館の主が大ギルドに入れてもらえなかったからです。
しかし加入を許されると主は猫の向きを180度変えました。
旧市街を囲む城壁。
壁沿いの道は「騒音通り」と呼ばれます。
外国の兵隊たちが酔って騒いでいたと言うのです。
16世紀以降ハンザ同盟の力が衰えるとリガは常に外国に支配されます。
スウェーデンポーランドロシア。
支配する国は変わっても港町リガは発展を続けます。
旧市街の城壁は壊され町が広がりました。
20世紀初頭新市街には新しい様式の建物が次々と立ち並びます。
草花や人の顔をモチーフにして華麗な装飾を施したアール・ヌーボー。
それは自由な発想を持つ新しい芸術でした。
この界わいにはアール・ヌーボーの建物が今も300軒以上建っています。
ヨーロッパでも珍しいことです。
中世の町並みと近代のアール・ヌーボーが調和する町リガ。
人々はバルトのパリと呼んできました。
2014/12/19(金) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「リガ歴史地区〜ラトビア〜」[字]
バルトのパリ ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲
詳細情報
番組内容
バルトのパリ ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲
出演者
【語り】松平定知
音楽
【テーマ音楽】久石譲
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
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