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拳銃で自殺したとみられます。
巡査部長は当直勤務明けで遺書は見つかっていないということです。
大阪府警では先月も、浪速警察署で警察官が拳銃自殺しています。

(健児)大変です!
(警官)どうしました?
(健児)子供が…。
息子が誘拐されました!
(柳田)大事件?
(亜紀)事務所の存続にかかわるような大事件だって。
(柳田)ほっとけほっとけ。
どうせ小向さんが言ってんだろう?
(亜紀)でもずっとこもりっきり。
(つや子)まっどんなときでもわたしは味方だから。
それにしても…。
(ホワイトボードをたたく音)
(つや子)若かったね。
(つや子)親密だった。
友達じゃないわあれは。
完全にこうデキてる。
やっちゃってるやっちゃってる。
うんきっと恋人以上の仲。
こう関係…。
(貴子)もういいって!何話してんのかな?何だろうね。
まあ水深20センチだから浅〜い話だろうね。
いや今回は絶対違うと思います。
(大介)男と女の仲っていうのはこう一筋縄ではいかないってことですよ
(絵里)分かってるわよ。
嫌っていうぐらいにね
(絵里)前田さんの件成城の不動産登記簿取ってくれた?
(大介)いやまだ。
早くしてよ。
次の依頼は東和物産の社長夫人よ。
(大介)すいません。
(絵里)行くわよ。
(大介)はい。
いってきます。
ああいってらっしゃい。
あのさこれコピー取ってくれる?
(亜紀)ええ?もう今それどころじゃないのもう!いやさっきから中のぞいてるだけじゃん。
(つや子)クヨクヨ悩んでもしょうがないんじゃないの?三神さんのことはわたしがね何とかしてあげっから。
ちょっと余計なことしないでよ。
まぁまぁまぁまぁ。
それよりさちょっと友達に頼まれちゃっててさ依頼引き受けてくんないかな?友達?そうそうそうそう。
地元のねこうフラダンス同好会のお友達。
もう断れなくってさ。
何の依頼よ?子供の親権問題。
今度別れることになってさどっちが子供を引き取るかっていう。
ねっお願い。
ねっもう引き受けて。
わたし地元じゃね弁護士ってことになってるの。
断れなくて。
ちょっと。
ねっはい先生。
そうと決まったらはいお仕事お仕事。
ちょっと待ってちょっと待って。
(つや子)お仕事お仕事ねっはい。
お願いしますねはいはいはい。
何だったんですか?おっ?知りたい?うん。
あっ柳田さんも?ああ俺はいいや。
しっしっ。
あらそんな邪険にしていいのかしら?事務所を揺るがすものすごい秘密握ってんですけどわたし。
べー教えない!ちょっとちょっと…。
えっ?えっまたー?もう。
(つや子)もうつべこべ言わない。
事務所の危機なの。
三神達也か…。
(つや子)あらよく来たわね。
ねえこっちこっちこっち。
貴子貴子!わたしのねフラ友達。
(貴子)「依頼人は長野和美さん33歳。
和美さんは10年前資産家の御曹子夏原健児さんと結婚したものの性格の不一致により半年前より離婚に向けて話し合いを始め基本的には合意したが一人息子の親権だけは互いに譲らずもめている」と。
ちょっとわたしはあの別の案件があって担当できないんだけれどもまあこちらの先生もそこそこ優秀だから安心して。
(和美)はぁ。
でお子さんはおいくつ?
(和美)今年7歳です。
達也っていいます。
達也?どうかした?ああ。
三神さんも達也っていうの。
あらま。
嫌な予感。
あっ失礼。
で達也…ちゃん7歳ということは小学2年生?向こうが引き取るって言うんですよ!もとは俺のものだからって。
「もとは俺のもの」?また随分な理屈ですね。
いいですか?一般的に10歳以下のお子さんの場合本人の意思よりも周りの環境が考慮されます。
基本的にお母さんと一緒にいるほうがいいというのが裁判所の考えです。
本当?よかったじゃない。
でもまあいろいろと調査しなければなりませんが。
そもそもの離婚の原因は?性格の不一致?うん。
あっあと子供の教育方針の違い。
彼はホントほったらかしで冬なのに服も着せないでいいって言うんですよ。
何それ?幼児虐待じゃない!何てこと。
すぐに連れ戻さないと。
でももう取り戻しちゃったんだよね?あっうん。
はぁ?
(つや子)こっそり別居中の相手の家に忍び込んで。
忍び込んで?ねっ?うん。
うんじゃないですよ。
これ大問題ですよ。
えっ?虐待も問題だけれども別居中に無断で連れ戻したりしたらこれ調停で圧倒的に不利ですよ。
あれ?えっそうだっけ。
何のんきなこと言ってるの。
向こうは警察行ったみたいですけど。
これ下手したら誘拐ですよ。
おっ…お子さんは?今そこに連れてきてます。
はあ。
連れてきてる?くくってます。
くくってる!?
(鳴き声)
(和美)達也〜アハハ。
犬に似てるよね?うん犬だからね。
ゴールデンですもう。
おっきくなったわね達也ちゃん。
(和美)そうでしょ。
かわいくなったでしょう?犬?犬の…。
(鳴き声)親権問題?
(鳴き声)・
(テーマソング)まったくもう。
何でわたしが犬なんて相手にしなきゃいけないのよ。
しかも名前が達也って…。
どうですかこれ?
(絵里)それではまた来週の火曜13時にお待ちしていますので。
(社長夫人)先生よろしくね。
(柳田)東和物産の社長夫人か。
大したもんだよなあいつも。
うん。
まずいなこれ。
あっマンボウ茶です。
マンボウなんて飲ませるなよ。
あっお代わりですか?まずいって言ってんだろ。
それよりすごいですよねクライアント佐伯先生。
ああ。
それに比べて…。
犬だろ?俺も手伝い頼まれちゃってさ。
あっそういえばわたしも依頼頼まれてたんだ。
依頼?つや子さんのか。
秘密。
いってきまーす。
(紀三郎)さてえー和美さんとご主人の健児さんは離婚を前提として別居中。
まあお互いがペット達也君の親権を主張しています。
がまあ我々としては和美さんのほうが飼うべきだという材料をそろえて調停委員を納得させなければなりません。
何でこの俺が犬相手に仕事しなきゃいけないんだよ。
つべこべ言わない。
わたしだって苦手なの。
わたしはね小学生んときに秋田犬におしりをかまれて以来ホントに犬がね…。
それはそれは。
あっまあとにかく取りかかりましょう。
はい。
ちょっとつや子さんは?ああだってわたしはさもう一人の達也のほう調べてっからね。
もう一人?いやもう一人なんて言ってないよ今。
達也達也達也。
ちょっと余計なことしないでよ。
はいもういいからいいから。
はい皆さんお仕事お仕事。
はい張り切って参りましょうね。
はいはい。
(貴子)日本ではペットの親権つまり親であるという権利は法的には存在しないんです。
はあ。
つまりペットは物であるというのが法的な解釈で…。
物?
(鳴き声)
(和美)物だって言うんですか?ウチの達也が物だって。
あっいやですから…。
かわいそうに達也。
先生あんたのこと物だって。
(うなり声)いやあのですから法律上はってことですよ。
達也はかむと痛いですよ。
(鳴き声)何言っちゃってんですか?それで?つまり法律上は夫婦の共有物って扱いになるってことです。
共有物?ああたんすやステレオと一緒です。
普通離婚の際たんすは旦那さんえーステレオは奥さんがというふうに双方の意見を聞いて分けます。
が犬は分けられませんよね。
当たり前です。
(鳴き声)普通分けられない場合は双方の意見を聞いてえーどちらか一方がそれを所有する場合えーその一方がそれに見合う対価を払うという形になるんですがこの場合それも無理。
だったら?子供の親権を決めるのと同じようにそれぞれの監護環境のよしあしやどちらがどれだけこのペットを必要としているかということが判断材料に…。
そんなのわたしに決まってます。
まぁまぁまぁまぁ…とにかく離婚調停で奥さんがこの犬を飼うべきだと認められる材料が必要なんです。
犬じゃない!達也!
(鳴き声)もう分かりましたって。
(健児)冗談じゃないよ。
何でもいいからとにかく別れてくれって一方的に別れ切り出してきたのはあいつなんですよ。
なのにもう達也だけ勝手に連れて行くなんて。
もうあの女!
(柳田)犬は…。
犬じゃない達也です!達也君は旦那さんがお金を出して購入されたと。
そうです。
だから調停委員も達也はわたしのものでいいだろうって。
はあ。
言っときますけどねわたしだってうんとかわいがってました。
わたしは負けませんよ!はい。
(紀三郎)このゴールデンという種類はとても人なつっこくて争いごとを嫌うようですな。
夫婦ゲンカをしていると仲裁に入ったりするそうですから。
(柳田)その犬が原因でもめてる。
皮肉だね。
(紀三郎)ペットの親権問題は欧米では珍しくありません。
まぁ日本でも飼い犬の医療ミスを巡って獣医を訴える訴訟は起こっているようですな。
空前のペットブーム。
今後ますます増えるんじゃないですか?ペットと言ってもね家族以上の存在だったりしますからな。
家族以上ねえ犬は犬でしょ。
(柳田)はいえーでご主人と奥さん。
まあどっちもかわいがっててどちらがより愛情を持ってるかは判断できない。
(紀三郎)はいえー別居中のご主人の実家は郊外の一軒家。
えー定年退職をしたお父さんが毎日2回1時間ずつ散歩をさせていました。
まあゴールデンのような大型犬にとって理想的な環境だったんですな。
和美さんのほうは都心の3階1LDKのマンション。
フリーの編集者という不規則な仕事のため「散歩に行けない日もある」か。
まあ今のところ和美さんのほうが不利なようですな。
情勢は厳しいか。
(貴子)えーとこの犬いやじゃなくて達也君はえー7年前ご主人健児さんがペットショップで購入。
一目見たときからビビッと運命を感じたんです。
目と目が合った瞬間音楽が流れて。
《・『君の瞳に恋してる』》音楽?《・『君の瞳に恋してる』》えー以来仕事が多忙なご主人の代わりに和美さんにはなくてはならない存在となった。
えー餌や散歩の世話も和美さんがされていたと。
はい。
あっお茶替えてきますね。
すいません。
お手。
お手だっつーのほれ。
取ってこいほれ。
使えない。
まったく何がかわいいんだか。
で達也はわたしのものになるんですよね?いやあのそれはまだ。
ただ状況がですね…。
あっ。
何かくわえてる?あらあらもう悪い子ね。
やだぁもう。
これはわたしのマノロ。
ドロドロだけど大丈夫これ?
(和美)この服ねドルガバなの。
ドルガバ。
いつもこの辺りを?ええ。
この子力が強いでしょ?疲れちゃうからもうあんまり遠くまで行けないの。
ふーん。
あっリコちゃんこんにちは。
近くの犬。
女好きなのよ達也って。
近所にもね若いガールフレンドがいっぱいいるの。
若い?ほっとくとねもうすぐそっち行っちゃうの。
おちゃめでしょ?お前ってヤツは…。
(亜紀)どうにもなりませんね。
(つや子)いろいろ調べてきたみたいよ達也のこと。
(大庭)達也?どうでもいいけどどこで仕入れてくんの?そういう情報。
(つや子)まあまあいいからいいからもう。
そういうことだけは得意みたいだから。
はい続けて。
その前にどこまでいってるんですか二人は?どこまでってちょっとそこまでよ。
あんたねお豆腐買いに行ってんじゃないんだからさ。
どうだっていいじゃないそんなこと。
まあいいですけど達也は深入りしないほうがいいですよ。
誰にでも広ーく浅くって感じで特定の彼女はつくらないって公言してるって。
佃煮にするほど女がいるらしいね。
その若い女もいっぱいいる彼女の中の一人なんじゃないですか?
(大庭)あの…これサービスです。
いわゆる佃煮です。
あっそうだ。
そういえばあっちの達也は?こっちの達也もどうしようもない。
物はかみ散らかすし興奮するとねおもらししちゃうんだって部屋の中で。
(つや子)バカね〜。
ホントにね。
おもらし。
はい。
ああ和美さん。
えっ達也が?ええ!いなくなった?
(和美)郵便取ろうとドア開けたすきに出て行ったんです。
もう帰ってこないわ。
そんな。
よく捜されました?どこにもいないの。
どこにもいないんだってば。
もうわ…分かりました。
捜しますから。
捜すんですか?えっえっ?達也君?えっ?達也ー達也!達也君!どうかしました?
(三神)今ちょっと誰かに呼ばれたような気が。
間宮先生の事務所の方ですよね。
小向つや子どぇす。
こっちがわたしの秘書。
間宮先生連載のエッセーのほう今月はお休みしたいとか。
そうなんですよ。
もうとても忙しくて。
でも本人は書きたい書きたいって言ってるんですけどね。
さすが間宮先生律義だなあ。
あのそれでついでと言っては何なんですが…。
あのですね。

(貴子)達也ー。
達也君。
ああ。
達也君。
違う。
達也もう…。

(犬の鳴き声)事務所を揺るがす秘密?そうなんだよ。
それを小向さんが握ってるっていう…。
どうせいつものこれでしょ?あぁあぁ…いやでもな何かこそこそ動いてるしな気になるんだよな。
親権の依頼と何か関係あるの?いやそれはないと思う。
(大介)人の依頼気にしてる場合じゃないんじゃないんですか?
(和美)達也〜。
どこへ行ってたのよ。
おなかすいたでしょ。
さっさっこれ食べなさいこれ。
ほらほらほらほらスペシャルディナー。
どうおいしい?
(紀三郎)あの…。
今後はくれぐれも用心してください。
(和美)ホントにあんたは心配ばっかりかけるんだからもう。
(貴子)奥さん依存症っていうかかまい過ぎですよね。
部屋の中も達也君がかじった跡が随分ありましたな。
うーん。
わたしのマノロいや高い靴もかまれちゃって。
ああ。
かみ癖ってのはストレスの表れだと獣医さんも言ってましたな。
ふーん。
いや家出したのもあそこが狭すぎて欲求不満になったんじゃないでしょうかね。
なかなかやっかいな案件ですな。
ええ。
犬のことを考えたら旦那さんに預けるのがいいのかな…。
(絵里)あの。
子供の親権関係でしたらわたし詳しいですけど。
大丈夫でーす間に合ってまーす。
そうですか。
(亜紀)先生お先に失礼します。
うん。
ああああつや子さんは?ああ?
(大介)で事務所を揺るがす秘密って?フフフフ。
ハハハハ。
知りたい?知りたいの?知りたい知りたい。
もう大ちゃんだけよ。
大ちゃんだけ。
特別もう知りたいの?あのね…。
あっちょっと待ってちょっと待って。
はい。
ちょっと。
小耳に挟んだんですけど三神さんにねだってステファノ・ロッシのパーティー行くことになったんだって?てへっ。
だって一度行ってみたかったのよ。
ほら女性誌の編集長ってコネあるでしょ?何やってんのよ。
そんなみっともない。
あっちょっとそこで大介に何話してんの?これ以上このこと話したらどうなるか分かってんでしょうね?あっ分かりました。
どうしたんですか?これ以上しゃべったら殺される。
(大介)であのほらさっきの話よさっきの話。
えっ?まったくもう。

(犬の鳴き声)
(女)それっほら。
(男)ジュニア!ぷは〜。
貴子女の約束は守ったからねっ。
出かけます。
あれ?今健児さんを呼んでます。
間もなく見えます。
(和美)えっ?一度三人で話し合って妥協点を探ったほうがいいだろうと思うんです。
申し上げにくいんですが今のままあの犬の所有権を主張されても調停委員の印象は悪いと思うんですよ。
そんな!あの人の味方するんですか?味方じゃありません。
冷静な判断です。
犬はあきらめて別の条件を要求するということでは…。
何言ってるの!わたしは達也以外はどうでもいいの!分かりました。
和美さんがそこまで主張される以上わたしとしては何とか別の方法で解決を図るよう努力します。
当然よ。
だけど本音を言うとわたしも健児さんに預けたほうがいいと思うんです。
犬の達也君のためです。
どうして?獣医さんによるとかみつき癖や逃亡癖はすべてストレスなんだそうですよ。
この先和美さんが働きに出たらあの部屋に独りぼっちですよ。
ホントに達也君のことを思うんならそれでいいんですか?・
(健児)おい!何やってんだ!達也吐いてるぞ!えっ。
ああ…。
(健児)糖尿病?
(獣医)犬でも栄養が偏っていたり運動不足だと糖尿病になりますからね。
肉ばかりあげ過ぎだし散歩も全然足りてない。
何よりそんな狭いとこ閉じ込めちゃストレスでやられちゃいますよ。
生活環境変えてください。
でなきゃ死にますよ。
当分の間インシュリンの注射を毎日打ってもらうことになりますから。
お前のせいだぞ。
あっ…わたしは…。
おかしいんだよ!大体ろくに散歩もしないで家に閉じ込めておくからこうなるんだよ。
達也死んでもいいのかよ?お前殺す気か!達也俺のほうで預かるからな。
(紀三郎)そうですか。
達也君を明日ご主人のところに渡すんですか。
ちょっとかわいそうでしたけどね。
でもわたしには正直よく分からないなあ。
何であそこまで。
いやあわたしも分からないんですがね。
はい?いえね。
獣医さんに聞いたんですが離婚をする夫婦ってのは大概ペットを押しつけ合うもんなんだそうです。
ふーん。
まあ逆に言えばあー夫婦ともにかわいがってるところは仲がいい場合が多い。
ペットが潤滑油になってるんでしょうな。
う〜んあの夫婦本当に離婚の原因は性格の不一致だけなんでしょうかね?
(和美)わたしは達也以外はどうでもいいの!
(健児)う〜ん達也〜っ!ここがお前のウチだからね。
あっ先生お世話になりました。
ほら達也もあいさつほれ。
おいおいおいおいもう散歩のおねだりかよ。
もうしょうがねえな。
(健児)おい久しぶりだなお前。
んっどこ行く?達也。
久しぶりだねんっ?達也。

(貴子)和美さん一つ聞かせてください。
健児さんこと達也君のことに関してはすごくかわいがってるのにどうして和美さんのほうから半ば強引に離婚を切り出したんですか?性格の不一致だけじゃなく何か訳があるんじゃないですか?よかったら事情を聞かせてもらえませんか?2年前…。
流産したんです。
夢にまで見た子供がようやくできたのに。
(救急車のサイレン)
(医師)残念ですが…
(すすり泣き)
(和美)3か月でした。
健児さんは?
(看護師)ご主人会社お休み取ってるって
(和美)出張だって言って泊まりでどこかに行ってたんです。
部下の女と。
そんな!前にも何度か浮気してて。
でもよりによってわたしが一人で不安でたまらなくて病院の天井を見てたときあの人は…。
死にたい気分で家に戻って部屋に一人でいたら何かホントに世界で一人っきりのような気がして。

(和美)達也でした。
あっ
(和美)ふだん顔なんかなめないのにそういうときだけあの子しつこいくらいなめてくるんです。
ホントバカ犬なのに。
そっ…そんなときだけ。
(和美)いつもそうなんです。
わたしが泣いたり不安な顔してるといつのまにか横にいて子供みたいに心配そうな顔してわたしの顔をジーッと見てるんです。
あの子だけがわたしのこと…。
浮気っていうのは確かなの?部下の女の子で一人だけ妙によく電話かけてくる子がいて調べたら同じ日に休み取ってて。
それ以外にもいろいろ。
だったら何でそのこと彼にぶつけないの?もういいんです。
もう見るのも嫌だし。
わたしは達也さえそばにいてくれたらそれでよかったし。
もう一緒にいられないじゃない。
でもそれも達也のためだし。
それでいいの?達也もあっちのほうがうれしそうだったし。
ホントにそれでいいの?・
(犬の鳴き声)達也。
(鳴き声)達也…。
あっ!とっ止まり…止まります!えっ?達也ーっ!達也ーっ!何やってんのよ!もうバカ!いいとこあるじゃんお前。
和美さん。
健児さんはあなたのその思い知らないんでしょう?ねぇこのまま達也君と離れ離れになっていいの?でも…。
一緒にいた方がいい。
二人は。
わたしが達也君を連れ戻す。
浮気?あなたの不貞行為により著しく精神的苦痛を受けたその慰謝料の請求です。
何言ってんですか。
浮気されてたんでしょう?どこに証拠が?あいつに何吹き込まれたか知らないけど言いがかりはやめてください。
証拠を見せてくださいよ。
不貞行為を立証する法律用件は持ってるんですか?変な言いがかりは逆に侮辱罪で…。
何の本をご覧になったか存じませんが素人が聞きかじりでものを言うとヤケドしますよ。
ラブホテルから二人で出てくる写真。
な〜んていうのはドラマの中だけのこと。
現実はそんなにはっきりとした証拠があるわけじゃない。
だけど法廷ではほんのささいな物や奥さんが言ったことも人証として立派な証拠になるんです。
平成16年3月20日4月17日5月3日。
あなたは福島まで接待ゴルフに行ったと言ってる。
が同じ日のまったく別場所のレストランでなぜかあなたのカードが使われていた。
しかも二人分。
その明細です。
なぜかそのレストランであなたとあなたの部下の富山小百合さんに似た人を見たとウエーターが証言しています。
これウチのパラリーガルが調べました。
あと和美さんの日記があります。
これにはあなたの不貞行為と同時に達也君への思いも書かれている。
これも決定的ではありませんが重要な証拠と見なされる場合があります。
日記読みましたよ。
和美さん妊娠しにくい体だって言われてたそうですね。
えっ?ええ。
彼女それを聞いたときのあなたの顔が忘れられなくてあなたが浮気するのも「わたしのせいだ」って自分を責めていたんですよ。
だから浮気を知っててあなたには何も言わなかった。
子供ができないかもって言われたときの女性の気持ちあなたに分かりますか?それでも子供ができる日をずっと夢見てて女の子なら「樹里」男の子なら「達也」って名前を付けようと決めていたって。
ご存じでした?「達也」って子供に付けようとした名前なんですよ。
子供はあきらめて犬にその名前を付けた。
そのあと妊娠したけれど結局流産してしまった。
彼女にとっては本当の子供と同じだったんですよ達也は。
健児さん。
その大切なパートナーまであなたに奪う権利はないんじゃないですか?和美さんの気持ち分かってあげてもらえませんか?・
(犬の鳴き声)
(鳴き声)達也。
達也ー!
(鳴き声)達也ー!どうして?若干の慰謝料と和美さんと達也が一緒に暮らせるように一軒家への引越し代と散歩できないときにドッグトレーナーに頼む費用。
健児さんが払わせてくれって。
達也をよろしくって。
月に一度くらいは会わせてあげたら?先生。
これでゆったり暮らせるわね。
達也!ほらお前からもお礼言いなさい。
ほら早く早くあっち向くの。
(鳴き声)いやあっあのねホントにもうその場でいいです!見ないで見ないで!お願いだから見ないでやめて!やめてー!
(鳴き声)犬?
(大介)だったらしいですよ。
犬の親権問題だって。
何かずいぶん気にしてますよね。
早く前田さんの登記簿!ああああはいはい。
(大介)「親権問題に関する対応策間宮先生へ」
(紀三郎)いや〜よかったですな一緒に住めるようになって。
僕もうれしいですよ犬から解放されて。
アハハハ…。
じゃあ乾杯乾杯。
ああはいはいはい。
はいどうぞ。
(大庭)あのトイレはあちらなんで。
トイレ?いやなるべく早めに。
あっはいっ?
(つや子)すいませんほら前行こう前行こう!ちょっとごめんなさいごめんなさいちょっと前で見ようよもっとアハハ…。
(亜紀)うわぁいい男がギッシリ。
もう勘弁してよこういうのは苦手なんだから。
もういいからいいから。
実はさ〜達也も呼んであるんだけど。
はい?間宮はあなたに夢中です。
あなたもその気があったらこのパーティーにお越しくださいと。
バッカじゃないの!こういうのは早くはっきりした方がいいんですって。
人の恋愛何だと思ってんのよ!あんたはね人の依頼になるとドーベルマンになるくせに自分の恋愛になるともう気の弱いチワワなんだからもう!どういう意味よ!一人で悩んでばっかりでいつまでもウジウジしてるってことよ。
相手にぶつかんなきゃね始まんないの!恋愛は。
(男)あの。
はい。
(男)すいません一緒に飲みませんか?僕たちと。
(つや子)飲みます!飲みます!飲みます!行きましょう!ちょっと朝まではわたし無理かもしれないけどでもねいけるとこまでいっちゃうわよ。
帰ろっかな。

(三神)先生!《・『君の瞳に恋してる』》遅れちゃってすみませんでした。
いや先生が来てるって聞いたから。
これ。
・『EVERY』
(亜紀)も〜つや子さん王様ゲームとかしたがるんだもん。
逃げちゃったじゃないですかイケメンたち。
(つや子)だ〜ってもう一回やってみたかったんだもん。
2014/11/27(木) 14:57〜15:53
関西テレビ1
離婚弁護士

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