世界でも編み物が盛んな国デンマーク。
今回はデンマークを代表するニットデザイナーマリアンネ・イサガーさんが登場。
伝統的な模様をアレンジして作る作品の数々は世界的に評価され各国で人気を呼んでいます。
今回ご紹介して下さるのはこちらの…ジグザグの模様と落ち着いた色合いのデザインが特徴です。
更にショールとしてだけでなくカーディガンやボレロポンチョなど着方も自由に楽しめます。
デンマークから届いたネット編みのショール。
自分なりの着こなし方で秋のファッションを楽しんでみませんか?「すてきにハンドメイド」。
今回は何とデンマークから先生をお招きしています。
そしてご紹介頂くのはエミリさんがはおっているこのショールです。
今お借りしましたけども色合いもとってもすてきですけどいろんなふうに楽しめるみたいですね。
とっても似合ってますよ。
ホントですか?デザインもすてきですが難しいテクニックを使わなくてもできてしまうという事なんですよ。
ホントですかね。
では早速ご紹介しましょう。
ニットデザイナーのマリアンネ・イサガーさんです。
よろしくお願いします。
ゴデー。
あっゴデー。
ゴデー。
これはどういう意味なんでしょうか?デンマーク語で「こんにちは」と言います。
デンマーク語の通訳は白田麻子さんです。
よろしくお願いします。
お願い致します。
エミリさんマリアンネさんは世界的に有名なニットデザイナーと言われていましてデンマークだけでなく世界各国で有名な方なんです。
そして日本にも何度も来日されているんですよ。
いろんな作品たくさん見てみたいですよね。
そこでですねマリアンネさんの作品が展示されている都内のギャラリーを訪ねました。
今回はデンマークの四季を表現した作品も展示されています。
それがこちらですね。
(デンマーク語)デンマークの四季の草花を表現した作品になっています。
まずはこちら「春」ですね。
(デンマーク語)春の花を表現しました。
4つの色は花をイメージしています。
レース編みのようなモチーフを入れて軽やかさを出しています。
続いては「夏」。
(デンマーク語)デンマークの夏は花がたくさん咲く季節なんです。
その中でも明るい花がとても多いので情熱的なイメージにしました。
ふ〜んかわいらしいですね。
そして「秋」ですね。
(デンマーク語)秋になると私の家の周りにはこのような色になるんです。
それを表現しました。
枝のように見える四角いモチーフは葉っぱをイメージして編みました。
最後に「冬」です。
(デンマーク語)秋から冬にかけて葉が落ちる様子を表現しました。
木から葉がなくなっていくのだけれどまだ残っている葉の色が暗い冬に溶け込んでいくイメージです。
冬でも何かこう明るさも感じてでも冬独特の世界も感じたり…。
ホントにちょっと変わるだけでもイメージが全然違うんですね。
スタジオにもマリアンネさんの作品をお持ち頂きました。
これはどういうインスピレーションで作られた作品なんですか?
(デンマーク語)あのこちらはちょうどスカイツリーを東京で見た時に造っている感じを見て思いついた作品なんです。
ちょっとずつ上へ上へと伸びてってる感じしますよね。
(デンマーク語)ジグザグの感じを少しずつ造っているというイメージで表現し表と裏が実は少し暗い少し明るいとなっているんですがそれでスカイツリーのキラキラをイメージしてるというふうにデザインしました。
話伺うと更に楽しいですね。
う〜ん。
そして今回マリアンネさんにデザインして頂いた作品がこちらのショールという事なんですけどもポイントはどこにあるんですか?
(デンマーク語)このボタンを?
(デンマーク語)あの実はショールとしてだけでなくいろいろな使い方ができましてまず初めにご紹介しているのがボレロになる…。
ボタンを全部とめるとこういう状態になる訳ですよね。
ボレロの次はどんな使い方ができるんですか?
(デンマーク語)カーディガン?前のボタンを少しとめて頂きますとカーディガンのように使って頂く事もできます。
ボタンのとめ方を変えるんですね。
ねっとめる場所を変えると…。
あっホントだこれがカーディガンだ。
あ〜ホントだカーディガンになりました。
そしてまだあるんですよね?3つめ。
他にはどんな使い方ができますか?
(デンマーク語)横に回す?次はポンチョのように使える使い方をお見せしたいと思います。
(デンマーク語)肩に合わせて頂いてボタンをとめて頂くとポンチョになります。
全然違うものに見えますね。
イメージも変わりますしね。
ええ。
他にもデザインのポイントありますか?
(デンマーク語)一番のポイントは今見せて頂いてる一番端がジグザグになっているなみなみになっているのがポイントになります。
あとこの広い面もジグザグジグザグってなってるのもそうですかね。
(デンマーク語)実は一番初めにこのデザインを作った時にはまっすぐレース編みをまっすぐに編もうと思ってたんですがジグザグに編む方がとても楽しいしきれいなのでこの編み方にしました。
編みながらデザイン考えるんですか?
(デンマーク語)デザインをする時はいつもまず編んでみてで編んでみてあんまり良くなかったらまたそれをほどいて編んでというかたちでその中から自分が好きなデザインが生まれてくるという感じです。
でもこのデザインはすごくすてきですけれどもこれは編むのがちょっと難しそうな気がするんですが…。
いいえそんな事ありません。
(デンマーク語)とっても簡単に編む事ができるんです。
ふ〜ん。
はい。
ではこちら。
今回の編み方記号図ご紹介したいと思います。
記号図は編み地を表側から見た状態を表しています。
目数は70目。
段数は全部で424段あります。
これ私たちも前ね教えてもらいましたよね。
まず白地の部分ありますよね。
これが表目になるんですね。
「○」がかけ目でしたよね。
左上2目っていうのが…。
これですね。
この青い字で「人」みたいになってるやつでしたよね。
で赤の「入る」みたいなやつが右上2目一度でしたね。
そしてこれが…。
あと裏目。
この5種類でこのショールはできるんですか?
(デンマーク語)この5つだけをずっと繰り返して頂ければこのショールが編み上がります。
う〜ん。
じゃあとってもシンプルな事を繰り返していけばいいという事なんですね。
(デンマーク語)やっぱり編み物もシンプルであればあるほど簡単にできるのでイコールとても楽しく編めると思っています。
いろんな方が挑戦できるかもしれないですしね。
左上2目一度と右上2目一度が交互に入る事によってジグザグになる訳ですよね?あと変わりガーター編みっていうのはどんなものなんですか?
(デンマーク語)普通のガーター編みとほとんど変わらないんですけれどもかけ目と2目一度を入れると模様のジグザグができましてそのうちの1つがボタンの穴になってくるんです。
ボタンの穴になるんですか?編み図ではこちらですけれどもエミリさんの実際のショールで見てみますとちょうどこの…。
あっこここの穴になるんですね。
これ私決して無理やり入れてる訳ではなくここ穴が開いているんですよ。
ここにね。
なるほどこれができるんですね。
そうです。
ではその変わりガーター編みの部分からVTRで見ていきましょう。
棒針で一般的な作り目をします。
今回は70目作ります。
作り目は1段めになります。
棒針を1本抜き2段めを編みます。
2段めは全て表目で編みます。
編み方が分かりやすいように太い毛糸を使い段数と目数を減らしています。
これを編み進んでいって表側から見ると裏目が見えるという事ですね。
2段めが編めたら編み地を返して3段めを編みます。
まず表目で3目編みます。
次の目はかけ目をします。
右の針に糸をかけるだけです。
続けて表目を編みます。
5目手前まで編んだら次の2目を左上2目一度で編みます。
2目の左側から針を入れ2目一緒に編みます。
残りの3目も表目で編みます。
3段めが編めました。
4段めです。
3段めでかけ目をした目はそのまま表目を編みます。
そうするとこのように穴の開いた状態になります。
編み方記号図を参照にして7段まで編みます。
次の段から両端の3目ずつはガーター編み。
内側の64目は模様編みを編みます。
端のガーター編みの部分は表目を3目編みます。
次の模様編み部分から裏目を編みます。
3目手前まで裏目で編んだら端の3目は表目で編みます。
模様編み1段めが編めました。
2段めからジグザグ模様に入ります。
表目を3目編みます。
かけ目2目一緒に編む。
左上2目一度。
かけ目左上2目一度。
これを繰り返します。
最後は必ず表目3目で終わります。
裏を見て編む段は必ず裏目を編みます。
そうするとかけ目をした部分に穴が開き模様になります。
これを繰り返して10段まで編むとこのような右に傾斜した形になります。
11段めからは左に傾斜した編み地になります。
ガーター編み部分の3目を表目で編んだら右上2目一度を編みます。
右の針に1目ずつ目を移します。
移した2目に左針を入れ2目一緒に編みます。
次の目はかけ目。
1目ずつ右の針に目を移し左の針を2目に入れ一緒に編みます。
この編み方はマリアンネさん式の編み方なんですよね。
(デンマーク語)デンマークではこうした編み方をよくしますが日本の編み方でも出来上がりは同じです。
では日本の編み方も見てみましょう。
右の針に1目移します。
次の目を表目で編みます。
最初に移した目を編んだ目にかぶせます。
どちらでもお好きな方で編んでみて下さい。
裏を見て編む段は裏目を編みます。
あとは右上2目一度とかけ目を繰り返して下さい。
これらを繰り返して模様編みを編みます。
最後の6段は変わりガーター編みを編んで下さい。
まず表目を2目編みます。
右の目を左の目にかぶせます。
次の目も表目で編み右の目をかぶせます。
この要領で伏せ止めをしていきます。
最後まで伏せ止めをしたら輪を広げます。
糸端を10センチほど残して切り輪の中に通して引き締めます。
とじ針に糸を通し編み地の裏側に何目かくぐらせて始末をします。
このようにしてショールを編んでみて下さい。
編み上がったあとに何かした方がいい事ってありますか?
(デンマーク語)どうしても編み上がりは少し丸まってしまうので縁の部分を伸ばして頂いてピンでとめてスチームアイロンなどをかけて下さい。
そうするとこのジグザグもきれいに現われてくるんですね。
ではここで目数と段数をもう一度おさらいしていきましょう。
まず目数は70目です。
そして段数は変わりガーター編みの部分も含めて424段編みます。
ちょっと頑張れば…。
ねえ。
ゴールが見えてきます。
では編む楽しさといえばもう一つどんな色の毛糸で編むかですよね。
それも悩みどころですよね。
今回のショールはすてきなピンクですけどね。
どうして今回はこの色を選んで下さったんですか?
(デンマーク語)実はこれを編む時は桜の事をイメージしてまして日本人の方の肌の色にとても合う色じゃないかと思ってこちらに決めました。
すてきなお写真が出てますけど。
来日した時に桜と一緒に写したものだそうです。
う〜ん。
すてきですね。
すてきな桜色ですね。
実はこのマリアンネさんの作品には糸がこの2種類使われておりましてその組み合わせでこの微妙な色合いを出しているんですよ。
じゃあこれも今この2つでですか?
(デンマーク語)実を言いますとこちらのショールを作った時には2つの種類の糸を使ってましてアルパカとウールなんですがアルパカの方で少し動きを出してウールの方…あっごめんなさい。
ウールの方で動きを出してアルパカの方で柔らかさを出すという事で…。
糸の種類で表情も変わったりするんですね。
ねえ。
そして今日マリアンネさんにこのように糸をたくさんお持ち頂きました。
テンション上がりますねこれ。
うん。
エミリさんだったらこのショールどんな色で作りたいですか?やっぱこの桜の色もきれいですけど私今日お分かり頂けるようにピンクが大好きなのでこの辺のピンクとか使ってみたいななんて思うんですけどこれも合いそうですかね?
(デンマーク語)あっこんなふうに合わせて…。
すごく今ピンクの色がとてもお似合いなのでそのあとこちらの…ちょっとニュアンスを与えるように柔らかな色を加えて…。
こちら最後は髪の毛のお色と合わせるようにちょっとアクセントとして入れたらどうかなと思います。
ホントにいろんな合わせ方ができて楽しいですね。
色合わせのすばらしさは世界的に定評のある評価されてるマリアンネさんですけれども色合わせのポイントコツってあるんでしょうか?
(デンマーク語)あの…いつも色を選ぶ時はこんなにたくさんの色があって私はラッキーなんですけれどもパレットのように絵の具を選ぶように色を選んでいます。
(デンマーク語)まず初めに私が色を選ぶ時はグラデーションの感じで同じグループのものを選びまして全く違った色を合わせる事によってそれをまたポイントで動きを出したりとか明るさを出したりとかしています。
今だとこれですねきっとね。
こうする事で世界に一つの色が作れますしこれはハンドメイドならではですよね。
う〜ん。
マリアンネさんの色の使い方のすばらしさって今着てらっしゃるセーターにも表れていてとてもすてきです。
(デンマーク語)タック。
ありがとうございます。
今日ホントに遠路はるばるデンマークから来て頂いて楽しいニット作品を教えて頂いてありがとうございました。
最後にですね視聴者の皆さんにメッセ−ジをお願いします。
(デンマーク語)色を使うたくさんの色を使う事ももちろんすてきだと思いますし編むというプロセスを楽しんで頂きたいと思う事とあんまり作るもののゴールを気にしないでリラックスしながら楽しんで頂けたらなと思います。
楽しかったですね。
ホントですね。
ニットの新しい楽しさを教えて頂きました。
マリアンネさん白田さんありがとうございました。
ありがとうございました。
タック。
タック。
今回ご紹介したネット編みのショールはテキスト12月号に詳しく掲載されています。
ぜひ参考になさって下さい。
電子版もあります。
ホームページも充実しています。
番組の情報に加え皆さまからのご意見やご感想をお寄せ頂くページもあります。
ぜひアクセスしてみて下さい。
お楽しみに。
2014/12/10(水) 10:30〜10:55
NHKEテレ1大阪
すてきにハンドメイド「デンマークから届いたネット編みのショール」[字]
今月は「冬にあったらいいな…を手作り」。2回目はデンマーク在住のニットデザイナー、マリアンネ・イサガーさんが、棒張編みのショールを紹介。ふんわり軽くて便利。
詳細情報
番組内容
今月のテーマは「冬にあったらいいな…を手作り」。2回目はデンマーク在住のニットデザイナー、マリアンネ・イサガーさんが番組2回目の登場。今回は、ふんわり軽くて透け感のある、棒針編みのショールを紹介する。シンプルな編み方の繰り返しなのに、表情豊かな編み地に仕上がり、おしゃれと実用を兼ね備えた1枚に。ショールとして使う他、マフラーのように首元に巻いても、ボタンをつけてマーガレットにも。この冬大活躍!
出演者
【ゲスト】中山エミリ,【講師】ニットデザイナー…マリアンネ・イサガー,【司会】吉井歌奈子
ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – ファッション
趣味/教育 – 園芸・ペット・手芸
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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