(テーマ音楽)
(語り源馬ちか子)オーストラリアコウイカはオーストラリア南部の海に住んでいます。
世界中でおよそ80種いるコウイカの仲間では最大で大きいものは1.5mにもなります。
コウイカは背中に浮力のある殻を持ちその浮力と胴の回りのヒレで自由にバランスを取ることができます。
足の付け根には「漏斗」と呼ばれる噴き出しがありこの穴から勢いよく海水を噴射してその反動で進むのです。
その仕組みはジェット飛行機のエンジンと同じです。
コウイカが水の噴射だけで勢いよく進める秘密は強力な筋肉のお陰です。
体内に海水をいっぱいため水を吐き出し漏斗の向きを変えることで進む方向を自由自在に選ぶことができるのです。
前向きに並んだ2つの目は獲物を捕らえる時には有利です。
このコウイカの重さは30kg以上。
ダイバーと比べればその大きさが分かります。
タスマン海を臨むオーストラリア南東部。
荒々しく削られた断崖は垂直に海の中まで続いています。
この辺りは南緯40度ですが赤道を挟んで反対側の北緯40度は日本では東北地方にあたります。
海の中は日本の北の海とよく似ています。
あの有名なグレートバリアリーフよりずっと南に位置するこは冷たい海なのです。
この海はサンゴ礁ではなく海藻の林が続きます。
冬になると海藻の茂る浅い海にオーストラリアコウイカが姿を現すのです。
コウイカは藻の間を泳ぐと体の色が周りと同じに変化します。
変化するのは色だけではありません。
筋肉を収縮させてまるで海藻そっくりに変えてしまうのです。
コウイカは自分でも完全に海藻に成り切っています。
縮れた腕の先を見てください。
もうほとんど海藻と見分けがつきません。
このように周りの環境に溶け込むことで敵の目をくらましまた自分が狙う獲物からも見つかりにくなるのです。
1匹のオーストラリアコウイカが岩の間に下りていきます。
コウイカの天敵はイルカやクジラです。
敵が活発に動き回る時間には体を潜めて静かに隠れているのです。
隠れる時もそのま隠れるのではありません。
今度は岩に変身してしまうのです。
色も形も岩そのもの。
これではたとえ敵が近くまで来ても気がつかずに通り過ごすでしょう。
これがコウイカ最大の護身術なのです。
コウイカの好物はエビやカニなどの甲殻類です。
そっと近づいて目にも留まらぬ早業で獲物をつかみ取ります。
前方に向いた2つの目を使って獲物との距離を測り正確に攻撃するのです。
今度はヤドカリに狙いをつけています。
普通は数百mの深い所で生活しているオーストラリアコウイカが真冬の6月に浅場に上がってくるは産卵のためです。
メスは安全な産卵場所を探します。
しかしそう簡単に見つかるものではありません。
見つけた所には先客がいました。
子孫を残すためにお互いに負けられません。
取っ組み合いの末やっと決着がつきました。
敗れた方は別の巣穴を探さなければなりません。
こちらのメスもやっと巣穴を見つけたようです。
入りはコウイカ1匹がやっと通り抜けられる大きさです。
天井でゆらゆらしている白い房状のものが卵です。
こなら自分自身と卵を外敵から守ることができそうです。
メスは卵を守っています。
普通イカの仲間は産卵が終わるとメスはその場を離れて卵の世話をしないといわれます。
しかしオーストラリアコウイカの場合メスの卵を守る行動が観察されています。
卵は4か月かけて成長し南半球に夏が訪れる1月斉にふ化して外海に旅立つのです。
2014/12/10(水) 08:50〜09:00
NHK総合1・神戸
ハイビジョン動物記「コウイカ〜オーストラリア」[字]
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
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