(丸尾栄一郎)ハァハァハァ!
(審判)ゲームセットウォンバイ丸尾!
(観客)誰だ丸尾栄一郎って?
(観客)丸尾ってあのノートのやつだろ?
(鷹崎奈津)すごいすご〜い!エーちゃんが勝っちゃった!ハァハァ…あっ!あ…ハァ…。
(宮川)ありがとうございました。
ありがとうございました!まさか…負けるとは思わなかったよ。
お…俺も勝てるとは思わなかった。
失敗したよ。
え?
(宮川)前半様子を見て後半に弱点をついてくつもりだったんだけど…。
心の声やっぱり。
丸尾君は僕の全部のショットに得意も苦手もなく平均的だった。
様子を見た意味まるでナシ。
余計な事考えないで最初から飛ばしていくべきだったな。
心の声笑えない…。
でも楽しかったよ。
あ…。
(宮川)いつかまたやろうね。
(オープニングテーマ「Believeinyourself」)エーちゃ〜んっ!
(深沢)アニキ〜っ!やったね〜!ついに目標のシード選手に勝ったんだねっ。
ん…。
あれ〜うれしくないの?う〜ん…まだよく分からなくて…。
回想うあっ!くっ!最後のポイントなんて運良くフレームに当たってそれがたまたま入ったから良かったけど…。
あれがなかったら多分負けてたし。
その前だって宮川君が慎重に勝負してきてくれたからよかっただけで…。
(3人)う〜ん…。
「運も実力のうち」ってゆ〜じゃん!
(三浦)ナツはアバウトすぎだ!え〜!マッチポイントで宮川君がサイドではなく正面を狙わなければならなかったのはより確実に行く必要に迫られたからだ。
試合の前半にしたって丸尾君のテニスを知っていたからこそ慎重にならざるを得なかった。
勝者は疑問を持たなくていい。
運を呼び込むだけの事をやってきたって事さ。
(アナウンス)「3番コートの勝者はボールを持って本部までお願いします」。
(三浦)ホラ呼ばれているぞ!あ…はい!行ってきます!エーちゃん分かってんのかな〜。
すごい大番狂わせなのに。
(選手A)おい今第5シードの宮川がノーシードのやつに負けたらしいぜ。
(選手B)マジかよ誰相手?ハッ!
(選手A)「STCの丸尾」って知ってる?いや知らねえ。
心の声本当に勝ったんだよな。
心の声1年間目標にしてきた相手との試合に…。
ハァハァハァ…。
89番丸尾栄一郎。
3番コート試合終わりました!
(受付)はいお疲れさま。
今日は進行遅れてるのよね。
次の試合はあさってになるわね。
あ…はい。
心の声次…そうだ次があるんだ。
次は…第16シードの寺島君。
もし勝てたら第3シードの岩佐君と当たる可能性もある…。
今日は試合には勝ったけどテニスは負けてたよな…。
リターンゲームは全部一方的にやられて1ゲームも取れなかった。
浸ってる場合じゃない!
(アナウンス)「65番岩佐君80番田中君2番コートに入って下さい」。
…っ。
三浦コーチ!ん?先にSTCに戻っていいですか?あさってまでにやりたい事あるんで。
そんな焦って何をするんだ?前に出た時の決め球とリターンゲームの組み立てを…。
(三浦)そんなの一朝一夕にできるもんじゃないだろ。
でも…何もやらないよりはいいですよね。
だったらもっと効率的に1日で効果の出る練習をしたらどうだ?心の声えっ!?1日で効果!?おいナツ。
は〜い。
丸尾君と一緒に帰ってくれないか?今日はマイクが来てるはずだから丸尾君に紹介してやってほしいんだ。
え゛っ!「マイク」ってあの!?また日本に来てたんだ…。
おいこら。
こっちが頼んでわざわざ来てもらっているんだからな。
は〜い。
心の声「マイク」?ねぇ「マイク」って誰?あ〜フロリダからたまに来るコーチなんだけど…。
(セミの鳴き声)
(マイク)や〜あキミがエーちゃん?1日で強くなりたいんだって?は…はい。
心の声この人がマイク?マイクはフロリダの名門テニススクールから臨時で来てくれるコーチなの。
スポーツ心理学者でもあるんだよ。
ウンウン…。
ウンウン…。
だからテクニックより精神面をサポートしてくれるコーチ…。
ウンウンウン。
マイク近い近い!心の声この人がコーチ?ハジメマシテ!三浦コーチから聞いてるよ!ヨロシクね!よ…よろしくお願いします。
じゃ〜早速まずは目をつむってみようか!へ?め…目つむって何をするんですか?大丈夫!私に任せて!うぅ…。
マイクは一流のプロにも信頼されてるコーチだから何かあるんだと思うよ。
わ…分かった。
心の声前に出て決める練習とかしたかったんだけどな…。
(マイク)じゃあ「初めてナツと会った時」の事思い出してみよう!は!?私はふざけてないよ。
1日で強くなりたいならちゃんとやってね。
心の声訳分からん!初めて…初めて会った時?ん!思い出しました。
(マイク)その「思い出した」は単なる画像としてだよね。
もっとリアルに思い出してみて!色音動きそれができたらその時の状況例えば気温や湿度や感じた事まで!心の中でその時間を映像で再現するつもりでやってみよう。
あと思い出した事は言わなくてもいいから恥ずかしがらずにありのままにね。
回想「エーちゃんノート」?
(ユキ)うん。
エーちゃんのノートの事。
うわ〜すごい!…っていうかここまでくると…ヘン!うぐっ!お…思い出しました…。
何かしたのナツ?あのトキは本当にゴメ〜ン!さエーちゃん続けて!その時の季節は?天気は?回想勉強大事なんだね。
エーちゃんも頑張ってね。
第1シードだから勝って当たり前とか思わないでちゃんと応援してね。
心の声最初はどっちかっていうと苦手だったんだけどな〜。
(手をたたく音)OK!じゃ球出し練習に入ろう!
(2人)へ!?あ…あの今のは一体…。
いつもどおりちゃんとやってね!ほらほら準備してっ。
心の声何なんだ一体…。
ほいっ。
心の声とにかく集中して…。
ん!あれ?はっ!あれ?何だ!?うまくいかない!どうしたのエーちゃん?よ〜しOK!あ…もう少しやらせて下さい。
大丈夫!キミがもっとできるのは分かってるよ。
え!?
(マイク)今うまくいかなかった理由はカンタン。
キミの心が戦闘モードになってなかっただけなんだ。
さっき思い出した「ナツとの思い出」つまり男にとって女性と対面モードは心理的に戦闘モードからかなり遠い所にあるって事さ。
はぁ…。
それが恋愛モードだとすれば対極にあると言っていい!
(2人)なっ。
だからエーちゃんがうまくいかなかったのはフツーなんだよ!はっはっはっ。
心の声マ…マイク〜。
今のでエーちゃんに知っておいてほしい事は2つ。
1つはキミがそれだけ心の影響を受けてテニスをしてるって事。
そしてもう1つナツとの思い出の影響を強く受けたキミはそれだけ思い出す力が優れてるって事。
思い出す力が優れてる?…と何かいい事あるんですか?それだけ1日で強くなりやすいって事だね。
あっ!じゃあ始めよう!ナツは自分のメニューに戻っていいよ。
エーちゃん頑張ってね。
うん…ありがと!さあエーちゃんさっきはナツを思い出したら調子が悪くなったよね。
だったら…思い出す内容によっては逆に良くもなる…とは思わないか?はっ!
(マイク)分かるよね。
ここからは今までで一番調子のいい時を思い出す事から始めよう。
心の声ん?一番調子のいい時…?いつだ…?
(手をたたく音)はいおしまい!え?もう!?
(マイク)ほら行くよ!んっ!わっ!
(マイク)次!今度こそ!ん!ハイまた「思い出し」タ〜イム!うくっ。
テニスのポイント間は20秒しかない。
何を思い出すか考えてる時間はないよ!あらかじめ思い出すシーンを決めておくんだ!あっじゃあちょっと待って下さい。
ん?それは?ノートです。
テニスの。
心の声う〜んこの辺かな…。
ワオすご〜い!エーちゃんこれ宝の山だよ!より鮮明に思い出す大きな手助けになる!視覚聴覚嗅覚触覚あらゆる感覚をフルに使ってね!じゃ20秒いくよ!心の声宮川君との試合4−4でキープした場面…。
いい天気。
プレー中は暑さなんて忘れてたけどたまに肌がジリジリ焼けるようで口の中は渇いた感じ…。
でもそんな事よりただ次のボールがどっちに来てどっちに変化するかそれだけに集中して…。
ハイおしまい!球出し行くよっ。
心の声クソッ…20秒短いな。
意外と難しいぞ。
んっ!OKいいよ!だんだんよくなってきた!キミの心が戦闘モードになって絶好調の試合に近づいてきたって事だ。
ハイまた20秒。
心の声え〜っと…。
そう。
4−3で試されてるのが分かって慌てて前に出て…。
(マイク)さぁいくぞ!
(球を打つ音)んっ!ふっ!ん!
(マイク)ハイ!また20秒!ハァハァハァ…。
心の声少しずつ思い出してはきたけど…だんだん疲れて…頭がクラクラしてきた。
疲れてくると頭を使うのが難しくなる。
ここからが本当の練習だよ。
うっ。
あ〜っ。
練習中ミスをするとショックだろう?疲れていればなおさらだ。
でもそういう苦しい時ほどいい時を思い出す必要があるんだ。
テニスは精神面が大きく左右するスポーツ。
どんな時でも20秒でいい時を鮮明に思い出す事でベストの精神状態を作り出せるようになったら試合で有利だとは思わないか?はい。
分かるだろう?心も技術と同じ…練習で訓練するものなんだ。
それを知らなかったキミの精神力はゼロから前進した。
この進歩は大きい。
1日だって大きく変わるはずだ。
はっ!心の声確かに…さっきとは全然違う。
それに…うまく思い出せた時はよく動けてる気がする。
まだ思い出すのに時間がかかるけどこれは知ってるだけでも試合で役に立つかも!あとエーちゃんそろそろ目を開けてイメージした方がいいぞ。
試合中目をつむるわけにいかないからね。
アッハハハ!ンガッ!そ…そういうのは早く言って下さい!お疲れだったねエーちゃん。
あ〜今日は本当に疲れた…。
でもマイクさんの練習面白かったよ。
あの人本当にスゴイ人なんだね。
ふ〜ん。
なっちゃんはそう思わない?だってマイク私にはあんまり教えてくれないんだもん。
え?「困ったらいつでも相談のるよ〜。
でもナツの精神力は天才的だからまだ必要ないね〜!」ってプッ!いつもそれだけなんだよね。
…なんか分かる気もする…。
ど〜ゆ〜意味?なっちゃんがスゴイって事だよ!ただいま〜。
(母)栄一郎その声はひょっとして勝ったの?え…!?うん。
やったじゃない。
すぐ夕飯にするわね。
心の声そんな分かりやすいかな…。
心の声そうだよな…。
俺今日勝ったんだよな。
大会はまだ終わってないんだ。
う…う…ん!うん…!あぁ…。
栄一郎〜ごはんよ〜。
あ。
(寝息)心の声神奈川の強豪と戦うにはまだまだ足りないモノが多すぎる…。
はっ。
ふっ!ふっ!わあ!甘い甘い!決め球は普通のショットと違うと言ったろ!ここだと思ったら全体重をかけてたたき込め!チャンスとピンチは紙一重なんだ!一撃で殺さなきゃ君が殺られるんだぞ!は…はい!よ〜し明日試合のある者はそろそろ上がれ。
午後はフラフラ遊ばずにゆっくり休むんだぞ〜。
エーちゃんお疲れ〜。
あなっちゃんお疲れ。
試合前なのに随分頑張ってたじゃん。
初めての4回戦だからできる限りの事はやっておきたいと思って…。
なっちゃんももう上がるの?うん。
私も明日は試合があるんだ〜。
そっか。
ハイ!ナツエーちゃん!ん?あマイク!こんにちは〜。
エーちゃんコレメールアドレス!今日ボクは日本を発たなきゃなんないから。
え?そうなんですか?教えたい事はまだまだあるからいつでもメールしてね。
はい!ありがとうございます。
ナツもまたね〜!うっ!近い近い!エーちゃん随分マイクに気に入られたね。
なっちゃんほどじゃないよ。
じゃ明日。
お互い頑張ろ〜ね。
…うん!
(選手A)まさか宮川が3回戦で負けるとはな。
(選手B)他のシードは順当に上がってんだろ?
(選手A)丸尾対寺島戦見とくか?ここで丸尾が勝ったらノーシードからのベスト8だよな。
心の声
(寺島)宮川が来ると思ってノーマークだったぜ。
試合中にノート書いてるとかやたらしつこいとかちょっとうわさになってたやつだよな…。
どっちにしろ油断はしない。
第16シードの俺はここが正念場なんだ。
「寺島隼人章崚高校2年。
羽田倶楽部所属。
タイプは攻撃的なオールラウンダー。
超強力なフォアハンドで主導権を取って前に出てくるのが基本パターン。
テンポの速い展開にはやたら強いからペースにハマらないように…」。
心の声そして一番調子が良かった時を思い出して…。
(アナウンス)「81番寺島君。
89番丸尾君2番コートに入って下さい」。
(佐々木)も〜。
自分から誘っておいて遅刻しないでよね。
(影山)ごめんごめん。
までも多少遅れたぐらいがちょうどいいって。
エーちゃんの試合やたら長くて有名なんだぜ。
それ…どういう意味?あいつらしい地味〜な試合だから佐々木さんもあんまり期待しすぎない方がいいって事。
大体第5シードに勝ったのもマグレらしいし。
別に期待なんてしてないよ!2番コートだって。
2番ってどっち?
(ざわめき)
(2人)ん?
(審判)ゲームセットウォンバイ丸尾!6−2。
え〜?どどうしたの?負けちゃったの?
(影山)いや…勝った…。
どころか圧勝だよ。
(佐々木)え?本当?やった〜っ!
(影山)いやいやいや…相手は16シード。
エーちゃんより格上のはずだぞ?ど〜なってんだ?あっ影山!来てたんだ。
あ…わりぃわりぃ俺も将棋部の大会出てたんだよ。
俺は3回戦で負けちゃったけどな。
ていうかどうしたんだよエーちゃん!スゲーじゃん!う…うん…。
分からないけどなんか今日ものすごく調子いいみたいで。
「ちょ調子いい」って…それだけ?あれ?佐々木さん何でここに?エーちゃんの試合どうしても観たいって…。
わ〜っ!キャー!きょ今日はヒマで!
(佐々木)何でそんな事言うの!心の声仲いいんだな…。
あっそうだ。
ガット切れたからショップ行ってくる。
じゃ後でな。
ヤバイ…。
アニキマジで強くなってる!…ふむ…。
心の声
(三浦)宮川君との試合で得た自信。
逆に浮き彫りになった欠点。
マイクから得た知識…。
今は大きな波に乗っている最高の状態。
さてそれだけで次を越えられるか!ハァハァハァ…。
心の声今のはマグレじゃないよな…。
俺が…ベスト8でいいんだよな?
(自動ドアの開閉音)
(店員)いらっしゃいませ〜。
あ…!心の声岩佐君!?つ…次当たるんだよな。
す…すみません。
ガットの即張りお願いできますか?
(店員)はい。
今これ終わるからあと1時間くらい待ってね。
心の声俺の事は知らないよな…。
うくっ…!あ…あの丸尾栄一郎です!
(岩佐)何か?次当たるので…よろしくお願いします。
あ…よろしく。
心の声あれ?何か反応薄いな。
(店員)ハイ岩佐君お待ち遠さま。
ふっ。
心の声ん?笑った?
(岩佐)ありがとうございました。
いいえ〜またどうぞ〜。
心の声な…何か変な人だな?キミ次岩佐君とやるんだ。
あ…ハイ。
それは偶然ね。
さっき岩佐君に「次の相手誰なの?」って聞いたとこだったのそしたら「さあ」って。
対戦相手に興味がないのかしらね…。
不思議な事言ってたわ。
回想コートにいい絵が描けた時が一番うれしい。
心の声「コートに…絵…」?どういう事なんだ…?
(店員)面白い子でしょ?きっと画家であるご両親の影響ね。
心の声それで宮川君よりも大林君よりも強い第3シード…。
岩佐博水って…何者なんだ?
(エンディングテーマ「ベイビーステップ」)2014/12/20(土) 10:30〜10:55
NHKEテレ1大阪
アニメ ベイビーステップ「記憶で進化」[字][デ]
学校の成績は優秀でも体力に自信が無く、テニスも初心者というハンディを背負った栄一郎が、ライバルたちと切さたく磨しながらプロテニスプレイヤーを目指すテニスアニメ。
詳細情報
番組内容
少しでも強くなりたい栄一郎(えいいちろう)は、STCに臨時で来ているフロリダのスポーツ心理学者・マイクの指導を受けることになった。技術面より精神面をサポートするマイクは突然、栄一郎に目を閉じて奈津(なつ)と初めて会った時の事を思いすようにと言う。意味が分からず戸惑う栄一郎。しかし、一流のプロにも信頼されているマイクの言葉に仕方なく目を閉じ、奈津との初めての出会いを思い出すのだった…。
出演者
【声】村田太志,寿美菜子,浪川大輔,寺島拓篤,下野紘,柿原徹也
原作・脚本
【原作】勝木光,【脚本】千葉克彦,武上純希,高橋ナツコ
キーワード1
テニス
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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