LIFE〜夢のカタチ〜/佐々木蔵之介 「京都・祇園!新進気鋭の和食料理人!」 2014.12.20


和食の名店と名料理人がしのぎを削る京都
今京料理の次世代を担うと注目を集める料理人がいます
それでも料理人かお前
確かな技と遊び心あふれる感性でお客さんを魅了
四季の彩りを感じさせる至極の料理が生まれる舞台裏に密着しました!
新作の素材に選んだのはこれまで使ったことがないというあの高級食材
今回は京料理界に新風を吹き込んだ気鋭の料理人の夢のカタチ
京都市東山区
「園さん」と呼ばれる八坂神社
その正門から南へと延びる通りは名店が並ぶことでも知られています
高台寺・八坂の塔など観光名所も多いこの場所でともすれば通り過ぎてしまいそうなひっそりとしたたたずまい
格子戸を開けると京都らしい細い路地が奥へと続きます
石畳の奥の奥に今京都で注目を集める会席料理のお店があります
園にしかわ
ミシュラン2つ星の名店です
日本のよさを感じさせてくれるさまざまな木をぜいたくに使った数寄屋造りの建物
ひのきの一枚板の大きなカウンターをはじめすべての席から坪庭が眺められるよう設計されています
料理はもちろんのこと空間も含めてお客さんに楽しんでもらいたいという思いが込められています
午後6時夕食という名の極上のエンターテインメントが幕を開けます
カウンターには今日も満席のお客さんたち
その前で腕を振るうのがご主人の西川正芳さん
ご来店ありがとうございます食前酒から始めさせて頂きます
リラックスしてこそおいしく食べられる
だから会話が大切
何か苦手な食材とかございませんか?苦手な…アレルギーとか
(男性)いや何もないですよアワビとかカニとか…アレルギーですよねまつたけとかアレルギー…大丈夫ですかはい
お客さんが和んだところでひと品目が運ばれます
月替わりのコース料理ですがその日の天候や気候によって出す順番を臨機応変に変えていきます
ミネラルが豊富といわれている八坂神社の湧き水で取ったダシ
そのダシを利かせた土瓶蒸し
昆布の風味の中にまつたけとクエのうまみが凝縮した心も体も温かくなるひと品目です
続いては鯖寿司
美しいアーチを描く鯖には非常に細かく切れ目が入れられています
この包丁技でシャリとぴったり一体化するのだそうです
腹側にはすりおろしたわさびと刻んだ葉わさび
薄板昆布はサバの味を邪魔するので使いません
焼き白子もひと味違います
下には酢飯が隠れていて白子を潰しながら食べるとまるでリゾットのような味わいに
わさびがピリッと利いていておかわりを求められることも多いそうです
今日は津居山のカニこれボリューム多いですけど頑張って召し上がってくださいカニの多いのは皆さん嫌がらはらへんので大丈夫やと思いますが…
香箱ガニとは松葉ガニのメスのこと
セコガニとも呼ばれています
外子・内子・身1杯分をそのまま使います
かつおダシに酢を合わせたジュレがカニのうまさを一層引き立てます
続いてはごはん熱々の新米にすりおろしたアワビと肝を合わせます
とってもぜいたくな一品
1つ5000円のアワビを生きたまま使います
生けのアワビは身がかたくそのまますりおろすことができます
この粘りが「アワビとろろご飯」のこの粘りなんですよだからお芋さんは一切使わないので
刻んだアワビの身も合わせて熱々のごはんに載せます
ぜいたくな「アワビとろろご飯」
塩味が利いたトロッとした食感と縁側のコリコリとした食感の違いが楽しめます
・でやってみる…という思いで毎日やってますね
旬の食材を少しずつたくさんの種類を味わってもらいたい
それが料理店で食べる醍醐味だという西川さん
この日のコースは全部で12品
使われた食材はおよそ60種類以上
高級食材を惜しげもなく使い調理法はもちろん盛りつけや季節に合わせた器にもこだわって五感に訴える料理を提供しています
奇をてらいすぎず温故知新の精神でとにかく本当に心からお客さんに楽しんでもらいたい!
そう思いながら料理を作っているのです
ありがとうございますどうもありがとうございましたおおきにありがとうございます
(口々に)ありがとうございます今日もお客さん満足して帰ってくれはったやろかって思いますよね朝起きた時から今日はにしかわに行くよと今日は何着ていこうかなどういう服装で行こうかな今日寒いやろか色んなことを考えてここに向かってくれてはるその思いを私ら大切に…お時間を預かってるんですよねほんとに帰ってくれはる時に「おいしかったよまた来るよ」って言ってくれはるのが一番私らの…ホッとする瞬間ですよね
京都・室町に生まれた西川さん
着物の絵付けをしていた祖父に連れられ日本料理のお店へよく行っていたそうです
高校卒業とともに料理の世界へ
いくつかのお店で修業する中で大きな影響を受けたのがこちら
園さゝ木
現在「京都一予約を取るのが難しい店」とまでいわれる全国にその名が知られるミシュラン2つ星の名店です
ご主人・佐々木浩さんは斬新かつ独創的な料理で今なお進化を続ける名料理人です
西川さんは佐々木さんから料理と向き合う姿勢お客さんに対するおもてなしの心を学んだそうです
佐々木さんに修業時代の西川さんについて聞いてみました
その後2軒の料亭で料理長を務め2009年に独立
時を置かずしてミシュランの星をつかみました
そん時2人でやってたんで「よしやった!きたー!」って言って…
その後も毎年星を獲得し今や京都・和食の次世代を担う料理人として注目を集める西川さん
世界の名だたる料理人が担当する全日空のプレミアムクラスの食事のプロデュースも手がけました
来年3月からの機内食で提供されます
ごはん全部かかってるね?はいかかってます
5人の弟子を抱え厨房では厳しい一面も
何してんの?お前労力を…お店に要は費やしてくれてその代わりそういう思いがあるんですよね
お弟子さんにとってまかないの時間はひと息つける時間
この日は鰆の刺身の切れ端を使った特製スパゲッティ
2番手として西川さんを支える清水さんに話を聞いてみました
料理もそうですけど…やっぱり商売のしかたっていうのが一番僕はここに来て勉強させてもらったなと
カウンターでの接客を重んじる西川さんから多くのことを学んだ5年間
清水さんは来年独立して店を構える予定です
西川さんの1日は朝の仕入れから始まります
やって来たのは京都市中央卸売市場
おおきにおはようございます
こちらの店とは10年近くのおつきあい
おおきにあぁ〜ボラ子入った?ボラ子ね一応…
この日のイチオシは特大の鰆
これ7kgやけど…
(西川)むっちゃでかいな今シーズン最高ちがう?
(西川)ええ鰆ですね真っ白で透明よりもこの真っ白のこの色してる方がいいんですよね魚偏に春って書くんですけど旬は今なんですよ春になったら子を持って身が脂が全部子にいってしまって身がサバサバになるんでこの時季が身に脂乗ったままなんです今食べるべきなんですめっちゃおいしいです自分がなんぼこれがええって勧めても…
自分の目でしっかりと目利きしたものだけを仕入れます
生産者の心意気をくみ取りそれを料理という形に変えてお客さんに伝えるのが自分の役目だと考えているのです
自分で見て新しいメニューを想像するんすよこれをこうしてこうしたほうがいいんじゃないかなとかそういうのが楽しいんですよねだから別に人に任すとかじゃなくて自分がしたいからやってるんでしょうね
仕入れを終えて向かったのは市場の中にある食堂
おはようございま〜すすんません
いつもここで朝食をとります
メニューは決まってラーメンと焼き飯のセット
ホッとできるのはつかの間
午前10時店に到着
今日も1日頑張るぞ!
ランチの仕込みが始まりました
まずは先ほど仕入れた鰆から
(西川)1本が7kgやって…7kgってそんなんでかすぎやわなぁ?もう包丁入れてシュッと引いた時に脂がギトッと包丁と手に引っつくさかいにねめちゃめちゃいいですね今
午後12時開店
どうぞどうぞありがとうございますおおきにありがとうございます
人気のランチ今日も満席です
鰆は軽く塩を振ってから瞬間的にスモークします
香りづけ程度にいぶすのがポイント
(西川)そっち盛りつけろ早よそっちでいけ
できあがったのがこちら
脂の乗った鰆のやわらかい食感と程よくいぶされたわらの香りが絶妙です
椀物にも鰆を使いました
銀杏豆腐に大根とつる菜
焼き物はカマス
きのこのみぞれを添えました
ランチのコースは全部で8品
夜と同じように季節の食材を少しずつたくさん楽しんでもらいます
京都の粋と食べる楽しみに満ちた料理の数々
家庭では決してマネできないものを出したい
そう西川さんは言います
休日の夜自宅にお邪魔しました
・おかえり・パパ〜!
男の子が1人女の子が3人奥さんと西川さんの6人家族です
最近子どもたちが料理に興味を持ち始めて親子で食事の準備をする機会も増えたそうです
でも…
なんかできないんですよね時間がね
娘に教えてと頼まれればお父さんは弱いですよね
今夜のメニューは万願寺唐辛子入りの肉じゃが
そして牛しゃぶとトマトをたっぷり使ったサラダ
いただきま〜す
(一同)いただきます
(西川)ちゃんと味しゅんでんの?これあおいが切ってくれたにんじんおいしいわありがとうおう
奥さんと出会ったのは修業先西川さんはまだ見習い
アルバイトで仲居をしていた奥さんは大学生でした
手も早かったんで何か指示されたら「はい」ってパーッて走って冷蔵庫開けて取りに行ったりとか動きがすごく機敏だったのと人ウケがいいというかすごく人に愛されはる方だなっていうのはおつきあいしていってだんだん分かっていったので上からも下からも周りからも…雅基も納豆食べる?
家族の存在が何よりの原動力です
この日12月の料理に使う食材の買い付けに
お目当ては幻のカニ
さぁどんな料理が完成するのでしょうか?
京丹後市・間人
ここで水揚げされる松葉ガニは間人ガニと呼ばれ品質・味ともに最高級といわれます
間人ガニはこれまで使ったことがないという西川さん
師匠である園さゝ木のご主人に紹介してもらった仕入れ先を訪ねました
いいカニに出会えて大満足の西川さん
納得のいく仕入れができたようです
生のカニと浜ゆでのカニを5杯ずつ購入しました
京都に戻り早速試作
いきます
使うのは浜茹でのカニ
おいしさが凝縮されてるといいます
実際浜茹でのカニのほうが高価なんだとか
カニみそに濃い口しょうゆを加えます
こうすることでみその風味が一層増すのです
すりおろしたかぶらも合わせることにしました
初めての間人ガニの料理に合わせて今回器もオリジナルのものを用意していました
それがこちら
ここにはある工夫が
2段のお重になった器の中に登り窯で陶器を焼く時に使う棚板と飛ばれるものが入っているんです
毎月器屋さんと相談しながら新しいものを購入したりオリジナルのものを焼いてもらったりしています
その中で提案を受けたのがこの棚板を使うことでした
3000℃の高温に耐え保温性も高いこの棚板をオーブンで焼いて使用します
ここにこう置いて…
お客さん自身でカニを焼いてもらおうという考えです
かぶらとカニ身とカニみそ
お味は…
唱ちゃん唱ちゃん・はい・
弟子の清水さんにも意見を聞いてみます
これちょっと食べてみ
(西川)明らかに
結局かぶらは使わないことにしました
さらに試作を繰り返しいよいよこの日から12月のコースがスタート
おしょうゆ…おしょうゆ回してなさぁカニいこうカニいくよ・はい・
新作の間人ガニの料理

最高級のカニを楽しく味わってもらうひと品
お客さんに喜んでもらえるでしょうか?
あっこれを焼くわけ
下の器には熱々の棚板
上には間人ガニ
お客さんみずからが調理を楽しむのです
湯気とともに香ばしい香りが立ち上ります
さらにカニみそをたっぷり
そのまま食べるのもよしフタをして少し蒸すもよし
五感で楽しめるカニ料理の完成です
口に運べば顔がほころびます
舌が喜ぶ幸福の味
(女性)やっぱり焼くと香ばしくなるのは分かっていたんですけれど
皆さん大絶賛
西川さんにも安堵の表情が見えます
季節の味を楽しんでもらうことができた西川さん
夢のツヅキは…
世界都市・京都その中で日本のすばらしさを世界の方々にもという思いはありますよね少しずつでもお茶・お花・書のお稽古を頑張って「いい料理人やな」と言ってもらえるような料理人になっていきたいですね
園にしかわのコース料理は月替わり
季節の食材をふんだんに楽しませてくれます
1月の料理には冬の味覚・シシ肉を使った新メニューが登場します
本日はダイアンなり!今日は三国のほうに来ました2014/12/20(土) 11:00〜11:30
ABCテレビ1
LIFE〜夢のカタチ〜[字]/佐々木蔵之介 「京都・祇園!新進気鋭の和食料理人!」

人生はいろんな夢でできている…夢追う人の輝く瞬間を佐々木蔵之介の語りで描きます。
今回は「京都・祇園!新進気鋭の和食料理人!」です。

詳細情報
◇番組内容
京都市にある「祇園にしかわ」。店主の西川正芳さんは最も注目を浴びる料理人。お客さんとのコミュニケーションを大事にし、絶品料理を提供しています。そんな西川さんがこの冬挑戦する新作は、間人ガニを使ったメニュー。果たしてどんな仕上がりになるのでしょうか?
◇ナレーション
佐々木蔵之介
◇おしらせ
この番組は、朝日放送の『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
趣味/教育 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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