よし行くぞ長野県の北部で最大震度6弱を観測した地震から今日で1週間。
住宅33棟が全壊、62棟が半壊し、つぶれた家の下敷きになるなどして、46人が重軽傷を負った。
最も被害が大きかった白馬村では、隣の家に寄りかかるように倒れたり、道路をふさいだりして、危険性が高いと判断された住宅の撤去作業が今日から始まった。
この家の持ち主の柏原豊さん76歳。
撤去作業が行われているかたわらで、ボランティアの手を借りて家の中から貴重品などを運び出した。
地震のため一瞬で変わり果てた築数十年の我が家。
柏原さんは寂しさを振り切るようにさばさばとした様子を見せていた。
村は引き続き壊れた住宅の撤去を進めるとともに、被災者向けの仮設住宅を35戸建設することを決めた。
しかし、多いときには2m近い雪が積もることから、しっかりとした構造のものをつくる必要があり、年内の完成は難しい見通し。
村では村内のホテルや民宿などを2次避難場所として確保し、明日から住民が利用する予定で、しばらくは不自由な暮らしが続くことになる。
長野県北部で非常に強い地震があってから多くの住宅が全壊し、今もたくさんの人々が避難生活を強いられている白馬村から早速中継で伝えてもらいます。
今も130人以上が避難している白馬村の施設です。
被災された皆さんは自宅での片付けなどを終えてこちらに戻り、これから夕食の時間を迎えようというところです。
今回の震災では亡くなった人はいませんでしたが、地域のつながりが人的被害を最小限に抑えたと言われています。
堀之内地区では高齢者だけが暮らす世帯の片づけを自分の家のように手伝っている地域の人の姿が見られた。
過疎と高齢化が進むこの地域の復興には住宅の再建はもちろん、コミュニティをどう維持していくかという視点が欠かせないと感じた。
そうした地域のつながりが最も必要とされるのがこれから訪れる厳しい冬。
白馬村は間もなく深い雪に覆われる。
次のニュースをお伝えします。
今朝、浜松市の住宅の敷地内で近くに住む介護士の女性が遺体で発見された。
警察は殺人事件として捜査本部を設置し、調べを進めている。
今日午前7時過ぎ、浜松市東区子安町の住宅の敷地内で女性が横たわり、死亡しているのを警察官が発見した。
遺体は近くに住む介護士の大橋貞子さん50歳で、着衣の乱れや争った形跡はなかったが、首の前側に刃物で切られたような傷があったとのこと。
びっくりしてるよ。
不審な音を聞いたってことありますか?ないですね。
普段はそういう物騒なところですか?じゃないと思いますよ、ここらは。
大橋さんは昨日午後9時頃、チラシなどをポストに入れるアルバイトをすると家を出たきり、行方不明になっていて、家族が警察に捜索願を出していた。
天候不良で打ち上げが延期された小惑星探査機「はやぶさ2」はあさって1日の午後、打ち上げられることになった。
「はやぶさ2」はH2Aロケットで明日、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられる予定だったが、天候不良が予想されるため、打ち上げが延期された。
JAXAと三菱重工業は新たな打ち上げ日を検討した結果、あさって1日の午後1時22分43秒に打ち上げると発表し、種子島を訪れた人たちは期待を膨らませている。
力強い打ち上げを見れればなって思います。
どういう思いで描いたの?きれいに何かロケット打ち上がればいいなと思って描いた。
「はやぶさ2」は2018年に小惑星に到着し、2020年に地球に帰還する計画。
今月25日、山口県美祢市の小学校でいじめを受けていた6年の男子児童が校舎の3階から転落し、重傷を負った。
市の教育委員会は第三者委員会を設置し、いじめとの関連を調べるとしている。
美祢市教育委員会によるとこの児童は今月25日午後、市内大嶺小学校の3階トイレの窓からおよそ5m下の屋根に落下し、あごの骨を折るなどの重傷を負った。
男子児童は、いじめを理由に飛び降りたと話しているとのこと。
学校側は先月14日、男子児童が同級生4人からいじめを受けていたことを把握し、関係する児童を指導していた。
市教委は来週にも第三者委員会を設置し、いじめとの関連を調査することにしている。
昨日夜、神奈川県のJR茅ヶ崎駅のエスカレーターで男性3人が相次いで転倒し、一番後ろにいた男性1人が頭を強く打って死亡した。
昨日午後8時半頃、JR茅ヶ崎駅で70代の男性が3人で上りエスカレーターに乗り、5mほど進んだところで、先頭にいた男性が後ろを振り返った際に足を踏み外し、2番目にいた男性と最後尾の男性を巻き込んで転倒した。
この際、一番後ろにいた東京・大田区に住む小川義雄さんが頭を強く打ち、病院に運ばれたがその後、死亡したまた、先頭にいた男性は額を打ち、軽傷。
2番目の男性にケガはなかった。
警察によると3人は、友人6人でゴルフをした後、茅ヶ崎市内で食事をして都内の自宅にそれぞれ帰る途中だったとのこと。
ナイジェリアのモスクで28日、自爆と銃乱射によるテロがあり、フランス公共ラジオは少なくとも120人が死亡したと報じている。
イスラム過激派組織ボコ・ハラムによる犯行の可能性がある。
テロがあったのはナイジェリア北部のカノにあるモスクで、多くの信者が金曜礼拝のために集まっていた。
警察当局によると、信者に紛れた2人が相次いで自爆した後、逃げようとする人々に向けて別の男たちが銃を乱射したとのことで、フランス公共ラジオは少なくとも120人が死亡、270人が負傷したと報じている。
犯行声明は今のところ出ていないが、ナイジェリアでは北東部を中心にイスラム過激派組織ボコ・ハラムがテロなどを繰り返している。
今回現場となったのは、ナイジェリアの著名なイスラム教指導者、ラミド・サヌシ師のモスクで、信者に対しボコ・ハラムと戦うよう呼びかけていたことからこれに反発したボコ・ハラムによる犯行の可能性がある。
JR西日本は福知山線の脱線事故で電車が衝突したマンションについて、建物の一部を保存した上で犠牲者の名前を刻んだ碑を設置するなどの最終案を被害者に提示した。
最終案は、今日開かれている被害者への説明会の場で示された。
電車が衝突した9階建てのマンションについては、事故の跡が残る4階部分までを階段状に保存する案を示した。
さらに、運転士が事故現場をより意識できるよう、線路側の壁の一部を透明なガラスにするほか、事故の概要を書いた碑と遺族の了解が得られた犠牲者の名前を刻んだ碑を設置する案なども示した。
現場の整備をめぐっては、事故の風化を防ぐため、マンションをそのまま保存するよう求める声などが上がっていたが、事故から来年で10年を迎えるのを前に、JR西日本としては現場のあり方に一定の道筋をつけた格好。
原油価格が5年ぶりの安値水準。
28日のニューヨーク・マーカンタイル取引所では国際的な原油取引の指標となっているWTIの先物価格が一時1バレル=65ドル台まで下落した。
OPECが減産を見送ったことを受け、世界的な供給の過剰が当面続くとの見方が強まったため。
結局、66ドル15セントで取引を終え、終値としてはおよそ5年2カ月ぶりの安値水準となった。
去年の台風で大きな被害を受け、運休していた滋賀県甲賀市の信楽高原鉄道がおよそ1年2カ月ぶりに運行を再開した。
信楽高原鉄道は去年9月の台風18号の影響で鉄橋が流され、全面運休となっていた。
一時は存続も危ぶまれたが、住民らが署名活動を行い、エボラ出血熱は日本の感染症対策を変えるきっかけとなるのでしょうか。
疑い例とされた男性を診察し、思わぬ対応に迫られた医師。
先進国で日本だけが稼働していないレベル4の研究施設。
エボラ出血熱が浮かび上がらせた数々の課題。
その現場を取材しました。
世界中がその対策に頭を悩ませているエボラウイルス。
WHOによると、これまでの感染者は疑い例も含めて1万6000人に迫る。
特に、西アフリカのシエラレオネやリベリアなどで患者の増加が止まらない。
日本では、空港の検疫所などで水際対策が続いている。
先月以来、西アフリカに滞在歴のある人でエボラウイルスへの感染を疑われたケースが4件相次いだ。
結果的には、いずれも陰性だったがこれらの疑い例からは感染対策の危うさも透けて見える。
消毒したのは、この診察室全般と、イスから机からですよね。
東京・町田市の診療所に勤める男性医師。
まさに、感染疑い例の患者をそうとは知らずに診察した。
まさかという?そうですね、まさかですね。
事の発端は今月7日。
都内に住む60歳の男性が診療所を訪れた。
この60歳の男性は、9月末から一月近く、西アフリカのリベリアに滞在し、今月4日に帰国。
帰国から2日たった今月6になって発熱した。
受診した際、医師に対し、リベリアに渡航歴があることを伝えていなかった。
その男性は別に、渡航歴を隠そうという思惑もほとんどないわけですよね?医師は急性扁桃腺炎と診断し、男性は帰宅した。
その後男性は、検疫所に対し、発熱して医療機関を受診したとメールで報告。
検疫所からの連絡で医師は初めて事態を知った。
鼻水とか、かなり体液と、のども見たわけですよね?男性の検査結果を待つ間、診療所スタッフ3人がかりで同じ空間にいた患者のリストアップや、関係機関との連絡に追われる。
してくれっていうことは、保健所がここを消毒するんじゃないですか?翌日の8日未明に検査結果が出て、男性はエボラウイルスに感染していなかったことがわかった。
エボラ出血熱のまん延を防ぐシステムとして世界が注目する日本の取り組みがある。
長木大学の研究。
熱帯医学研究所の安田二朗教授は、エボラ出血熱迅速診断キットを開発した。
エボラ感染の診断で通常使われるPCR法と精度はほぼ同等ながら、PCR法で1〜2時間もかかる診断をわずか20分弱でこなす。
しかも、エボラに感染している場合ご覧のように蛍光反応を示すので、電気も通っていない、たとえばアフリカの奥地でもお湯さえ沸かせれば簡単、確実にエボラを診断できるという優れもの。
PCR法に比べ、はるかに多くの人を調べることが可能。
空港や保健所などで短時間に患者かどうかをふるい分けるスクリーニングにも適している。
インフルエンザのようなレベルでいろいろな感染症が発生してくると、やはり病院レベルとか医療機関レベルで検査できるようにするということも求められてくると思います。
安田教授はWHOやエボラ流行国の医療機関や大学との共同研究も視野に研究を進めていくのだと言う。
その長崎大学のキャンパスの一角に、こんな場所がある。
ここは長崎大学の中にある熱帯医学ミュージアムと言って伝染病とかウイルスの展示が、この中にあるわけですけれども、この中の一角に、BSL4の建物、これは建物、実際の研究施設の模型ですとか、この研究施設の中で着る、宇宙型と言われている防護服です。
長崎大学が今、建設に向けた動きを進めているのがBSL4に対応した研究施設。
BSLとは、バイオ・セーフティ・レベル、病原体の研究における危険度を示したもの。
最も危険度が高いBSL4に分類されているのが、有効な治療法がなく、致死率も高いエボラ、ラッサ、マールブルグなどのウイルス。
そのBSL4に対応した施設の模型を見ると、3つのフロアに分かれた構造になっている。
一番上が空気を、一番したが排水を浄化するためのフロア。
壁も二重。
そして研究室に入るには順番に4つの部屋を通り抜けなければいけない。
更衣室からシャワー室があって、必ず前の扉を閉めないと次には行けない。
決して中の空気は外には出ない構造になってます。
そこで使われることを想定した重さおよそ7kgという防護服。
日下部キャスターが着てみた。
まずは、緑色のインナーを着用するそして…これ先生、いつも1人で着るんですか?初めは2人だったんですが、慣れてくると1人で。
これ1人じゃ、なかなか…つながれたチューブから防護服の中に空気を入れていく。
膨らんできた。
思ったより動きやすい。
もっと宇宙服って言うからすごい重いのかなと思ったけど、7kgって、あまり感じしませんねつまり、もし誤って切ってもどんどんここから外に空気が出ていくわけですから、ウイルスが中に入ってこないような構造になってるわけですね。
空気は頭の後ろ側から常に排出されている。
長崎大学には、レベルが1つ低いBSL3の施設がある。
ここも出入りは厳重だが、作業時の服装はBSL4とは違う。
空気を注入し、体を外と完全に遮断するような防護服は使われていない。
これはスウェーデンにあるBSL4施設の映像。
BSL4施設は世界19の国と地域で40カ所以上つくられているのだが、G8、いわゆる主要国で稼働していないのは日本だけ。
文部科学省は来年度予算の概算要求に長崎大学でのBSL4施設建設に向けた調査研究費として1500万円を盛り込んだ。
計画は実現に向けてさらに一歩を踏み出した。
だが、なぜ長崎大学なのだろうか。
片峰学長は、長崎大学にはおよそ50年にわたって熱帯の感染症を研究してきた歴史があると強調する。
アフリカを中心にした熱帯感染症の研究は長崎大学の最大の看板である、特徴である。
なおかつ長崎大学が担わなければいけないミッションであると。
エボラ出血熱の診断キットを開発した安田教授もその流れをくむ研究者の1人。
国内に稼働しているBSL4の施設がないために、海外の施設を借りて研究をしてきた。
だが、今、テロへの警戒から外国人研究者には施設を使わせない傾向が各国で強まっていると言う。
アメリカは、特に厳しくなってきています。
同時多発テロ以降、外国人は基本的には入れないという方針になってます。
エボラ出血熱にしても治療法であったり、ワクチンとかがきちんと開発されていれば、それほど大きな脅威ではないわけですよね。
ですので、そこは人類の英知を結集して、予防法とか治療法をあらかじめ開発することによって、それに備えると。
実は今から30年以上前に日本でもBSL4に対応する施設が建設されていた。
東京の国立感染症研究所村山庁舎。
しかし、これまでに一度もBSL4施設として稼働したことはない。
住民の反対が強いから。
反対運動をしてきた武蔵村山市の須藤博市議会議員に話を聞いた。
感染研の建物と住宅が数メートルしか離れていないというところがあります。
人間のやることですから、どんなに安全だと考えても100%の万全はないと、原発と一緒だろうと思っております。
施設が住宅密集地に建っていることから住民の間で不安が広がっている。
そもそも住民が強く反発した理由は、施設が建てられた際の対応だった。
BSL4施設であることの十分な周知がされないまま建設されたと言う。
施設ができてから研究の内容を知った住民たちは驚き、自治会を中心に強い反対運動が巻き起こった。
私たちが理解する条件としては、十分な情報開示と住民との対話。
今回のエボラ出血熱の問題を受けて今月17日、塩崎厚生労働大臣は稼働に向けた協議を行いたいと、地元・武蔵村山市の市長に求めた。
藤野市長は協議を進めることには合意したが、市民の理解を得ることが前提だと繰り返した。
長崎でも地元住民らが建設撤回を求め、署名運動を行うなど、反対の声が上がっている。
住民団体の代表を務める男性は、今週2500人を超える署名を大学側に提出したと言う。
研究については、それは医学の進歩のためですから、必要だというのは十二分にわかってるんですが。
長崎大学は2年前から住民への説明会を重ねてきた。
今後も繰り返し施設への理解を求めていくとしている。
片峰学長は、国立感染症研究所村山庁舎の二の舞にはしたくないと話した。
これで長崎大学が失敗をすれば、もう、二度とは言いませんけれどもまた数十年はBSL4施設が日本では稼働できないという状況に陥るかもしれないですね。
多数のエボラ患者を医学的に分析した貴重な論文が先月末、発表された。
アフリカ・シエラレオネでのエボラ患者106人のうち、データがきちんと残っていた44人のカルテを詳細に調査したもの。
エボラ出血熱といえば、目や鼻、耳、口など全身から出血して死亡するというイメージが強いが、論文によると、出血を示した患者はわずか1人だった。
こうしたこともあり、WHOではエボラ出血熱という呼び方を改め、エボラウイルス病と表現している。
一方、今回の流行では、下痢の症状が大きな特徴であることがわかった。
患者の体内では、激しい脱水症状が急激に進行しているため、水分や電解質などを点滴する輸液で積極的に水分を補うべきだとした。
エボラウイルス研究の第一人者、北海道大学の高田礼人教授もこう指摘する。
直接ウイルスに効いているわけではないけれども人間の方の免疫力が多少、輸液によって打たないよりは少なくともエネルギーは供給されていくわけだから。
医師による患者への聞き取り調査で、エボラからの回復のカギは一日に4リットル以上の大量の水を飲むことだという報告も出ている。
治療法が確立されていない今、輸液にしろ、水分摂取にしろ、積極的な水分の補給が患者の生死を分ける可能性も出てきた。
取材に当たりました小島記者です。
つい先日、国連のパン・ギムン事務総長がこういった見通しを明らかにしていたんですね。
内容をご紹介しますと、対策を加速させ続ければ、来年の中頃には今回の流行を終息させることができると、こういった内容だったんですが、しかし、実際に見てみますと、やはり西アフリカの現状はなかなか厳しいということなんでしょうか?エボラ感染がいつ収束するかという見通しはこれまで何度も見直されてきました。
今、国内での報道は下火になっていますけれども、現在でも感染が拡大している地域もあって、まだまだ終息のメドは立てられない状況だと思います。
私たちも対岸の火事と考えずに、この問題を考えるべきだなと思っております。
このエボラを受けて、BSL4は日本にも必要なんじゃないかと考えるようにもなったんですけれども、一方で、我が身のこととして、うちの隣にああいった施設ができると、やっぱり不安だとか心配だとかあると思うんですよね。
そこら辺、根源的な問題で、だからこそ議論が長引いているわけですけれども、国民1人1人が考えて、単に周辺住民だけでなく、私たちも考えるべき問題だと思っています。
例えば、遺伝子組み換えで人類にとって危険な未知のウイルスをつくってしまうんではないかというような科学への不信というのも、その根底にあるからなんですね。
それにしても、最初のエボラ出血熱をテーマにした衝撃的なノンフィクションでホットゾーンってあって、あれが出てからもう20年以上たっているわけで、反省を込めて言いますと、BSL4をめぐる論議がここで再燃するというのは、正直予想してなかったんですけどね。
30年あまり全く動かなかった問題が今回の今年のエボラのこの騒動で、国をも動かし始めている。
その一方でちょっと考えてほしいのは、日本のインフルエンザ治療薬が臨床試験にかけられているんですけれども、国内では稼働しているBSL4施設がないので、その薬を国内では確かめられないと、国際貢献の足かせにもなりかねない、BSL4施設の必要性を踏まえて議論すべきだという機会を私たちは与えられたんじゃないかなと、そういうふうに感じています。
尖閣諸島の国有化をきっかけに、東シナ海の緊張が高まる中、私たち「報道特集」ではこのほど、対潜哨戒機P3Cによる周辺海域上空の監視活動に同行取材しました。
そこである島にある巨大滑走路の存在が浮かび上がってきました。
38年前、ロッキード事件で野党議員が追及するP3Cオライオン。
オライオンとは、ギリシャ神話に登場する狩人。
自衛隊が導入した対潜哨戒機の愛称。
アメリカのロッキード社による売り込み工作は戦後最大の疑獄に発展した。
巨額な賄賂が動いたとされながら、軍事機密の壁にも阻まれ、闇に葬られたのがP3Cのルートと言われている。
冷戦時代は旧ソ連の原子力潜水艦を追跡し続けたが、今は中国海軍の監視が主な任務。
沖縄・那覇空港。
民間と自衛隊が共同で使用する超過密の空港。
海上自衛隊第5航空群。
全国4カ所にあるP3C部隊の最南端の部隊。
2年前の尖閣諸島国有化以来、ここが最前線の基地になっている。
P3Cは潜水艦だけではなく、海上の船舶すべてを偵察する。
「報道特集」のカメラが国境の島、与那国島までの監視活動に同行した。
離陸後すぐに巡航速度、時速600kmに移った。
1機で四国の面積をカバーする監視活動は10時間に及ぶ。
当然トイレもあるが、大は処理できないために、各自持ち帰る。
本来ですと、このような監視警戒活動を行うP3Cが頻繁に飛んでいるということ自体はあまり好ましくないわけですけれども、つまり、それはこの海域が最も緊張しているという状況にあるということの裏返しと言っていいと思います。
P3Cは、高度9000〜60mまで自在に飛行が可能。
急降下に入った。
急激に負荷がかかる。
うわ…かなりきますね。
つらい…レーダーがとらえた船舶に低空で接近、偵察を繰り返す。
アメリカがテロとの戦いを宣言して以来、貨物船にまで対象が広がった。
大量破壊兵器の拡散を防ぐため。
潜水艦は一発で空母を沈める威力を持ち、その隠密性から海の忍者と呼ばれる。
P3Cは潜水艦が最も警戒する天敵。
発射口から音響探知機ソノブイを投下する。
着水したソノブイはスクリュー音など、潜水艦が出すすべての音を海中で吸収し、分析する。
こちらの発射筒に入れます。
こちらの中に入れて発射する。
あ、これ重い。
配備以来、P3Cは最前線で多くの重大局面に立ち会ってきた。
公表されていないが2010年、尖閣諸島で起きた中国漁船衝突事件も上空から密かに監視していた。
2004年、中国の原子力潜水艦が宮古島で領海侵犯事件を起こした。
浅い海底を全速力で逃走する操艦技術は図らずも中国が付近の地形を熟知していることを示した。
このとき、53時間にわたって追跡したものP3C。
中国海軍の艦隊が、この海域を抜けて太平洋側に抜けていったという例が頻繁に見られました。
P3Cは電波、熱、音、磁気を探知する。
世界でも最高レベルの哨戒機と言われるゆえん。
2001年、東シナ海で朝鮮労働党が使用する電波がとらえられた。
発信源は北朝鮮の工作船だった。
機体前方の赤外線暗視装置IRDSで熱をとらえる。
工作員が潜む船内が4基のエンジンが出す熱でかなりの高温に達していることをつかんでいた。
ソノブイは工作船のスクリューが4枚で、そのうちの2枚が故障していること、最高時速が65kmであることなどの能力も感知していた。
磁気を探知するのが最後尾についているマッド。
沖縄の海では時折、意外なものが反応する。
この辺りの海域というのは、太平洋戦争中に日米のし烈な争いで多くの艦船が兵士とともに沈んでいて、まだその艦船が海の中に沈んだままだと、このP3Cの哨戒活動に今でも反応することがあるそうです。
台湾までわずかに80km。
日本最西端の与那国島。
防衛の空白域をつくらないとする安倍内閣の方針で、来年度から150人の部隊が常駐することになっている。
透き通るような海とサンゴ礁。
イルカやクジラの群れに遭遇することも少なくない。
本来、この付近は平和な海。
海面ギリギリを飛ぶP3Cは大量の塩分も浴びる。
基地に戻ると直ちに機体は洗浄される。
かつて尾翼には部隊を識別するスコードロンマークが描かれていたが、今は完全に消されている。
有事を意識し、どこの部隊かわからないようにしている。
第一線の指揮官が恐れるのは、偶発的な衝突。
不慮の事故といいますか、巻き込まれたくない、逆に言うと巻き込みたくないというのもあるのだと思います。
例えば、警戒監視する中で、相手の軍艦に危惧を抱かせるような、そういう飛行のルート、それはやめなさいよと、当然の話ですけれども、そこは心がけているつもりですし、逆に言うと、向こうのちょっとした兆候はすぐに知らせろと。
これは、2年前に青森県の三沢基地で撮影した映像。
領空侵犯に対するスクランブル、緊急発進は5分以内に離陸しなければならない。
一刻を争うスクランブルは、那覇基地でも同じように行われるが、尖閣までの420kmという距離が大きな壁になっている。
沖縄本島と台湾のほぼ中間に実は安全保障関係者が注目する巨大な滑走路が現れた。
長さは3000m、面積は那覇空港の1.3倍に及ぶ下地島空港。
空港は沖縄本島と台湾のほぼ中間に位置する下地島にある。
長く民間航空機の訓練施設として使われ、それを見物目的とする観光客も多い。
しかし、去年からは休眠状態。
空港、今、飛行機の訓練がないからもったいないですよね。
昔はよく訓練見に来てましたけど。
もったいないですね、使っていないので。
建設に当たり、軍事基地化を恐れた住民が反対運動を起こし、島を二分。
流血事件まで引き起こした。
反対住民に対して本土復帰前の琉球政府と航空会社などが島全体をリゾート地として開発する案を提示。
空港は1979年、日本初の民間のパイロット訓練施設として誕生した。
このとき、反対派を説得した、ある文書が存在する。
当時の琉球政府の屋良朝苗主席が日本政府と交わしたいわゆる屋良覚書。
覚書の中に、民間航空機以外には使用させないとの一文が明記されている。
つまり、軍事目的には使用ができない。
島の産業はサトウキビを主体とした農業と100年あまり前から尖閣諸島周辺で行われているカツオ漁。
訓練で入る航空機燃料譲与税などが過疎に悩む町の財政を支えた。
しかし、訓練用シミュレーターの普及でピーク時、年間3万回だった訓練回数は急激に減少していった。
2001年、突然町議会が空港での自衛隊の訓練誘致を、そして4年後には部隊そのものの誘致を決議した。
過疎の町が空港を基地化して財政難を乗り切ろうとするものだった。
しかし、激しい反対運動が起こり、町議会の決議は撤回された。
決め手は、ほかならぬ屋良覚書だった。
その後、航空会社の訓練は減り続け去年ついに完全撤退。
結局、空港は休眠状態になっているところが、尖閣諸島国有化以降、この空港が安全保障上、俄然注目されるようになった。
那覇から尖閣まで戦闘機でおよそ30分、下地島空港ならその半分でスクランブル対応ができる。
さらに、この空港での訓練が中国に対する抑止力になると指摘する。
地元では過疎対策として早く活用すべきだとの声が強いが、軍事目的の使用には依然、アレルギーがある。
自衛隊が使うのは反対ですか?それはどうしてですか?今や軍事利用はあり得ないと断言する意外な人物がいる。
かつて自衛隊誘致に熱心だった元伊良部町長。
本土からの移住者の増加が理由だと言う。
屋良覚書があるから、この計画をつくるときには軍事利用は除外すると。
観光客相手の仕事に生活の基盤を置く移住者も少なくない。
空港の基地化が観光資源の自然を破壊し、静かな生活を奪うのではないかと警戒している。
清水さんも20年前に沖縄の自然にひかれて大阪から移ってきた。
静かな島暮らしをしたいと思って来ましたから、こういうことになっていくとは思わなかったですし、もう、自衛隊の基地になるようなことにはならないでほしいと思いますね。
安倍政権の抑止力重視の防衛政策で、空港の軍事利用化が始まるのではないかとの不安を募らせる。
今、一緒に合同訓練などしてますしもう自衛隊が米軍の肩代わりをしていくのではないかと思われるような安全保障ですから、そういう意味では、日米軍一体で運用されるだろうなと思います。
経済的な面から誘致したいと言う方と、国防上、誘致したいという方はいらっしゃると思うんですけど、どちらもやっぱり私は失うものの方が大きいし、リスクの方が高いですから。
長年行政に携わってきた宮古島市の下地元副市長は屋良覚書は空港にとって憲法9条に値すると考えている。
抑止力ということで、沖縄本島の基地の強化と伴ってできるだけ下地島空港を利用して、そこで自衛隊を配備したいという動きが目に見えています、これはっきりしています。
やはり今までいろんな動きが出てきたけど、これの歯どめをしているのは、唯一屋良覚書だと思うんですよね。
相手から射撃管制用レーダーを照射された際、哨戒ヘリの機内で鳴り響く警報音。
命の危険を知らせるもの。
東シナ海では中国軍による照射事件や戦闘機の異常接近など一触即発の事態が相次いだ。
2年ぶりに行われた首脳会談で衝突回避の海上連絡メカニズムを構築していくことで一致したが、東シナ海での緊張はまだ解けていない。
今年6月、中国・北京で写真に収まる一団。
人民解放軍の将軍たちと会議を行った自衛隊の将官OB。
日中の制服組は密かに接触していた。
かつて最高実力者トウ・ショウヘイ氏が出席していたこの会議は天安門事件の際も中止されることなく37年間続いている。
毎年激しい議論の応酬となるが、中国側がこのチャンネルを閉じようとする気配は全くないと言う。
軍人同士が本音で話すとそこに戦争を意図的に起こそうとか、好戦的であるということは全くなくて、極力地域の紛争を発生させない工夫は何かと。
ただしお互いの国益を主張しながら。
会議での重要課題はやはり、衝突防止だった。
双方の行動の予測可能性を事前の議論、コミュニケーションでしっかりとっていく。
過疎の島に総工費380億円の橋が完成した。
空港が宮古島と直結することになった。
一部では軍事的な使用を見込んだものだとの憶測も呼んでいる。
緊迫の東シナ海に浮かぶ巨大な滑走路。
安全保障と地域振興の狭間で使用されることなく、静かにたたずんでいる。
取材に当たった巡田記者です。
今回なんですが、金平さんもP3Cでの監視活動に同行していましたね?巡田記者と一緒にP3Cに乗ったんですけどね、機内での撮影、あれ見ると自由なように見えるんですけど、制限もあって、特にレーダー、海のすべてがもう全部パノラマのように見えちゃうやつですけど、あれはカメラの撮影はダメだということなったんですね。
それとこういう非常に精密な監視活動というのが常時行われているという事実自体、驚きましたね。
巡田さんはもうP3Cには何回か乗りましたね。
取材していて、変化みたいなのありますか?2年前に尖閣の国有化宣言ありまして、それまでは割と自由に飛べたんですけれども、今は島とオイルはダメと。
島というのは尖閣のこと、オイルというのは中国が中間線で開発している油田のことですよね。
だから日本の外務省、ひいては中国を刺激したくないという思惑があるんですね。
それにしても軍事利用はさせないという屋良覚書、歴史的な文書が今に至るまで生きているということを知って、僕は先人の知恵の重みみたいなものを感じたんですけどね。
重いですよね。
原発もそうですけれども、過疎で悩む財政に苦しむ地方の、いえば過疎の村、町が、基地を押しつけられたり、原発を押しつけられる、やっぱりそういう現実というのは非常に深刻だと思いますよね。
沖縄も本土とそれ以外のところでは安全保障に対する考え方というのは温度差があるというのはわかるんですけれども、やっぱり先人の知恵っていうのは大切だなと、私は個人的には今さらながら思いますけどね。
狭間で揺れていますよね、安全保障と地域振興という狭間ですね。
与那国島でも自衛隊の誘致とそれから過疎の問題が絡まって、近く住民投票が行われるということも予想されてます。
この後はスポーツ、林さんです。
残り2試合となったサッカーのJ1。
8年ぶりの優勝へ、首位・浦和は鳥栖と対戦します。
浦和の優勝の条件はまず浦和が勝つこと。
そして2位のガンバ大阪が引き分けるか負けるかで浦和の優勝が決まります。
しかし、浦和にとってアウェーの鳥栖は鬼門。
首位・浦和はリーグ戦2年連続アウェーで敗れている苦手な鳥栖戦。
ジンクスを破り、8年ぶりの優勝を決めたい浦和。
しかし、チャンスをものにできず、前半をスコアレスで終える。
一方、浦和を勝ち点差2で追う2位ガンバは前半37分、エースの宇佐美。
今シーズンゴールを決めた試合は14戦負けなしの22歳が貴重な先制点を奪う。
さらにその6分後には宇佐美がスルーパスでパトリックのゴールを演出。
若きエースがゲームを支配し、ガンバが2−0とリードして前半を折り返す。
勝たないと今日の優勝がない浦和は後半24分。
抜け出した李が倒され、PKを獲得する。
キッカーはキャプテン・阿部。
待望の先制点を奪う。
一方のガンバは後半に入っても宇佐美劇場。
ドリブルから今度は右足。
2得点1アシストの活躍で勝利を決定づける。
これで勝たなければ首位陥落の浦和。
勝利まで残り1分となったアディショナルタイム。
鳥栖の小林に決められ、まさかの同点ゴール。
引き分けに終わった浦和は得失点差でガンバに抜かれ首位陥落。
優勝の行方は最終節に持ち込まれた。
今日負ければJ2降格が決まってしまう崖っぷちのセレッソ大阪。
前半33分、鹿島に先制ゴールを決められてしまう。
J1残留のためにはゴールを奪うのみ。
1点を返すが、反撃及ばず。
セレッソ大阪、クラブ史上3度目のJ2降格。
また、快勝した鹿島は首位との勝ち点差を2に縮め、逆転優勝に望みをつないだ。
男子ゴルフ、カシオワールドオープン3日目。
妹の葉子さんをキャディーにつけラウンドした石川遼。
2つのバーディーを奪い、迎えた6番。
ここでもスコアを伸ばし、遼チャージを予感させる。
しかしパー3の8番、バンカーからのショットはグリーンに乗せることができず、痛恨のダブルボギー。
前半をイーブンで折り返した石川。
ナイスショットを見せるが、パットが不調で、再三のバーディーチャンスを生かすことができない。
スコアを1つ落とし、37位タイでフィニッシュ。
明日の最終日、ホストプロとしての意地を見せる。
ノルディックスキーW杯ジャンプ男子個人戦。
1回目に距離が出なかったレジェンド・葛西紀明は2回目で136.5mと距離を伸ばし3位に入る。
一方、伊東大貴は、1回目、2回目ともにK点を大きく超えるジャンプで2位。
W杯で複数の日本選手が表彰台に上がるのは2006年以来となる快挙。
訃報です。
女子レスリング、姉妹でオリンピックメダリストの伊調馨選手、千春さんの母、トシさんが昨日亡くなりました。
65歳でした。
俳優の高倉健さんが今月亡くなりまして、私もそうなんですが、結構映画を見直しているという方多いそうですね。
先週も言ったけれども、中国の高倉健さんの人気って本当に絶大で、実はこの時間、今、北京で偲ぶ上映会が行われているんですよね。
ちょうど今、やってますけれども。
とにかく高倉健さんの映画が初めて中国で上映されたのが1978年、文革のすぐ後で。
本当にこの映画に人間らしさを見たとか、男性らしさを見たという中国の人が多いんですよ。
2014/11/29(土) 17:30〜18:50
MBS毎日放送
報道特集[字]【エボラ研究▽東シナ海】
最新研究から見えたエボラ。国内レベル4施設の稼働問題とは?▽哨戒機に同乗、緊張の東シナ海を取材。一本の滑走路問題とは?
詳細情報
番組内容
【エボラ レベル4問題とは】
エボラウイルス、最新研究から見えてきたものとは?日本における最大の課題は「レベル4」実験施設が稼働していないことだ。その是非を取材した。
【緊張の東シナ海と一本の滑走路】
緊張が続く東シナ海。海上自衛隊の対潜哨戒機に乗り込み最前線を取材した。さらに安全保障の狭間で揺れ続けた、沖縄・宮古島近くの小さな島の一本の滑走路をめぐる問題を取り上げる。
出演者
【キャスター】
金平茂紀(TBSテレビ報道局)
日下部正樹(TBSテレビ報道局)
小林悠(TBSテレビアナウンサー)
林みなほ(TBSテレビアナウンサー)
制作
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