柳家権太楼の演芸図鑑「布施明、立川談笑、宮川大助・花子」 2014.12.21


おはようございます。
柳家権太楼でございます。
この間うちのかみさんとテレビを見てたらかみさんがテレビを消した瞬間にね「ギャッ!」って声出したんですよ。
私が驚いて「どうしたの?」って聞いたらねテレビを消した途端にね自分の顔がバッと出てきたってんで。
私言ったんですよ。
「お前自分の顔が出てきて『ギャッ!』って驚いてんなら俺は毎日驚いてんだぞ」と。
それからけんかになりましてね。
だから慰めました。
「大丈夫。
見てるうちに慣れるから」ってね。
さあ今日の出演でございます。
本日の出演はですね大阪の方からでございまして宮川大助・花子のご両人でございます。
そして落語の方でございますけど立川談笑さんでございましてネタの方は「堀の内」でございます。

(拍手)よろしくお願い致します。
どうもよろしくお願い致します。
本当にありがとうございます。
うれしいですわね本当に。
改めまして私宮川花子。
そしてこちら錦織圭です。
どうも。
この程度で申し訳ございません。
いやいや似てるやんな?似てるやんな?どこが似てんのよ?彼が持ってるラケットに。
(笑い)その時点の話かいな。
ここにWって入れたいぐらいや。
ええ加減にしなさい。
でもやっぱ元気やね。
やはりあんだけのスポーツやる人は。
大助さんもちょっとスポーツやってたんですよ。
昔ですけどね。
野球の方ですけどね。
自慢せなあかんけど高校2年の夏ですけど鳥取県代表で甲子園まで。
いやいや随分昔ですよこれは。
言うとかなあかんやんホームベースやりに。
(笑い)誰がそうなるんや!何でも信じたらあかんよ本当に。
振り込め詐欺引っ掛かるでほんま今の。
ほんまやけど健康が一番。
この年ならまた痛切やね。
大助さんが特にそうですやん。
病名が怖かった脳内出血やった。
本当にひっくり返ったというかびっくりしました。
こっちが驚いたわ。
脳がないのに出血いうて。
あった!満タンやった!ほんまに笑えるようになって元気になってよかったという事ですやんね。
でもこれもねやっぱ初期症状これ見逃したらあかんわ。
絶対出てくるんでね。
あれ寒い時やったやん。
僕の場合は汗かきましたね。
2月の5日。
玉のような汗かいてん。
もうビショビショになりましたからね。
びっくりした。
「どうした?あんた大丈夫か?」。
「あ…あ…あ…あ…」。
こんなんこんなん。
しゃべりはふだんと一緒や。
ちゃうちゃうちゃうちゃう!命懸けでしゃべっとったやん。
だから皆さん方言うておきます。
特におとうさん方。
はいおとうさん方ね。
日頃からしっかり物しゃべっときましょう!ようあるやんな?「おとうさん何や邪魔くさい。
おとうさんごはんどうする?」。
「あっうんう〜」。
何や?「お代わりは?」。
「う…う…う〜ん」。
何やこれ。
何でこないになるんやろう?言わんでも分かってるやろいう感じやん。
そういう時しっかり言わな。
「ありがとうな。
ごはんごちそうさん。
おいしかったで」ってちゃんと物しゃべっとかな。
これ倒れた時大変ですよ。
「おとうさん何か様子おかしいわどないしたん?」。
「あ…あ…う…あ…あ…」。
「あ〜ふだんと一緒やほっとくで」ってなってしまうよ。
家族やったら分かるやろ。
大助さんも救急車呼んで助かった。
いや〜生まれて初めての経験でしたね。
家族で多数決で呼ぶ事にしたんです。
そしてね…。
ちょいちょいちょいちょい。
何?大事な事やないの。
俺がひっくり返って多数決おかしいでしょうが。
大事な事やから。
誰が反対すんの?お母さんと私と子ども。
(笑い)賛成は?猫とネズミとイタチ。
俺の仲間何やの?でも大変やで。
皆さん何かあったらすぐ救急車呼べますか?どないしようか躊躇している間に時間がたってしまうねん。
まして子どもがいてますわ。
子どもの目の前でお父さん救急車で運ばれたらどんな気持ちになる?「お母さん!お父さん…無事帰ってきたらどうする?」。
帰ってくるわ!何が「無事帰ってきたら」や!だから家族に心配かけんように日頃からねどういうんですかねやっぱ健康の貯金はしとかな。
まあ健康の貯金か。
そういう事や日頃から。
病気するとねマイナス思考になるんですね。
いろいろな事を考えたなあの時。
特に頭やったから。
何考えた?だから真剣に俺は一体何のために生まれてきたのかな。
そんな事言うたらあかん。
それはあかんよな。
そんなん考えてもいかん。
失礼やわあんたそれは。
あかん。
必要なくしてこの世に生まれてきた人は誰もいてない。
必要やからこの世に生を受けてんのと違うの?ほんま腹立つ!
(拍手)当たり前やんな皆さん!そういう考えがあかんねん!何や今の。
腹立つと思わへん?「自分なんかいない方がいいや」。
これどう思う?誰がそんな事言うたんや?
(笑い)今何か言うた?誰もそんなん言うてへん。
「俺は何のために生まれてきたのかな」って。
何のためにもなってませんと。
もうええわこれで。
(笑い)もう嫌なってくる。
何か中学生みたいな会話やん。
ちょっとちょっと!おばちゃんよ。
かわいい嫁も年取るとおばちゃんになってずけずけ物を言うな。
世間から見たらあんた奥さん。
俺ご主人様。
当たり前やないの。
何言ってんの?一家の大黒柱やないの。
柱は立てて。
そうよ。
どこの家でもそやで。
ご主人に逆らうなんて誰が言ってんの?まあまあ…。
「まあまあ」やあれへんやん。
家長やから。
あんたの言いなりや。
みんなそうちゃうか?そらまあまあ…。
そやろ?落ち着いて物考え。
当たり前の事…。
おいおい。
ちゃうちゃう。
もっと落ち着いて。
おいおい。
落ち着いて。
ちゃうねん。
どうでもええけど俺チンピラにカツアゲされてるのか?どこの裏通りやここは。
またこうやってお仕事もさせてもろてますやん。
2人だけの仕事やん。
どっちが社長考えてね。
社長言うたらやっぱあんた…。
あんたに決まってるやん。
やらしい言い方しなやそんなの。
俺社長…。
誰が見ても…ほんまにやらしいな。
社長のというのは人の…。
チチチチチチ。
人の上に立つ…。
そうよあんた人の上。
上から見下ろしたらいいやろ。
あんたが社長。
(笑い)意味が違うでしょうが。
ほ〜れ。
社長や。
もうどうでもええけどお前腹と口と違うやろこれ。
どこの従業員が社長の頭に手を載せてこんなおちょくるか?何を言うてんの。
あんたが社長に決まってるやん。
そう?私が会長や。
まだ上やないかい!頭上がれへんわ俺。
本当に。
おとうさん方もっと自信持って下さい。
最近おとうさんの居場所がないとかよう言われてますやん。
そんな事ないよ。
おとうさんにしかできない事この世にどんだけある?おとうさんにしかできない事?ジャムの瓶の蓋誰が開ける?これは大概おとうさんやな。
あれ固いであれ。
開けられん。
「固っ!開けられん。
食べられへんわ」。
「何やってんの?貸さんかい。
ほい食べなさい」。
「えっ!もうおとうさん!」ってなるやんな。
なるよなあれ!家庭円満な話やんな。
そうやんか?電気の球誰が替える?そやろ?「バチバチ怖いわ。
どないしよう」。
「何を言うてんの子どもやな。
ほらスイッチ入れてみ」。
「えっ大丈夫かしら。
パチッ!あらピカピカ!や〜んもうおとうさん!」ってなるでな〜。
男は手ぇ届くからね。
便所でもトイレもキュキュキュキュって。
便所トイレって一緒やん。
(笑い)もう頑張らなくていいから。
リズムやから…応援応援!今リズムがちょっと違ったよあなた。
あっそう?いいからもう。
本当に黙ってても全然大丈夫。
でも俺も…。
いいからいいから。
しゃべりは任せと。
お願いします。
生ゴミ誰が捨てる?これもな〜。
そうでしょ?「次はどないしよう?汁ついたらどないしよう?お洋服汚れちゃうわ」ってなるやんか。
ところがおとうさん力強いよ。
「貸せ!」。
ヤジロベエ持ちや。
両手で持ちますから。
「はいはいもうこれから寒いから中入っておきな。
俺がやったる。
よしよしよし。
3日後な出しておけよ。
分別しとけ!分かったか?」。
「え〜もう!おとうさん!」ってなるで。
口で「あれせえこれせえ」言うのがおとうさんじゃないよ。
家の事全部してる。
それがすばらしいおとうさん。
うちの夫やってくれてます。
偉い!
(拍手)いやいやいやいやいや。
皆様方うちの夫は家でこんだけ頑張ってくれてるんですよ。
だから少々漫才下手でも怒らんといてね。
いらん事言わんでええわ!
(拍手)
(出囃子)
(出囃子)
(拍手)え〜ありがとうございます。
出てきました談笑でございます。
落語の方はうっかりとそそっかしいところが出てきます。
昔の言葉今は使わない言葉で粗忽という言葉がございますが今日お越しのお客様お分かりになりますか?粗忽。
そうここの骨の事でございます。
鎖骨でございますここは。
(笑い)そういうのが出てまいりますと話の方も幕開きでございまして。
「ほらほらお前さんお前さんいつまで寝てんのよ。
ほら起きなさいよお前さん」。
「こりゃどこのおかみさんか存じませんが…」。
「あら私だよ」。
「え〜私と申されますと?」。
「ほら私!」。
「え〜どこの私で?」。
「もうしょうがないわねほら。
私!」。
「ああおめえか」。
(笑い)「毎朝これやらないと気が済まないのかお前さんは。
お前さんぼんやりしてるけど忘れちゃったのかい?」。
「えっ?」。
「忘れちゃったのかい?」。
「何が?」。
「何がってほら言ったろう。
昨日ほら親方からさお前さんそそっかしいから厄よけにお参りに行ったらどうだって」。
「そうだっけ?」。
「ほら堀の内の」。
「どこ?」。
「堀の内のお祖師様にお参りに行くって言ったろ」。
「あ〜そうだそうだ忘れてた。
じゃあおっかあ行ってくるよ」。
「お前さ〜ん!ああ帰ってきた帰ってきた帰ってきた」。
「おっかあ俺は素っ裸だ!」。
「何か着なさいよお前さんは。
それから朝ごはんいらないの?あっそう。
それからねちゃんと顔を洗ってから行きなさい顔。
顔洗ってから行きなさい」。
「顔洗おうと思うんだけれどもさ水が入ってねえんだよ」。
「タンス開けたって水はないの。
その踏み台上がって上眺めたって駄目。
それはね雨漏りがしてくる所。
お水はお勝手!」。
「分かったよ。
分かってるんだ。
おめえがガンガン言わなくたって。
お水はお勝手ぐらいの事は分かってるんだ。
え〜っと…あっちい!あっち!あっちい!あっち!」。
「お前さんそれみそ汁だそりゃ。
その洗おうとしているそれは雑巾ゆすいでる水。
あ〜!それは布巾漂白してる水だよ!そんなので顔洗ったら目が潰れるよ!」。
「ギャ〜!ワカメが」。
「みそ汁かいお前さんは。
拭こうとしてるそれは雑巾。
それは布巾。
それは猫だ」。
「猫だこりゃ。
何だかワカメと毛でおかしくなっちゃった」。
「それからね枕元お弁当こしらえてあって風呂敷もあるから自分でくるんで持っていって」。
「分かった分かった分かった。
じゃあおっかあ行ってくるぞ」。
「大丈夫だね?」。
「うん大丈夫大丈夫」。
「どこに行くんだっけ?」。
「ん…?ん?」。
「堀の内の?」。
「ん?」。
「お祖師様だろ」。
「ああ堀の内のお祖師様な」。
「分からなくなったら人に物を聞いて。
分かったね?」。
「うん行ってくるよ!あの〜少々物を伺いますが」。
「私に聞くんじゃないの。
分からなくなったら聞けばいい。
行っといで!堀の内のお祖師様!」。
「あ〜行ってくるよ。
は〜驚いた驚いた。
そそっかしいからね堀の内のお祖師様に行って厄よけでもってねどうにかしてもらわなくちゃいけねえ。
ただ歩いたって駄目だって親方が言ってたよ。
何か宗教的な文句を唱えながら歩かなくちゃいけないんだな。
南無…何だっけな?南無南無…え〜南無妙法蓮華経…。
あっ!南無妙法蓮華経。
南無妙法蓮華経…。
これだこれだ。
圓蔵師匠と同じリズムだ。
南無妙法蓮華経南無妙法蓮華経。
え〜っと…。
あの少々物を伺いますが」。
「はいはい何です?」。
「私はこれからどこに行くんでしょう?」。
(笑い)「えっ?」。
「私はこれからどこに行くんですか?」。
「朗らかにすごい事おっしゃいますね」。
「察して下さい」。
「いや察して下さいったって。
そうですね今あなた南無妙法蓮華経お題目を唱えてらっしゃった。
事によると堀の内のお祖師様じゃありませんか?」。
「えっ!?どうして分かるんですか?」。
「察したんですよですから」。
「あのどういうふうに行けば?」。
「あなたどちらからいらっしゃった?神田から?神田から?あらら!ご覧なさい目の前大川隅田川ですよ。
ずっと戻らなくちゃいけない」。
「戻るっていうのは癪ですね」。
「癪だってしょうがないでしょ。
さあさあお戻りなさい」。
「ヘヘヘ!あ〜あめんどくさいな本当にな。
ここで聞いていこうかな。
あの〜少々物を伺いますが」。
「あらまあお前さん帰ってきちゃったの?もう行ってきたの?」。
「ん?」。
「どこに行ってきたの?」。
「ん?」。
「どこに行こうと思ったの?」。
「ん〜?」。
「堀の内の…?」。
「う〜ん?」。
「もうしょうがないわね。
ほらちょっとこっち来なさい。
もっと顔こっちに出して」。
「えっ何?」。
「そうそう動いちゃ駄目よ。
はいはい。
『私は堀の内にお参りに行くバカです』」。
「あ〜!」。
(笑い)「行っといで!」。
「ううう〜!南無妙法蓮華経南無妙法蓮華経南無妙法蓮華経。
あのすいません少々物を伺いますが」。
「はいはい何です…うわっと!」。
「この道をまっすぐ行きましてねこれ青梅街道ですからそうすると鍋屋横町鍋横てえ所に出ます。
そこをず〜っと左の方に下りていくとね皆ドンドコドンドコ太鼓たたいてるんでついてけば分かると思いますよ」。
「何で私の行き先が分かったんですか?」。
「あなたが発する電波です」。
「電波!?うわっえらい事になったねこりゃ。
南無妙法蓮華経南無妙法蓮華経。
なるほど鍋屋横町鍋横だ。
南無妙法蓮華経…こっちに曲がっていってなこりゃ一応寄っとかなくちゃいけないかな。
あの〜すいません少々物を伺いますが」。
「稽古の邪魔をするな〜!」。
「二子山部屋でした」。
(笑い)「南無妙法蓮華経南無妙法蓮華経。
あ〜本当だお祖師様だ。
こっちへ行けばいいのかな?すいません少々物を伺いますけどここお祖師様ですか?」。
「はいはいお祖師様ですよ」。
「あんたお祖師様?」。
「私はお祖師様じゃないよ」。
「そりゃそうですよね。
お祖師様っていうよりお粗末さまって面だ」。
「大きなお世話だ。
祖師堂はあちらですよ」。
「ありがとうございます。
あ〜立派なもんだなお祖師様。
たどりつきました。
粗忽なんでございます。
うっかり者なんでございます。
御利益をよろしくお願いします。
ただお願いしたって駄目ってのは分かってるんですよ。
『地獄の沙汰も何とやら』でございますからこれお賽銭一銭。
一銭ぽっちですけれども一銭ぽっちって怒っちゃいけない。
この一銭がないってえと汽車も乗れないし何も買えないんですから一銭ぽっちって怒っちゃいけない。
よろしくお願いします。
ダッ!あ〜!」。
(笑い)「がまぐち放っちゃった…。
痛恨!こんな一銭ぽっちじゃどうにもならないね。
届いてて…届か…見えてて届かないのが…」。
「ちょっといけませんよ。
何してるんですか?」。
「あのね財布が届かなくて」。
「いけません。
その持ってる一銭は何です?」。
「これお賽銭なんですけど」。
「いけませんな」。
「ああ〜!俺は一文無しになっちゃった。
お祖師様10日分ばかり前払いになりましたけど通ってまいりますんでこの顔この顔でございます。
ひとつ何とぞよろしくお願いします何とぞ。
…って後ろからゴンゴンひっぱたかれてんのかと思ったらそうじゃないお弁当だよ。
あのすいません。
ここで弁当使っていいですか?」。
「どうぞ勝手になさい」。
「『勝手になさい』だって。
弁当だけにしゃれだね」。
・「おべんとおべんとうれしいな」「…と。
あら!真っ赤な風呂敷だよ。
派手な風呂敷でかかあのやつ俺にほれてやがんなと思ったら横にひもがついてるよおい。
新型の風呂敷かと思ったらババ〜ン!かかあの腰巻きだ。
分かりやすく言うと昔の女物の下着だ。
中からゴロンって枕が出てきたよ。
女物の下着で首に枕を結わえつけて歩く男…。
またかかあの野郎冗談じゃねえや。
俺がそそっかしいのにねわざわざ俺にやらせるからこういう事になるんじゃねえか。
みっともなくて歩けやしねえ本当にな。
おう今帰った!おめえがないい加減な事をするから俺に任せるから恥かいてくるんじゃねえか。
首っ玉に巻いてんのは何だと思う?おめえの腰巻きだぞ。
中に何が入ってると思う?枕が入ってんだ。
江戸中ぐるぐる回っちゃった。
笑われてんだよ。
何だよ?あのな亭主が怒ってるんだ。
おめえが何でそうやってクスクス笑ってるんだ?」。
「お前さんのおうちはお隣だ」。
「お隣だ」。
(笑い)「どうもただいまは失礼を申しまして…」。
「しょうがないねこの人は。
隣で怒ってうちで謝ってるよ。
じゃあ行ってきた?お祖師様。
じゃあほこり浴びたろ?おまんまの前にお湯行っといで」。
「分かったパラッと浴びてくるわ」。
「それからさ湯行くんだったら金坊連れていっておくれ」。
「おう分かった分かった。
おう金坊!湯行くぞ!」。
「うわ〜ん!お父っつぁんと湯行くんだったら死んじゃった方がましだ!」。
「なんて事言う!」。
「頭から湯につける」。
「こないだ間違っただけだよ。
そういう事はねえんだからな。
おんぶしてやろうじゃねえか。
さっさと行こうじゃねえか。
よっこいしょっと大きなお尻だ」。
「お前さん私だよ」。
(笑い)「金坊来い来い来い。
おめえもな早く大きくなってなお父っつぁんの手伝いしてくれなくちゃいけねえぞ。
ああここだここだ。
奴湯ってあるから間違いねえや。
さあ湯銭置いたぜ。
さあ脱いで脱いで。
脱げ脱げ。
だからお前はいつまでちんたらしてのかな本当に。
バッ!あっこの野郎!男の子の大切なものどこに忘れてきやがった!」。
「今うちの娘が湯から上がって着物着せたころ」。
「あっどうも相すみません。
ほら金坊金坊。
おめえがぐずぐずしてっから怒られちゃうんじゃないか。
さあ入るぞ入るぞ。
男の子がな口ん中でモニョモニョ何か言うんじゃないんだ。
大きな声で男の子らしくはっきり言ってみな」。
「お父っつぁん猿またはいたまんま」。
「小さい声で言えそういうのはな。
いいんだいいんだ。
こうやってなくるっと丸めてポ〜ンと女湯に入っちゃった。
『キャ〜!』って言ってやらあ。
ハハハ!お父っつぁんも人気沸騰だなこれはな。
あ〜っと股ぐらと足洗ってから入れよ。
立川談志に叱られるぞそれはな。
ずるずるずるっと。
入った入った。
あ〜驚いちゃった。
あ〜お父っつぁんくたびれた。
今日はくたびれた。
何でこんな短い一席だけで疲れちゃうんだろうな。
あ〜驚いた。
さあさあさあ。
おい金坊!顔しめしてやろうじゃねえか。
ほらこっち顔向けろってんだ。
おい金坊!顔しめしてやるからこっち顔向けろってんだ。
ほら金坊…何だこの野郎。
生意気にヒゲなんか生やしやがってこの野郎!」。
「いてっ!いてえなこの野郎!」。
「あっすいません頭でしたか。
あれ?尻かいても感じねえぞ」。
「誰だ?俺のケツまさぐってんのは?」。
「駄目だ駄目だ。
みんなおかしい。
入ってらんねえわ。
さあ金坊背中流してやろう。
早いとこ洗ってずらかろうじゃねえか。
え〜っと!おめえもなおっ母さんに似てきめの細かいいい肌をしてるよな。
おめえも早く大きくなってな権太楼師匠の番組に出してもらえるような偉い人になんなくちゃいけないぞ本当にな。
でも大きくなったねお前はね。
あら気付かない間にどんどん大きくなったよ。
町内のうわさではなお前の本当のお父っつぁんはチェ・ホンマンだってうわさがあるんだ。
あながちうそじゃないかもしれないな。
肩なんか届かないよ登らなくちゃいけないよ。
よっこいしょっと!よいしょよいしょ」。
「あらお父っつぁん女湯との仕切りの上に登ってあんな所磨いてるよ。
お父っつぁん相変わらずそそっかしいね!今日はお祖師様拝んできたのかい?」。
「当ったり前よ。
今もここからな弁天様を拝んでら」。
(拍手)私が生まれ育った場所です。
うちですね。
私滝野川という所でもって本当になんでございます。
私のうちね路地があってねそこでもって黒板塀というかおやじがこれ全部造ったんです。
大工なもんですから自分勝手に全部はめ込み式でございまして6畳は6畳4畳半4畳半と。
はばかりトイレはこんな大きくないです。
もっとこんなんだった。
ざっ描きに描いちゃったからこんなんなってますけどそういう所に親子私の兄おふくろとおやじさんとその辺がこの辺で重ね餅で寝てたんで覚えておりますけど。
今日はですねもっとすばらしい所でもってお生まれになりました我々の永遠のスターでございますけれども布施明さんの登場でございます。
布施さんどうぞ!お待たせ致しました。
どうも。
お邪魔致します。
どうぞよろしくお願い致します。
どうぞそちらお座り下さいまして…。
すいません正座はちょっとね…。
正座やめて。
足出せます。
おふくろの遺言で「正座だけはするな」と。
「足がしびれるぞ」と。
遺言で…生きてらっしゃるの?いやいやもう亡くなりました。
とりあえずまずはその…。
ちょいと見させて下さいませ。
すごいね。
大きい!何坪ぐらいですか?何坪だったですかね?ここにこの倉庫っていうのがありますからこれやると結構大きいとは思うんです。
ただねこれ私が小学校の3〜4年生までがすごくよかった。
それからおやじがいろいろ…事業に失敗したり病気したりしてここからどんどんどんどん…。
まあ売りはしませんでしたけども。
ですから一応形としてはですね本当に小学校の2〜3年生の時のという形ですね。
でもすごいですね。
まず驚く事はご自身でお描きになったんです?これは私が描きました。
かっこいい字書きますね。
どうなってるんだか分かんない。
だからね「あそこどうなってたかな?」って姉に電話して「あそこはこうだったね」なんて言って。
まずは伺いましょう。
このサイドカーっていうんですか?スクーター。
これスクーター。
そのころに会社が父親の会社が新橋に持ってたもんですからこれでず〜っと三鷹から通ってたんです。
ですから時々ここに横に乗せてもらって新橋まで行ったりしたもんです。
かっこいいですよねこういう何て言うのサングラスじゃなくて…。
飛行機乗りみたいな。
そうそうそうそう。
あれつけて。
おやじがそういうのやってたような気がしますけども。
マフラーをこうやって…。
そんなふうには…。
それでもっとすごいのがピアノがあったり…。
違うオルガン。
オルガン!ここのオルガンがですねこれすんごいいいオルガンで。
へえ〜!勉強部屋。
勉強部屋これ後で多分父親が造ったもんだと思います。
ここに兄弟…。
私も6人家族で兄弟4人でしたから。
こういう所に勉強机を置いてここで勉強なんかしてたんです。
私のとこね勉強部屋ってね…見せたくもないけどねここにねこういうテーブルみてえなのこんなん持ってきてね勉強してたくらいですよ。
そうですか。
寺子屋みてえな。
だから落語家になっちゃったんだろうね。
そんな事はないでしょう。
いやいや本当に。
その勉強部屋があってそれでそこの小川が流れる。
ここのね窓から下にね小川が流れてたんです。
ず〜っとこうやって。
ここの小川でここからですね窓を開けて小さい針にごはん粒をつけてこうやるとこんな小ブナが釣れたんです。
ハヤとか小ブナが。
子どもん時はあとはどんな遊びして…。
大体この辺畑と雑木林とですから。
三鷹?三鷹です。
昔は農家のうちの庭に行きますとね虫が…何の虫だか分かんないんですが穴開けて中にいるんですよ。
それをニラみたいなものでねこうやってやるとその虫が釣れるとか。
それを何匹釣ったとかね。
オケラを何匹捕まえたとか。
何かそんなものだったんですよね。
ちょっと前時代的な遊びですよね。
でもそういうふうな所で遊んでるじゃないですか。
私も同じぐらいですから。
それでもって歌い手さんになるっつう前に中学生ぐらいになるとクラブが…。
あのね中学1年生は通えなかったんですが2年生になってそこの中学校行ったら近所の一番最初に仲が良くなった友達がブラスバンドに入ってた。
それまで音楽って何にもできなかったんですよ。
こんだけあれもありながら…オルガンも。
うちね不思議と大きな声出すと怒られたんですよ。
小川もあるのに。
「お母ちゃ〜ん!」とか言うと…。
「こっちへ来て言いなさい」。
いいとこの坊ちゃんなのよいいとこの坊ちゃんはそういうもんなのよ。
ブラスバンドは何をやってたんですか?最初ね聞いたのよ。
一番小さい楽器は何だと。
持ち運びに便利って。
重いものは嫌だと思ったものですから。
そしたらピッコロってこのぐらいの箱に入ってる。
これだったらポケットに入るっていうんですよ。
これはいいなと思ってピッコロから。
ピッコロはフルートもやるんですけども。
ピッコロを借りて音全然出ないんですよ。
難しいんですよ。
初めて借りて帰ったその日に鳴らないんだけども諦めて最後にフッてやったらばピ〜ッて鳴ったんですよ。
その時の音が衝撃で。
すごいもんだというのでそれからピーピーピーピー。
それから初めて音楽というものを好きになったもんですから…。
じゃあ本当に…。
中3ぐらい。
きっかけ。
要するに歌い手さんというか職業として選ぶというのは最初はオーディションだとか行くんですか?オーディション行ったんです。
それも僕の友達がこういうのがあるからオーディションの番組があるからその予選に行こうと思うっていう話で。
その予選みたいなものやるのは麹町なんです。
麹町の猿じゃないですが麹町の方にスタジオがあって。
そこへ行くんでみんなでついていったんですよ。
あのころはいい加減でね「はいはいはいはい」って並んでる子に全部番号をくれた。
だから僕ももらっちゃったんです。
それで予選を受かる人が発表になったらば私が受かってしまった。
歌がうまいんで選ばれたんじゃないの。
中学3年の時にね中学3年生の2学期に小児貧血になって。
ひどい重度の。
それで2か月半立川の方にある国立病院に入院したんですよ。
ですから顔色がものすごく青かった。
白いというか青いというか。
それで髪の毛もねちょっと赤っぽかったんですよ。
血が少ないんで。
選んだ人はハーフの男の子だと思って。
痩せてたし。
色は白いし。
選んだらば…。
目鼻立ちはしっかりしてるし。
ハーフじゃないって言われてがっかりしたらしい。
謙遜なすってらっしゃるけどもその歌の才能というのは今でもず〜っと続く訳ですからすごいもんですよね。
いや〜そんな…。
ジャズ喫茶。
ジャズ喫茶!ジャズ喫茶。
そこもやってるんですよね?最初はもうジャズ喫茶ですよ。
上野のテネシー池袋ドラム。
ドラムありましたね。
ドラムありました。
私池袋だと分かります。
池袋ドラム。
ドラムもなかなかいいでしょ?あそこね。
僕ドラム好きだったんですよ。
銀座にもありましたしねACBもありましたし。
そこはあの時の熱気というのはすごいじゃないですか。
そりゃすごいもんでした。
興奮しましたでしょ?いえいえ僕はそんなに人気なかったもんですから。
本当に人気なかった。
もう客はね…。
新宿のACBはお客さんが外にどれだけ並ぶかっていう。
一番すごい時のタイガースは新宿のあの交差点の所明治通りと甲州街道の交差点の所から南口まで行ってまたUターンしてこっち側まで全部戻ってきたというぐらいだから。
へえ〜そりゃすごいわ。
そういう経験が一度もないんです。
大体腹八分目のお客様と腹八分目の生活をずっとしてきたんです。
私なんかデビューした時からボ〜ンといってるのかとばかり。
そんな事ないですよ。
そうじゃないんですね。
じゃあその辺での駆け出し苦労はしてたんですね。
前歌もたくさんやりましたしね。
そうですか。
2014/12/21(日) 05:15〜05:45
NHK総合1・神戸
柳家権太楼の演芸図鑑「布施明、立川談笑、宮川大助・花子」[字]

落語家・柳家権太楼が、演芸界のよりすぐりの至芸をナビゲートする。演芸は宮川大助・花子の漫才、立川談笑の落語。対談のゲストは布施明

詳細情報
番組内容
落語家・柳家権太楼が、演芸界のよりすぐりの至芸をナビゲートする。演芸は宮川大助・花子の漫才、立川談笑の落語。対談のゲストは布施明。
出演者
【出演】布施明,宮川大助・花子,立川談笑,【ナビゲーター】柳家権太楼

ジャンル :
バラエティ – お笑い・コメディ
劇場/公演 – 落語・演芸
バラエティ – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:33679(0x838F)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: