(テーマ音楽)
(鹿賀丈史)古い町並みを歩く一人の老人。
彼はナチスによるホロコーストからの生還者です。
チェコ南部に位置する町トシェビーチ。
ここでは2つの異なる文化が500年間共存していました。
1つはキリスト教文化でその象徴が…。
13世紀初めに建てられた古い聖堂で外観はロマネスク様式です。
しかし内部は初期ゴシック様式。
この聖堂はロマネスクからゴシックへと変わる時期に造られた貴重な建築物です。
聖堂が建つ丘のふもと狭い土地に123軒の家々が密集しています。
ヨーロッパにあったユダヤ人の居住区でここだけがほぼ完全な形で残っています。
細い路地や坂道に沿って家がひしめき合っている姿は昔のままです。
今ここに住む住人にユダヤ人はいませんがユダヤ教の礼拝所シナゴーグが記念館として残されています。
ユダヤ人はヨーロッパのキリスト教社会で差別を受けゲットーと呼ばれる居住区に隔離されてきました。
今はプラハに暮らすユダヤ人の…。
久しぶりに生まれ育った町を訪ねました。
(レデレル)私の生まれた家です。
子供時代の思い出それが一番だ。
私たちはここで何の不満もなく暮らしていたんだ。
トシェビーチの代々の領主は商売の才能に秀でたユダヤ人を保護してきました。
そのため多くのユダヤ人がここに集まり町は栄えました。
ユダヤ人が経営した皮なめし工場です。
17世紀より町を支える産業でした。
ユダヤ人はキリスト教の町で隔離されながらもうまく暮らしていたのです。
しかし1942年ナチスドイツが町のユダヤ人全員を収容所に連行しました。
収容所では1日200gのパンと水のように薄いスープそれだけでした。
殴られながら1日16時間働かされた。
ナチスドイツが負けるのを信じて耐えるしかありませんでした。
奇跡的に生還したレデレルさんは数年後に故郷を訪ねます。
シナゴーグの中で彼が見たのは慰霊碑でした。
そこにはかつての隣人たちの名前が記されていました。
みんなよく知っていた人たちでした。
それ以上読むことが耐えられず逃げ出したんです。
収容所で殺された人全員がレデレルさんの知り合いだったのです。
その数は270人。
生きて戻ることができたのはレデレルさんを含めわずかに10人でした。
生き残った者は皆ほかの町へと移りました。
ユダヤ人地区には今一人のユダヤ人も住んでいません。
2014/12/02(火) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「トシェビーチのユダヤ人地区と聖プロコピウス教会」[字]
悲しみのゲットー ▽文化遺産 【語り】鹿賀丈史 【テーマ音楽】久石譲
詳細情報
番組内容
悲しみのゲットー ▽文化遺産 【語り】鹿賀丈史 【テーマ音楽】久石譲
出演者
【語り】鹿賀丈史
音楽
【テーマ音楽】久石譲
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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