さわやか自然百景「鹿児島 喜界島」 2014.12.22


(テーマ音楽)鹿児島県奄美大島の東に浮かぶ喜界島。
荒波を受ける過酷な環境の海岸では花々が岩にへばりつくように咲きます。
島はチョウの楽園。
日本最大級のオオゴマダラをはじめさまざまなチョウが住んでいます。
秋本州などからこの島に渡って来るのはアサギマダラです。
たくさんのチョウでにぎわう喜界島の秋を見つめました。
鹿児島市から南へ380キロほど。
奄美群島の喜界島です。
温暖な亜熱帯の気候で年間の平均気温は22℃です。
島の周囲はおよそ50キロ。
ぐるりと岩畳に囲まれています。
岩肌は浸食されて荒々しい姿。
そこに不思議な模様がありました。
サンゴの化石です。
喜界島は10万年ほど前からサンゴ礁が断続的に隆起を続ける比較的新しい島。
隆起速度が速いため浸食されずにサンゴの形が残っています。
凹凸の激しい岩場には潮だまりが出来カニや魚などの住みかとなっています。
小魚が盛んに岩をつついています。
藻を食べているのでしょうか。
こちらは…ジャンプしました。
ギザギザの岩の上も何のその。
隣の水たまりに移っていきます。
魚などを狙う鳥もやって来ます。
一瞬の早業でした。
(波の音)岩場はよく見ると緑に覆われています。
緑は波打ち際のすぐそばまで続きます。
一見海藻のように見えますがれっきとした陸上の植物です。
イソフサギは僅か数ミリの赤い花をつけていました。
島の秋を彩ります。
こちらはイソマツ。
海岸の岩場では波がもたらす塩分と海風がもたらす乾燥の影響を強く受けます。
海岸の植物の葉はとても厚く水分をたっぷりため込んでいます。
ここで育つ事ができるのは厳しい環境に適応した独特の植物だけです。
島の東部海岸から狭い平地を挟んで崖が立ち上がっています。
高さ200mほどの台地…崖の上の大きな岩は10万年前のサンゴから出来た石灰岩です。
ガジュマル茂る森の一角。
ぽっかりと口を開けているのは鍾乳洞です。
島に降った雨は石灰岩を溶かし地下に大きな空洞をつくりました。
ガジュマルの根がカーテンのように垂れ下がります。
カタツムリがいました。
貝殻の材料は石灰岩に含まれるカルシウム。
石灰岩で出来た喜界島は多くのカタツムリを育みます。
亜熱帯の森は一年中花が多くチョウたちの宝庫になっています。
オレンジ色が鮮やかなツマベニチョウ。
世界最大級のシロチョウの仲間です。
奄美群島の名が付いた…こちらは…ツル植物の葉の裏に金色のさなぎを見つけました。
朝6時羽化が始まります。
亜熱帯の島では秋も新しくチョウが羽化します。
羽を広げると13センチにもなる日本で最も大きなチョウの一つです。
タイワンソクズの花に集まって蜜を吸っています。
喜界島はオオゴマダラが暮らす最も北の島なのです。
上空から舞い降りてくるチョウがいました。
ほとんど羽ばたかず滑空してきます。
花に止まり蜜を吸い始めました。
オオゴマダラと同じマダラチョウの仲間ですが変わった性質を持っています。
その証拠がこの羽に書かれた文字。
こちらのチョウには「白山」の文字。
石川県の白山市で書かれた印です。
1,000キロもの距離を飛んできていました。
いわば渡りチョウです。
秋に日本列島を北から南へ移動。
喜界島はそんなアサギマダラたちの旅の中継点です。
栄養補給が欠かせません。
島に雨雲が近づいてきました。
(雨音)激しい雨の中飛び回っているのはあのアサギマダラです。
懸命に花の蜜を吸っています。
ここからまた旅に出るものも多く雨でも栄養補給をやめるわけにはいかないのです。
(雨音)島に降った雨は石灰岩を溶かしながら染み込みます。
大地を通り抜けた水は島のあちこちから湧き出します。
これは海の砂を巻き上げながら湧く泉。
淡水が流れ込んで塩分が薄くなりここだけサンゴ礁が発達していません。
海に湧き水が流れ込む所は小さな入り江になっています。
こちらは百之台の山中。
高さ15mほどの石灰岩の断崖があります。
地震で出来た大地の裂け目だと考えられています。
この谷にアサギマダラがやって来ました。
何かを探しているようにも見えます。
花もない谷にどうしてやって来たのでしょうか。
その秘密はこの植物にあります。
石灰岩を好む…この葉に産卵に来たのです。
アサギマダラの卵です。
卵を産んだアサギマダラも更に南へ旅立つと言われています。
朝海を見晴らす百之台の上からアサギマダラが舞い上がっていきます。
ほとんど羽ばたきません。
うまく上昇気流に乗ったようです。
アサギマダラは沖縄の島々や台湾を目指します。
隆起サンゴ礁がつくった亜熱帯の島喜界島。
大海に浮かぶチョウたちのオアシスです。
2014/12/22(月) 15:41〜15:55
NHK総合1・神戸
さわやか自然百景「鹿児島 喜界島」[字]

奄美大島の東に浮かぶ喜界島は、温暖な気候を好むチョウの楽園。日本最大級のチョウ、オオゴマダラが金色のさなぎを作り、秋から冬、「渡りチョウ」アサギマダラが集まる。

詳細情報
番組内容
奄美大島の東に浮かぶ喜界島。サンゴ礁が作った亜熱帯の島だ。世界有数の速さで隆起していて、海岸線はサンゴの化石がゴロゴロする岩場になっている。塩の影響を受けやすく植物にとって厳しい環境に、独特の植物群落が広がる。この島は、温暖な気候を好むチョウの楽園にもなっている。日本最大級のチョウ、オオゴマダラが金色のさなぎを作り、秋から冬、「渡りチョウ」アサギマダラが日本有数の密度で集まってくる。
出演者
【語り】中村慶子

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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