いきなりですが皆さん難病についてどんなイメージがありますか?
(取材者)ALSご存じですか?何で知ってるんですか?ドラマやニュースなどで見た一部の病気のイメージが強いようです。
しかし…。
私はアイザックス症候群という難病です。
私たちは多発性硬化症です。
私はクローン病です。
難病とひと言で言っても病名や症状は多種多様。
寝たきりの人もいれば薬で症状を抑え働いている人もたくさんいるんです。
「チエノバ」今日は世の中にまだまだ知られていない難病について考えていきます。
こんばんは。
ハートネットTV「チエノバ」です。
今日のテーマは「難病」です。
「チエノバ」レギュラーメンバー久保純子さんそして荻上チキさんとお伝えしていきます。
よろしくお願いします。
そして今日はゲストとして難病の当事者で作家の大野更紗さんにお越し頂きました。
よろしくお願いします。
大野さんは6年前の24歳の時に難病の皮膚筋炎と筋膜炎脂肪織炎症候群を発症し現在も病気と向き合って暮らしています。
たくさん薬をのんでらっしゃいますよね。
そして難病になって知ったさまざまな苦労や驚きをこのように本にまとめて出版したり更には当事者団体と共に厚労省に出向いて要望書を提出するなどさまざまな活動を行っています。
今映像にもありましたけども大野さんふだんマスクを着けているんですよね。
服用している薬の副作用で免疫力がちょっと低下しているので感染症にかかりやすいのでいつもマスクを着けて生活しています。
今日は是非当事者としての思いを語って頂きたいと思います。
よろしくお願いします。
今日のテーマは「難病」です。
難病の定義なんですけれども厚労省の定義では4項目あります。
こちらをご覧下さい。
これ難病って今どのくらいの数あるんですか?国から医療費の助成を受けている難病や受けていない難病いろいろあるんですけれども国で研究されているものだけでも500から600ほどあるといわれてます。
相当ありますね。
ねえ。
まあ知られていないのがほとんどなんですがそんな中今年は難病を取り巻く環境が大きく変化した年でした。
こちらをご覧下さい。
難病の患者に対する医療等に関する法律案の採決を致します。
今年5月日本の難病対策の基本となる難病医療法が成立しました。
1972年に策定された難病対策要綱から42年ぶりに大きく制度が見直されるとあって注目を集めています。
来年度からおよそ1,800億円の予算を充て調査研究や就労支援などの対策が実施されます。
中でも大きく変化するのは医療費の助成対象となる疾患が56からおよそ300にまで拡大される事です。
42年ぶりの見直しという事でこれほど長く見直しされてなかったんだという思いを強くしますが視聴者の皆さんからもさまざまな声が届いています。
期待をしているという声ですね。
ようやくという思いも強くしていると思うんですけども。
これまでそうした医療費助成の対象でなかった人にとっては大きな期待があると。
一方で財源は限られている訳ですよね。
ですので対象となる人が増えると既に助成を受けている人にとっては自己負担額が増えるのではないかというような不安の声も上がっています。
届いています。
不安の声が届いてますね。
期待と不安の声がある訳ですが大野さんいかがですか?一筋の光さんの疾患はまだ対象になるかならないかちょっとまだ決まっていない状況ですけども今まで制度の対象外だった患者さんにとってはやはり今回制度の対象拡大する事で一刻も早く自分たちの疾患が対象になってほしいというふうに待ち望んで期待している人たちはすごくたくさんいらっしゃると思うんですね。
一方で今まで対象だった患者さんたちにとっては自己負担額が増えるかもしれないとかそれから対象が症状が一定程度以上の患者さんに限られるんじゃないかとか不安の声も一方であるっていう現実もあると思います。
重度の患者さんでないと助成を受けられないかもしれないという事ですね。
その辺チキさんいかがですか?これは線引きの問題というのは常にありまして今まで線引きされて対象の中に入れなかった人がようやく対象の中に入れるという希望もあるんですけど一方で別のところに線が引かれてその対象にこれからも入れないというような心配な方もいる訳ですね。
その線引きを決めるのは実は難病当事者ではなくてそれは難病の実態を知らないような人も…例えば官僚の方とかが決めてしまう場合もあるのでそうした線引きの議論にはこれからも必ず当事者の人が参加して「その線引きの在り方だとこんな問題出ますよ」というようなそうした議論があらかじめできるような場所はこれからも作り続けてほしいなと思いますね。
そういった期待の声から不安の声までさまざまあるんですが今回番組では当事者の皆さんにふだんどんな事で困っているのか募集しました。
まずは見た目に分かりにくいという声です。
(取材者)よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
メールを寄せてくれた…3年前全身が激しい痛みに襲われる線維筋痛症と診断されました。
介護福祉士の仕事をしていましたが半年前から自宅で療養生活を送っています。
一見普通に家事をこなす渡邊さんですが突然襲ってくる筋肉や関節の痛みに苦しんでいます。
更に極度に疲れやすい症状もあり頻繁に休憩をとりながらでないと簡単な作業も続ける事ができません。
この日は10分ほど掃除をしたところで布団に横になってしまいました。
(取材者)どうぞ寝て下さい。
大丈夫ですか?そんな渡邊さんが番組に寄せてくれた悩みがこちら。
渡邊さんは周囲の人が一目で分かるよう最近はつえを持つようにしています。
知ってほしいっていうお話ありましたけれども私ももしかしたら誤解をしてそんな目を向けていたんじゃないかなっていうふうに反省しますよね。
知らず知らずのうちにね。
こんなにたくさん難病があって人それぞれ全然症状も違うんだという事をやっぱり正しく理解しなきゃいけないですよね。
だから難しいのは難病の細かな事を全て知るっていう事は無理ですけれどももしかしたら知らない困っている事があるかもしれない。
見た目では分からないけれどもこの人何かあるのかなという事を思うっていう事が心のどこかに持っておきたいなとは思いますよね。
私たちはふだんあ〜疲れたって言ったりするじゃないですか。
またその疲れとは違うんだっていう怠けてる訳ではないんだという事だと思うんですけどもふだん当事者の皆さんからもさまざまこの疲れについては聞くと思うんですが具体的にどういうものなんでしょう?電池の例えをよく使うんですけれども難病でない健康な人が一日に使えるエネルギーが単1電池だとすると私は単5かそれ以下くらい。
(荻上)ちっちゃいやつ。
そうですね。
その限られたエネルギーを一日の中でコントロールして過ごしていかなくちゃいけないというような生活なのかなと思います。
例えば電池が切れちゃったらどういう状態になるんですか?やっぱり非常に…すぐに横になって休息をとらなきゃいけないような状況になったりして。
私は今大学にいるんですけれども大学の保健室のベッドで横にならせてもらったりする時もありますね。
省エネで生きていかないといけないみたいな感じですかね。
24歳で発症したという事ですが…となるとこんな自分のはずではないというような思いもあるんじゃないですか?私24歳までずっと健康で…。
発症してやっぱり初めてこういう苦しさを抱えながら生きてる人たちがいるんだなって事を自分も発症して初めて知りました。
あとそれを周りになかなか分かってくれない知られていないという事もあって例えばこういう…。
先ほどVTRにもあったんですが…これはつらいですよね。
こういうような声もあります。
あるあるネタのようなものなんですよね。
当事者にとってみれば。
その難病の皆さんが困っている事更にこんな声もあります。
日本各地からおよそ300人が集まった全国難病フォーラム。
番組では参加者に日頃困っている事を聞いてみました。
そこで多かった答えがこちら。
そして最後に…。
カップルで参加していたこちらの2人もふだんから周囲の目が気になるといいます。
実際にどんな時に困るのか2人のデートに同行させてもらいました。
アイザックス症候群で外出には車椅子が欠かせない…車椅子を押す和久井秀典さんは再発性多発軟骨炎の当事者です。
気管支の軟骨に炎症を起こしているため喉を切開し呼吸を確保するための装具をつけています。
そんな和久井さんが周囲の目が気になるのは日常に欠かせないたんの吸引をする時。
環境によってはいつでもできる訳ではないため苦しくても我慢する事が多いといいます。
(吸引する音)いや本当に大野さんさまざまな悩みがあるんですね。
本当に疾患もたくさんありますけれどもやっぱり悩みとか困難性っていうのは患者さんの数だけあるのかなと思います。
そうなると身体的な疲れだけではなくって精神的な気疲れもチキさんあるでしょうね。
周りが理解してくれないんじゃないかというように心配をしてそれで例えば出かけられなくなって籠もりがちになるっていうね。
社会の接点を偏見によって断たれてしまうという方もいますからね。
そしてそういった無理解が職場でも広がっているというような声も届いています。
切実な思いですよね。
生きていくためには当然働いて稼がないといけない訳ですけれどもねチキさん。
よりお金が必要になってしまう病気なんだけれども働けなくなってしまってお金がないという悪循環になってしまうのでやっぱり居場所や出番が欲しいんだけれども周りの人が無理解でそうやって遠ざけてしまうとなればますます籠もってしまいがちになってしまいますからね。
大野さんこういった声ってたくさんあるんでしょうか?先ほどは医療費の政策の話でしたけれども就労ですとか社会福祉の分野が難病に関しては基盤整備が非常に遅れているのでそういった社会のシステム制度がない中で患者さんたちが孤軍奮闘して無理をしてしまってっていう状況だと思うんですね。
なかなか打ち明ける事もできずに隠して就労していて無理を重ねてしまって悪循環に陥ってしまうという方も多いと思います。
協力できるような私たちができる事はあるんですかね?やっぱり先ほども病気が知られていないというのがありましたけどもやはり少しでも…全部ではなくてもこういう人たちがいるって事をまずは知ってもらう事がすごく大事だと思いますね。
その仕事の事で言いますといくつかホームページにカキコミがありまして「仕事しなきゃいいと思うかもしれないけど社会参加したいし家計の助けにもなりたい」。
働くというのは社会の一員であるという事をやっぱり自覚できる事だと思うんですよね。
それから「見た目に障害が表れる訳ではなく理解されず上司から検査結果を持ってこいと言われました」とか。
こんな意見も来てましたけれども…切ない声ですよね。
(荻上)こういうような形で傷つけていくという事で結果社会からむしろ遠ざけるっていうようなこうした事が繰り返されるというのはあってはならない事だと思います。
もっともっといろんなタイミングで知ってほしいなというふうに思います。
それからやっぱり仕事というとフルタイムで働くという事が当然になってるというところあるんでしょうかね。
例えば「立ち仕事も長時間連続勤務も荷物を運んだりできない。
こんな条件の私には仕事はないです」とか「ハローワークに行っても『難病の人は難しいですよ』とやんわり返された」とか。
何かちょっと配慮したり体調によって休んだり早退できるようなものがあるといいですよね。
入り口にも入れないという事ですね。
さまざまなそういった多様な働き方が求められてると思うんですよね。
ではどうすればそしたらその無理解をなんとかなくす方向にいく事ができるかという事なんですが大野さんどういうふうに考えたらいいでしょう?今すごく難病について触れる機会っていうのもすごく少ないと思うので私たち難病当事者の人も伝える努力をしていくというのが一つあるかなと思います。
それとやっぱり社会でどう支えるか。
学校や職場含めてサポート態勢充実させていく事はやっぱり必要だと思います。
そして今日なかなか難病の患者さんが見えないという話がありましたがなんとか見える形にしていこうという動きもされているんですよね。
これはボランティアと当事者で有志で作った見えない障害バッジというものなんですけどもただこれボランティアで行っている活動なのでなかなかたくさん配布したりする事ができなくてやっぱり行政で取り組んでもらえたらすごく助かりますよね。
(荻上)これ持ってる人は困ってる人なんだってサインになればお互いが分かりやすくなりますからね。
大切なものは目に見えないというようなメッセージも込められていますけどもね…。
透明です。
行政の皆さんよろしくお願いします。
そして行政といえばこちら東京都で作られているのがあります。
こちらヘルプマークといいまして都営地下鉄の改札などで手に入れる事ができます。
こういったものが全国共通で広がっていくといいなと思うんですが企業や自治体でこれ是非使いたい広げたいというところがありましたら東京都に連絡してみて下さい。
みんなで広めていきましょう。
ここまで「難病」の特集でした。
さあ続いては「ROADTORIOパラリンピックへの道」です。
東京・代々木で4年に1度のブラインドサッカー世界選手権が開かれました。
集まったのは各大陸の大会を勝ち抜いた12か国。
(司会)ジャパン!
(観客)日本!日本!
(観客)日本!日本!2年後ブラジルで開かれるリオパラリンピックの出場権が懸かっている事もあり私山田も応援に行ってきました。
絶対勝ってほしい。
日本!ここでヤマケンの…ブラインドサッカーまずはこちらのボールなんですけども中に鈴が入ってるんです。
カラカラ鳴りますよね。
この音を聞いて選手たちは動きます。
そしてもう一つこういうふうに目隠しをしてどの選手も見え方が平等になるようにしています。
試合は前半後半25分ずつ。
視覚障害のある4人のプレイヤー。
そしてゴールキーパー。
ゴールまでの距離や角度などの指示を出すコーラーと監督がいます。
プレイヤーはボールの音と指示の声を手がかりに互いにゴールを奪い合います。
(コーラー)10987…76。
オーケー。
(コーラー)はいはいはいはい…6。
はいはい。
(拍手と歓声)いよいよ試合。
キックオフ。
日本の初戦は強豪パラグアイ。
試合開始直後から押され気味の日本。
(ホイッスル)しかし前半20分に一気に攻め込み…日本は先制点を奪います。
黒田選手の左足!
(歓声)この1点を最後まで守り抜き日本が勝利。
その後日本は世界選手権で初めてリーグ戦を突破し準々決勝に進みました。
対戦相手は中国。
両者一歩も譲らない展開が続き…
(ホイッスル)
(歓声)
(ホイッスル)イエ〜イ!そして日本4人目。
(ホイッスル)健闘及ばず敗退。
結果12チーム中日本は6位。
優勝はブラジルでした。
会場は盛り上がって日本戦や決勝戦は満員だったんですよね。
とにかく本当声援が大きかった。
見応えありますもんね。
声を掛け合いながらそして連動して得点を入れるっていうようなね。
観客席からも本当に感動の声が上がっていたんです。
見事。
テクニックすごいでしょ?最後のドリブルとかなんて見事でしたししかもあれチームプレーですから声の掛け合いとかお互いの場所を把握したりという事でそうしたものの集大成が試合で見られるという事で手に汗握りますね。
是非皆さん見に行ってほしいですしほかのパラスポーツも盛り上げていきたいと思います。
ホームページではこちら真ん中に「ROADTORIO」。
ここに盛り上げるにはどうすればいいのか皆さんからの意見を吸い上げようというようなページがありますので是非皆さん書き込んで下さい。
お待ちしております。
ここまで「パラリンピックへの道」でした。
今日のテーマは「難病」でした。
皆さんからさまざまなつぶやきが届いています。
いくつかご紹介しましょうか。
(荻上)こういったのもありますね。
先ほどの難病のケースですけど…言われた方は必ずいつも「じゃあ代わってみてくれよ」と思うと思うんですね。
そうしたような思いをせずに済むように周りの方も一個ずつ覚えていくあるいは知っていくという事も重要かなと思いますね。
クボジュンさんは?これもいこうかな。
何か前向きになれない今の状況が切ないですよね。
職場から理解できる理解してくれる人がいると随分変わりますからね。
是非これから動きもどんどん出てくる訳で当事者の声をもっともっと反映させてほしいなと思うんですよね。
大野さんいかがですか?本当にこれから制度が新しくなりますのでまずはこれを第一歩にしてどんどん状況がよくなってくれるような場面がたくさんできるといいと思います。
1月ですもんね。
来年の1月に難病医療法が施行されるという事で是非注目していきたいと思います。
皆さんありがとうございました。
(テーマ音楽)2014/12/04(木) 13:05〜13:35
NHKEテレ1大阪
ハートネットTV WEB連動企画“チエノバ”「今日は“難病”を中心に」[字][再]
WEBから届いた声を「知恵」に変え、皆さんの悩みや心配、関心を考える。今月は「難病」を中心に。▽新しい法律で何が変わる?患者アンケートで知られざる悩みが明らかに
詳細情報
番組内容
WEBから届いた声を「知恵」に変え、皆さんの悩みや心配、関心について考える「チエノバ」。今月は「難病」を中心に放送!▽42年ぶりの新たな法律で何が変わる?患者アンケートで明らかになった“知られざる悩み”とは?難病の作家・大野更紗さんと考える▽ブラインドサッカー世界選手権。リオのパラリンピック出場をかけた日本代表の闘い▽Twitterで番組へのご意見、感想をお寄せ下さい。#nhk_heartつけて
出演者
【ゲスト】作家…大野更紗,【出演】久保純子,【出演】評論家/シノドス編集長…荻上チキ,【司会】山田賢治
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 障害者
福祉 – 社会福祉
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