この映画面白いな〜。
ちょっとちょっと何よ。
映画見てんの?何の映画見てんの?見してよちょっと俺らと。
テレビにはお見せできないんですよ。
(田村)何でよ。
テレビで映せないようなものを見てるんですか?あなたは。
何でかって言うとこのマークがついてるから見れないんですよ。
(田村)あっ何このマーク。
これは…
(田村)何じゃいそりゃ。
写真とかねイラストの隅っこにちっちゃく載ってる…。
このマークは著作物の権利を誰が持っているかというのを示したものなんです。
(田村)へえ〜。
だから許可なくテレビに映す事はできなかったと。
そうですね。
そういう事か。
そうなんですよ。
そこで今日のキリンワードはこちら。
「著作権守って使ってクリエイティブ」。
著作者は作品を生み出すとその著作物に関する権利著作権を持つ事になります。
今日は著作権とは何か。
著作物を使う時のポイントなどについて学びましょう。
皆さんは著作権って何だと思いますか?う〜ん。
そりゃものを作った人の権利でしょ。
ね?ちゃうの?まあね。
でも例えば料理を作ったからといってこれ著作権ないでしょうね。
あっその料理にはないか。
確かにないですね。
ほんまや。
ではどんなものに著作権があると思いますか?まあ何か…そんなの全部でしょ?それにコンピュータのプログラムにも著作権があるんですよ。
え〜。
なるほど。
そういう事なんですね。
著作権はですね大きく分けて2つに分ける事ができるんです。
一つが著作者人格権といって著作物を公表したり氏名を表示するかどうかを決めたり著作物の内容を改変されないように守ったりする権利の事なんです。
著作者を守るための権利っていう事ですね。
はいそうなんです。
そしてもう一つが著作財産権。
著作物が持つ財産的な価値を守る権利で複製したり映画を上映したり音楽を演奏したり本を出版したりする権利の事なんです。
ほう〜なるほど。
本を出版といえばね田村君は一時期あの「ホームレス中学生」で…。
ねえ。
人々からお金をだまし取ってですね。
いやいや…。
こうしてさまざまな形で著作物は守られている訳なんですがなぜ著作権を大切にしなきゃいけないのか。
私がですね取材してきました!ここはアニメや漫画を制作している会社。
そして手治虫さんの残した作品の著作権を管理運営している会社でもあります。
早速中へ入ってみましょう。
行ってきま〜す。
わっいいな。
すごいいいやん。
ええな〜。
行きたいな〜。
漫画の神様とたたえられる漫画家手治虫。
1989年に60歳で亡くなるまでに700を超える漫画作品と60以上のアニメーション作品を生み出しました。
ここはライブラリーです。
手作品がいっぱいありますよ。
あっ「リボンの騎士」です。
私ちょうどこの文庫全集読んだ事あります。
あ〜懐かしいな。
この辺りは外国語に翻訳されたものが並んでますね。
たくさんありますね。
作品は10か国語以上に翻訳されていて20を超える国で愛されています。
この会社ではこうした手作品の著作権を管理しているんです。
こんにちは。
こんにちは。
今日はよろしくお願いします。
よろしく。
いらっしゃいませ。
著作権管理の責任者清水さんにお話を伺いました。
まず初めに…そうですね。
(清水)そうすると…そういう循環が必要なんですね。
漫画やアニメから生まれたキャラクターはさまざまな商品になって販売されています。
こうした商品も著作権法に基づいて管理されて作られています。
でも許可を得ずに作られたコピー商品が後を絶たないそうです。
特にアジアの国々では…だから簡単に「コピーが作れるじゃん。
コピー作って売れば売れるじゃない」っていう気持ちでTシャツを作ったりとかおもちゃを作ったりとかビデオを作ったりとか。
だからディジタルなんていう劣化しない技術っていうのはコピーライトを守るっていうのと何ていうのかな裏腹の技術っていうのかな。
今日はどうもありがとうございました。
どうもこちらこそありがとうございました。
なるほどね。
ディジタル時代になってみんな当たり前のようにコピーできるようになったから著作権これは難しいですよね。
確かに。
勝手にコピーされてね売られてしまうともうけが入ってきませんからね。
あかん。
それはあかん。
という訳でですね著作権クイズ!
(田村川島)わ〜!何これ。
また急にクイズや。
くそ〜。
…というクイズです。
許可取らんでええよっていう時はこれだ。
いや許可取らな怒られるよって時はこれだ。
OK。
チャラララ…パス〜ッ。
はい。
川島さんよくやってそうですね。
俺はめっちゃやってたよ。
ほんまに。
小中学校とか。
これを罰せられると俺テレビ出れへんから…○。
俺も○やと思うなあ。
これは許してよ。
パスッ。
(川島)あ〜。
大丈夫。
許可は不要です。
よかったですね。
よかった。
俺まだテレビに出ていいんだ。
びびり過ぎや。
では第2問です。
(川島)「自分の作品です」みたいに書いたらあかんけどこの人のこの作品が楽しいから似顔絵描いちゃいましたはいい。
言うてもね素人がやる事ですから自分のブログでしょ。
OKと思います。
OK。
チャラン!許可が必要。
いいやん別に許可なしでもな。
無料でやってんやろ?どうせ。
有料サイトちゃうし。
でも…え〜意外。
やっぱりブログは気ぃ付けなあかんな。
ほんまやね。
さて次の問題。
自分のでしょ?はい。
○でしょ。
え〜でもコピー違法って書いてるからもう全部あかんちゃう?正解は…。
許可は不要です。
うそ〜。
さもあかんみたいな問題やったのに。
その権利はあるのやね買った段階で。
コピーして友達にあげたりしたらもうアウトやね。
そうですね。
それでは最後の問題です。
こんなもんええやん。
全然OKでしょ。
田村がええ言うてるやん。
うれしいよむしろ。
無料だったら許可はいらないんですけど…え〜。
文化祭で50円でも取ったらアウトって事やな。
このようにケースによって許可が必要だったり不要だったりと著作権って結構複雑なんですね。
いやいや。
その「カン!」みたいのいらんねん。
ここで先生にお越し頂きました。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
(川島)先生これ基本的には不特定多数に公開したりですね営利目的である場合は著作権これ許可を取る必要があるって事ですよね。
そうですね。
ただしいくつか例外もあります。
その一つが引用という方法です。
引用前にもね学びましたね。
やった。
ジャン。
こちらに書かれているように…なるほど。
引用のルールを守れば許可を得なくても大丈夫と。
そうですね。
新しいアイデアを表現する上で必要があれば使ってよいのです。
でも作者の人にきちっと敬意を払う意味でもルールを守る事が大切なんですね。
でね先生ね著作権って一回取ったらもうずっと未来永ごう守られるもんなんですか?いえそうではありません。
次のフリップですね。
ジャン。
皆さんよくご存じの名前ですよね。
(田村)はい知ってますよ両方とも。
(川島)知ってますよ。
超有名世界的画家でございますね。
そうですね。
でも著作権の扱いは全く違うんです。
いきますよ。
ジャン。
(田村)あ!ゴッホの絵は使えるけどもピカソは駄目?絵画や小説などの著作権はおおむね著作者の死後50年。
映画の場合は最初の上映後70年までしか保護されないんですね。
ゴッホが亡くなったのが1890年。
そしてピカソは1973年に亡くなってますからまだ実は著作権が切れてないんですね。
なるほど。
50年たってないわ。
このように…パブリックドメインとなった文学作品を公開してる有名なWebサイトがありましてそれが…
(田村)あっ青空文庫ね。
聞いた事あります。
この青空文庫は1997年に始まったインターネット上の図書館で例えば夏目漱石だとか芥川龍之介太宰治などの名作から約1万作品を読む事ができるんですよ。
これ全部無料で1万ぐらい読めるって事?
(2人)すごいね。
その中にはまだ著作権が切れていなくても著作者自身が自分が公開したいという事で公開に同意した作品も含まれているんですよね。
(田村)へえ〜そんな太っ腹な…。
もうお金はいらんと。
じゃあこれを機に今日をもって田村さんもあの作品…。
いやいや…。
パブリックドメインという事で…。
あ〜Webで読めたらな〜。
よろしいですよね。
毎日読むのにな〜。
いやいや私まだお金いるんで。
え〜。
まだもうちょっと。
すいません。
金払うてまで読みたないわ。
なんて事言うのおい。
ちょ〜!さく!けん!フンッ!先ほどの青空文庫の中にはまだ著作権が切れていなくても著作者の意思で作品を公開している人がいっぱいいるんですよ。
(2人)うん。
文学だけじゃなくて写真家やミュージシャンなどさまざまなジャンルでこうした考えを持っている若者は増えていてその多くはまだ無名の若者なんですね。
そりゃいい事よ。
無名のうちってお金なんかどうせ…。
売れないんだからやっぱりこういう作品ですよって自分のPR活動でタダでやった方がいいもん。
知ってもらう事の方が大事というね。
絶対そう。
そうなんです。
そうした意思表示を手軽に行えて受け手側にも分かりやすく伝えるための仕組みを作っている国際的なプロジェクトがあるんですよ。
へえ〜。
そんな事が世界規模で行われてるんですか。
はい。
それがですねアメリカで設立されたクリエイティブ・コモンズという組織です。
この活動を日本で行っている団体を取材してきました。
どうぞ。
2001年にアメリカで始まった国際的プロジェクトクリエイティブ・コモンズ。
2003年には日本を拠点とするクリエイティブ・コモンズ・ジャパンが発足しました。
プロジェクトのメンバーはWebデザイナーやエンジニア。
音楽出版広告業界で働く人たち。
そして法律の専門家である弁護士など職種はさまざま。
ほとんどの方はボランティアでこの活動に参加しています。
クリエイティブ・コモンズが提供するCCライセンスと呼ばれるツールは著作者自らが示した条件を守れば作品を自由に使っていいという意思表示をするためのものです。
その条件を表すマークはこの4つ。
…を条件とするマーク。
…を条件とするマーク。
そして利用した場合に元の作品と同じCCライセンスで公開する事を求めるマークです。
これら4つのマークを組み合わせて作られたCCライセンスは現在6種類用意されています。
このライセンスにはどんなメリットがあるのでしょうか。
メンバーの野口さんに伺いました。
例えば私が暑中見舞いを作りたいと。
そこにすてきなスイカの写真が欲しくて私は写真を撮るのが下手だからいい写真がないかなと思ってネットで探すとするじゃないですか。
それがクリエイティブ・コモンズのマークがついているものであれば…人によっては積極的にあの〜使わないで使わないでって囲い込むよりも人に出していった方がプラスになるっていうふうに思っている作家さんもいらっしゃると思うんですよね。
CCライセンスは日本でも既に多くのコンテンツに活用されています。
これは東京藝術大学の建築科のWebサイト。
このサイトに公開されている画像や文章には表示非営利改変禁止のライセンスがつけられています。
つまりこれらの条件を守ればこのサイトのコンテンツを自分のWebサイトに使ったり印刷して配布したり自由に使う事ができます。
こちらは音声合成ソフトを販売している会社のキャラクター。
この会社では表示と非営利を条件に主に海外に向けて公式イラストを自由に利用する事を認めています。
このライセンスには改変禁止はついていませんので使う人の好みに合わせて絵をアレンジする事も許されています。
そうする事でさまざまな表現が世界中で生み出されキャラクターの魅力が広がっていくんですね。
いい時代ですよこれ。
著作者にとってもですね利用者にとってもお互いメリットがあるっていうのがいいやんこれ。
そうやね。
使うための条件がはっきりしてるから安心して使えるというね。
なあ。
そうですよね。
こうしたツールがどんどん広まって文化が発展していくのってネット時代ならではですよね。
(川島)なるほどね。
俺もね「麒麟です」にライセンスつけようかと思ってます。
え〜自分のギャグに?はい。
どうやってつけんの?俺が「麒麟です」って言ったらお前が「C」って言って…。
横で?毎回?Cマーク。
クリエイティブ・コモンズ〜。
C。
C。
C。
試しにやってみて下さいよ。
「麒麟です」。
「C」。
めっちゃ滑らん?俺。
著作権とはアイデアや思想を形に表した著作物に関して著作者が持っている権利の事。
個人での私的な利用に限り許可は不要ですがブログやWebページで不特定多数に公開する事は私的利用の範囲を超えているので注意が必要です。
2014/12/25(木) 14:00〜14:20
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 社会と情報「情報社会と著作権」[字]
膨大な情報の中から必要な情報をどのようにして選ぶか、情報の真偽の見抜きかた、自ら情報を作り出し発信する方法など、情報社会に必須のスキルや心構えを学ぶ。
詳細情報
番組内容
膨大な情報の中から必要な情報をどのようにして選ぶか、情報の真偽をどのようにして見抜くか、どのようにして自ら情報を作り出し発信するかなど、情報社会に必須のスキルや心構えを学ぶ。今回の学習ポイントは、著作権を知ろう、著作権を侵害する行為、著作物の活用。【出演】池澤あやか、麒麟
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【講師】専修大学講師…望月俊男,【司会】麒麟,池澤あやか
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