シリーズ世界遺産100「紅河ハニ棚田の文化的景観〜中国〜」 2014.12.25


(テーマ音楽)山奥に広がるのは世界最大の棚田。
あぜの曲線が無数に重なり合う絶景です。
中国・雲南省の奥深く標高1,800メートルに切り開かれた紅河ハニ棚田。
総面積およそ5万4,000ヘクタールは淡路島と同じくらいの広さです。
実に1,500段以上の田んぼが重なっています。
この棚田はほかの民族に追われて山に逃げた少数民族ハニの人たちが1,300年前に築いたものです。
村の人たちで助け合いながらの稲刈り。
ハニ族は昔と変わらぬ米作りをかたくなに守っています。
日本では稲刈りの時に水を抜くのが普通ですがここでは水が張られたままです。
棚田では一年中天然の水が流れていてその水を止める事はありません。
捕まえたのはコイ。
田んぼで育てていたのです。
コイは稲の害虫を食べそのフンは肥料になります。
刈った稲はその場で脱穀。
たたきつけてもみを落とします。
米を入れた袋の重さは40キログラム。
これを背負って上にある村まで運びます。
村までの標高差は400メートル。
これは100階建てのビルに相当します。
往復2時間。
時には3往復するという重労働です。
棚田の上に築かれたハニ族の村。
取れた米はほとんど村で消費します。
ごはんが蒸し上がりました。
夕食の時間です。
村で育てた野菜や鶏を食べ自給自足の生活。
あのコイも食卓に並びました。
稲刈りを手伝ってくれた家族に振る舞うのが村のしきたりです。
棚田の水はかれる事がありません。
急しゅんな谷間に開かれた棚田。
その田んぼから水分が蒸発し濃い霧が発生します。
霧は谷を昇って山へと向かいます。
山の上には森があり木々が霧を受け止めます。
広葉樹が茂る森は保水力に優れており大量の水を地面に染み込ませます。
そして清水となって流れ出て再び棚田に水を供給するのです。
稲刈りが終わっても仕事は続きます。
来年の田植えのために田んぼに肥料を混ぜよくならし更にあぜを作り直します。
棚田を守るための大切な作業です。
真新しくなった田んぼに水が張られました。
米を作るために働きその米を食べてまた働く。
1,300年間変わらぬ営みが続いています。
生字幕放送でお伝えします2014/12/25(木) 16:50〜16:55
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「紅河ハニ棚田の文化的景観〜中国〜」[字]

「天空の水田」▽文化遺産▽標高1,800メートルの場所に広がる棚田。1,500段の田んぼが重なっている。少数民族のハニ族が1300年前から米を作ってきた。

詳細情報
番組内容
中国雲南省の標高1,800メートルの場所に広がる棚田。総面積は5万4,000ヘクタール。1,500段の田んぼが重なっている。少数民族のハニ族が1300年前から米を作ってきた。40キログラムもある米の袋を上の村まで運ぶのは重労働だ。棚田の水は枯れることがない。急しゅんな谷間の棚田からは水分が蒸発し、濃い霧となって山頂へと向かう。山頂の森は霧を受け止めて、水を地面へと戻し、清水となって再び棚田を潤す。
出演者
【語り】松平定知

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境

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サンプリングレート : 48kHz

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