「日本の歴史歪曲、一つずつ正す具体的計画が必要」

イスラエル外務次官が訪韓

「日本の歴史歪曲、一つずつ正す具体的計画が必要」

 「歴史の過ちを否定する国に対しては最後まで指摘し、正すべきだ。だが、だからといって両手で拳を突き上げてはならない。片手は降ろしておく必要がある。それが外交というものだと思う」

 イスラエル外務省のニシム・ベンシトリット次官がこのほど訪韓した。同次官はソウル市内のイスラエル大使館でインタビューに応じ「現在のイスラエルとドイツの友好関係は簡単に築かれたわけではない。絶え間ない外交的努力を通じ、ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)問題を乗り越えた」と語った。同次官は昨年までの7年間、駐日イスラエル大使を務めており、日本はもちろん韓国や中国についてもよく知っている。

 ベンシトリット次官は「歴史は私たちの現在を正しい道に進ませる道しるべのようなもの。それでも多くの国が歴史問題を政治化し、当面の実利だけを取ろうとしている」と指摘した。そして「歴史歪曲(わいきょく)問題で韓日間の溝が感情的に深くなっていることもよく知っている。だが、問題を解決しようと慌てるのではなく、少し長期的な計画を念頭に入れて一つずつ解決していった方がいいだろう」とも述べた。反ユダヤ主義的行為に対しては相手が米国であれ他国であれ強く抗議するイスラエルも、互いに不仲のイランをはじめとするアラブ圏に対しては可能な限り即座な反応を避けるなど、対処方法を変えているというわけだ。

 ベンシトリット次官は「敵が誰なのかをはっきりさせることが重要だ」と述べた。イスラエルの敵であるイラン・シリアと、韓国の敵である北朝鮮との間の軍事的コネクションを詳しく監視すべきということだ。北朝鮮は1980年代の湾岸戦争時にイランを支持し「特殊関係」を結んでから現在まで、その関係を維持している。

 同次官は「イスラエル政府はイランの長距離ミサイルが北朝鮮のものとよく似ているため、技術交流があったと見ている。イランの核開発に北朝鮮が関与した可能性は非常に高い」と述べた。事実、国連関係者はこのほど、秘密報告書の内容を引用し「イランが核兵器製造に利用できる重水炉部品を北朝鮮から輸入しようとしている状況を捉えた」と明らかにし、プルトニウム核兵器開発に関連してイランと北朝鮮の間の疑惑が膨らんでいる。同次官は「韓国が原油輸入などでイランと経済的に友好的関係にあるのは知っているが、油断してはならない」と語った。

ノ・ソクチョ記者
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