橋下代表辞任:都構想集中に地元歓迎 他党は「話題作り」
毎日新聞 2014年12月24日 01時10分(最終更新 12月24日 14時33分)
「大阪都構想の実現に専念したい」として維新の党の共同代表、幹事長を一時的に離れることを表明した橋下徹氏(大阪市長)と松井一郎氏(大阪府知事)。都構想実現へ向けた「プレ住民投票」を目指す署名活動が行われる中、不退転の姿勢を示したものとみられる。地元・大阪の維新議員からは歓迎の声が上がる一方、他党からは「話題作りに過ぎない」と冷めた声も聞こえた。
「わがままを通してでも都構想をやり切る」。23日、松井氏は東京で開かれた維新の執行役員会後、2人の辞任理由について、こう語った。続く両院議員総会では「党を離れるわけではない。また日本を良くする戦いに戻ってきたい」と統一選後の復職にも言及した。橋下氏は執行役員会の途中で退席し、取材に応じなかった。
2人の辞任について、維新の大阪市議団幹部は「大阪に専念してくれるのは大歓迎。3年ぐらいは国政選挙はなく、その間に都構想のことを集中してやってほしい」と期待した。維新府議は「都構想に専念するのは遅いぐらいだ。大阪に陣取って改革のPRをしたほうがいい」と指摘した。大阪選出の国会議員は「署名や統一選という大きな山を乗り越えるためには専念してほしいと思っていた」と話した。別の国会議員は「橋下氏から自立するチャンスだ」と語った。
一方、自民市議は「統一選までの間、国政を休む程度の話。大阪を第一に考えるというポーズに過ぎない」と批判。自民府議は「都構想実現のためには国政は関係ないということになる。ご都合主義だ」と切り捨てた。【熊谷豪、重石岳史、松井聡】