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 14日に投開票された衆院選について、「選挙区間で投票の価値が異なるのは憲法違反だ」として、山口邦明弁護士(東京弁護士会)らのグループが25日、奈良4区の選挙無効を求めて大阪高裁に提訴した。

 原告側は、今回の総選挙でも都道府県にあらかじめ1議席を割り振る1人別枠方式が実質的に残っており、人口に比例して議席を配分していないと主張している。奈良4区では当日有権者数が最も少なかった宮城5区と比べて1・12倍の格差があった。同グループは東京や神奈川、広島の10選挙区について東京と広島の高裁に提訴している。

 提訴後に大阪市内で会見した菅原直美弁護士(奈良弁護士会)は、「奈良はむしろ本来より多くの議席が配分されている地域だが、平等な権利行使ができないこの仕組みそのものがおかしい」と話した。