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【競馬・ボート・競輪】

[ボート]第3回クイーンズクライマックス プレミアムG1賞金女王決定戦 展望

2014年12月24日 紙面から

 「G1第3回クイーンズクライマックス(賞金女王決定戦)」が28日から住之江ボートで開催される(シリーズ戦は26日に開幕)。連覇を狙う平山智加、8月三国のG1レディースチャンピオン(女子王座決定戦)に続くタイトル獲得を目指す水口由紀ら12選手が第3代クイーンの座を争う。4日間の頂上決戦ファイナルは大みそか。激しく華やかな水上バトルが2014年のボートレースを締めくくる。

 ◆水面特徴 住之江の水面は昔からインが圧倒的に強い。この1年の1着率を見ても、1コースが50%を超えている。海水と違って、淡水の住之江は水質が硬い。乗りやすさ重視の調整がうまくいくかどうかがポイントで、地元選手はその点、海水育ちの選手よりも優位に運ぶ。特に女子戦では、乗りやすく調整できるかが重要になる。冬場は北西の風が多いので、基本的に追い風のレースが多く、イン有利な傾向に拍車をかける。

 ◆37号機に注目 今年3月から使用が開始された住之江のエンジンでは37、19、50号機がベスト3。37号機は11月の女子戦で魚谷香織が乗って、節イチ級の動きを見せていた。19号機は4優出で2回優勝の実績で調整力がある選手が乗れば、強力なパワーを発揮する。50号機は実戦足がいいエンジン。このほかでは61、26、69号機の素性がいい。前節、ベスト6入りしている54、20、31号機も上昇機だ。

 ◆舟券は<1>中心 この1年間の3連単、出目ランキング1位は<1><2><3>。2位が<1><2><4>、3位<1><3><2>、<1><3><4>で、この4つの出目が全体の20%を占める。10位まで<1>が1着を独占しているように、基本的に住之江の舟券は<1>から買えということになる。枠なり進入でインから順番に1マークを回った結果が3連単の出目に表れている。ただし、上位10出目の平均配当は1、2位が1000円台、以下は2000円台となる。

3年連続3回目 1位・平山智加

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 連覇を目指す平山は「2回とも経験しているし、ほかの人よりは多く走っているので少しは慣れてきたかな」と、笑顔を見せる。2年連続の獲得賞金トップで、好枠で登場するトライアル1回戦は必勝態勢だ。

 「SG、G1戦を走らせてもらって成績は取れなかったけど、経験として収穫のある年。これはどこかで生きてくる。技術面でも精神面でも」と、男子強豪との戦いで得たものをことしの女子最終決戦で見せつけたい。「みんないいエンジンが引きたいし、優勝したい。抽選から強い気持ちで、そしていい流れで行けるようにしたい」と勝利へのプロセスをシビアに語る。

 住之江は女子戦初Vのメモリアル水面だが、近況は参戦が少ない。「この5年で1回ぐらいとあんまり走ってない分、どうかなと思うけどやることは一緒」と泰然自若。「ここを勝つことでまたSG、G1がついてくるので頑張りたい。自力で(出場権を)取るのは難しいですからね」。ターゲットはもちろん優勝だ。

 男子のSG級と互角に渡り合う平山のイン速攻を信頼していいか。インからのSも鋭い選手。そつなくさばいて先陣を切る。相手は平高の差しが第1候補。最後まで諦めないガッツあふれる走りが期待できる。怖いのは地元で気合満点の鎌倉。レディースチャレンジCでも優出を果たし、リズムも上向き。初代賞金女王の三浦がセンターダッシュで波乱を巻き起こす。

初出場 4位・平高奈菜

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 平高はレベルアップした走りで好成績を残し賞金ランク4位で初出場する。「ことしは最初から冷静に走れた。これまで足重視で乗り心地を気にしてなかったけど、波の中でグリップするようになって追い上げられるようになった」

 破壊力ある攻めだけでなく、冷静なハンドルワークも見せる。「スタートは最初控えていたけど、やり方を変えて5月ぐらいから速くなった。さばくことも考えながら、ひと呼吸置いて握ったりしている」とレースの幅が広がった。

 住之江は苦手イメージを持つというが「いいエンジンが出るからしっかり調整を合わせたい」と気を引き締める。そして、同期でともに出場する鎌倉とともに活躍を誓う。「鎌倉選手と一緒にこれて良かった。向こうは(地元で)プレッシャーがあると思うけど、どっちかが優勝できたらいいと思う」と優勝を強く意識している。エンジン&枠抽選も重要だが「くじ運は悪いですよ」と笑う。一方で「短期決戦は得意な方です」と自信も見せる。

初出場 2位・水口由紀

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 水口は8月のレディースチャンピオンで悲願の優勝を達成した。ここを勝てば間違いなく女子ボートレース界ことしの顔になる。獲得賞金2位で初出場を決めてトライアル1回戦は絶好枠。「強い伏兵で行きたいですね。1号艇で強いと周りで言われるのはいいけど、自分の中でそうは思っていない」と慢心はない。 「住之江の水面自体はそんなに嫌いじゃないけど、今回を機に好きになれればいいですね」と、Vという最高の結果を頭に描く。

 勝利のポイントはハートとリズム。「平常心で行きたい。三国のようないい緊張感を保ちたい。あの時は2節ぐらい前から乗っている感じが良かった。だから住之江へ行く前が大事なんです」

 直前の宮島男女混合戦は準優戦まで進出し、流れはまずまずといったところ。「20何%を引くことはないから、しっかりと調整を合わせたい」。パートナーになるのは住之江上位12機のどれか。確実にパワーを引き出して、クイーンの座へ上り詰めたい。

 三国のレディースチャンピオンで優勝した水口がイン有利に運んでレースの主導権を握る。イン1着率は50%を超えるが、このメンバーとの対戦成績はいいとは言えない。特に分が悪い相手が2号艇の岸だ。S力で勝るのでスリットで岸が先制すると、苦しい展開になる。岸と連動してくる日高のしぶとい追い上げを警戒。寺田もフルダッシュで攻め手を緩めないはずだ。

 「この1年は出来過ぎ。(レディースチャレンジCの)20人には入れるかもと思っていたけど、賞金女王(クイーンズC)は意識してなかった」

 岸は無欲で女子頂上決戦にコマを進めた感じだが、リズムの良さは参戦12人中でナンバーワンといっても過言ではない。

 初開催となった11月下関のG2レディースチャレンジで、ことし4回目の優勝を飾った。

 「デビューして一番いい年。神様が味方してくれている感じで、流れがすごくいい。師匠の浜村(芳宏)さんからターンのことでアドバイスを受けてから良くなった」。通算優勝が7回を考えると、かなりの量産ぶりだ。

 「住之江は嫌いじゃないです。好きな方かもしれません。握って回れるレースができればいい。あんまり気負っても駄目なんで、いつも通りですね。まずは乗り心地を求めたい」。落ち着いた口調で目の前のレースに集中することを誓う。初出場ながらレース巧者ぶりを見せて、有終Vを目指す。

地元・高橋V戦線引っ張る シリーズ戦展望

 ドリーム戦1号艇にシードされた高橋は11月の住之江女子戦で4コースから差して、ことし初優勝を決めている。9月のダブル優勝戦でもベスト6入りを果たし、地元水面では気合と調整力が一段とアップする。地の利を生かした走りでV戦線を先頭で引っ張っていきそう。

 松本はことし、優勝はないが5優出と女子戦では安定した走りをアピール。8月の三国レディースチャンピオンでも優出を果たし、自信をつけている。コース不問で柔軟に攻めてくる自在性が武器。大崩れのない堅実な走りでVを目指す。

 谷川はことし優出10回で、そのうち若松と芦屋で優勝を飾っている。イン速攻と強まくりが専売特許。男子と交じっても、その威力は衰えない。近況は勝率も挙げてリズムが上向いているので不気味だ。

 中谷は7月までに3優勝を達成。秋以降に優勝はないが、コンスタントにベスト6入りを果たしておりリズムは悪くなかったが、11月に戸田でFを切った。S力にかげりが出ないか少し心配なところ。

 魚谷も住之江女子戦でF。果敢なダッシュ力が武器なので、Sを張り込めないのは痛い。

 実力者の山川は8月の三国で骨折するアクシデント。復帰は10月の住之江女子戦からだが、そこで4勝をマークして、けがの影響を感じさせなかった。今回も仕上がり次第で、一気にV戦線に食い込んでくる。

 【平山智加(ひらやま・ちか)】 1985(昭和60)年7月13日生まれの29歳。157センチ、46キロ。血液型はO。香川支部。選手養成98期生。06年5月・まるがめでデビュー。08年5月・まるがめで初優勝。13年1月・尼崎周年でG1初優勝。クイーンズクライマックスは昨年芦屋大会で優勝。通算優勝14回。

 【水口由紀(みなくち・ゆき)】 1973(昭和48)年1月7日生まれの41歳。159センチ、47キロ。血液型はO。滋賀支部。選手養成70期生。92年5月・びわこでデビュー。04年12月・宮島で初優勝。ことし8月・三国G1レディースチャンピオンを含め通算優勝5回。クイーンズクライマックスは初出場。

 【平高奈菜(ひらたか・なな)】 1987(昭和62)年7月7日生まれの27歳。159センチ、44キロ。血液型はB。香川支部。選手養成100期生。07年5月・まるがめでデビュー。10年9月・津で初優勝。通算優勝は8回。賞金順位4位で迎えるクイーンズクライマックスは初出場。

 【岸恵子(きし・けいこ)】 1972(昭和47)年10月18日生まれの42歳。156センチ、47キロ。血液型はB。徳島支部。選手養成73期生。93年11月・鳴門でデビュー。06年4月・桐生で初優勝。ことし11月・下関G2レディースチャレンジCを含め通算優勝7回。賞金3位で迎えるクイーンズクライマックスは初出場。

3年連続3回目 6位・日高逸子

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 【日高逸子(ひだか・いつこ)】 1961(昭和36)年10月7日生まれの53歳。155センチ、47キロ。血液型はA。宮崎県串間市出身。宮崎県立福島高等学校卒業。 連合会養成56期生、福岡支部所属。85年5月・芦屋でデビュー。G1には89年5月の芦屋周年記念で初出場し、通算優出13回、レディースチャンピオンは05年の大村大会で優勝している。クイーンズクライマックスは3年連続3回目の出場で、2年前の第1回で優出(6着)。通算優勝は70回。96年に結婚し、2女の母。同期には熊谷直樹、篠原俊夫らがいる。

3年連続3回目 7位・寺田千恵

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 【寺田千恵(てらだ・ちえ)】 1969(昭和44)年4月11日生まれの45歳。157センチ、45キロ。血液型はO。福岡県出身。福岡県立若松高等学校卒業。連合会養成65期生、岡山支部所属。89年11月若松でデビュー。94年12月の宮島女子リーグで初優勝。レディースチャンピオンは07年の徳山、10年下関で優勝。SGは01年のグランドチャンピオンで優出している。クイーンズクライマックスは3年連続3回目の出場で、昨年初優出(4着)。通算優勝は48回。02年に立間充宏と結婚し、1女の母。同期には大賀広幸、柏野幸二、宮武英司らがいる。

 【海野ゆかり(うんの・ゆかり)】 1973(昭和48)年11月28日生まれの41歳。165センチ、46キロ。血液型はO。広島県出身。進徳女子高校卒。

 連合会養成71期生、広島支部所属。92年11月・宮島でデビュー。98年7月・大村女子リーグで初優勝した。G1レディースチャンピオンは00年に初出場し、04年多摩川での17回大会で優勝。クイーンズクライマックスは2年連続2回目の出場で、昨年は優出して2着だった。通算優勝は45回。同期には山崎智也、川北浩貴、馬袋義則、角谷健吾、岩崎芳美らがいる。

初出場 11位・小野生奈

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 【小野生奈(おの・せいな)】 1988(昭和63)年10月2日生まれの26歳。155センチ、46キロ。血液型はB。福岡県古賀市出身。東海大学付属第五高等学校卒。

 連合会養成103期生、福岡支部所属。08年11月・芦屋でデビュー。昨年12月・蒲郡のW優勝戦で初優勝した。G1レディースチャンピオンはことし8月の三国で初出場し、優出して4着。クイーンズクライマックスは今回が初出場となる。通算優勝は1回。同期には深谷知博、黒井達矢、渡辺和将、市村沙樹らがいる。

2年連続2回目 5位・鎌倉涼

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 【鎌倉 涼(かまくら・りょう)】 1989(平成元)年4月30日生まれの25歳。159センチ、47キロ。血液型はA。大阪府枚方市出身。府立摂津高等学校中退。

 連合会養成100期生、大阪支部所属。07年5月・住之江でデビュー。11年5月・芦屋一般戦で初優勝した。G1レディースチャンピオンは10年の下関大会で初出場、初優出(4着)。クイーンズクライマックスは昨年の芦屋大会で初出場し、優出して3着。通算優勝は6回。同期には松尾昂明、秦英悟、桐生順平、和田兼輔、平高奈菜らがいる。

3年連続3回目 8位・三浦永理

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 【三浦永理(みうら・えり)】 1983(昭和58)年2月日生まれの31歳。157センチ、47キロ。血液型はB。静岡県沼津市出身。加藤学園高等学校卒業。

 連合会養成91期生、静岡支部所属。02年11月・浜名湖でデビュー。07年11月の宮島女子リーグで初優勝した。G1は08年津のレディースチャンピオンに初出場。クイーンズクライマックスは3年連続3回目の出場で、2年前の第1回(大村)で優勝。記念となる初代女王の座についた。通算優勝は24回。同期には久田敏之、川上剛、山口剛、長嶋万記らがいる。

初出場 9位・永井聖美

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 【永井聖美(ながい・まさみ)】 1979(昭和54)年1月5日生まれの35歳。155センチ、48キロ。血液型はO。愛知県出身。県立半田東高等学校卒。

 連合会養成83期生、東京支部所属。98年11月とこなめでデビュー。03年8月大村女子リーグで初優勝した。G1レディースチャンピオンは03年の芦屋16回大会で初出場し、06年、08年と2度優出。クイーンズクライマックスは今回が初出場。通算優勝17回。昨年8月、小林泰と結婚した。同期には斉藤仁、須藤博倫、坂口周、秋山直之、大滝明日香らがいる。

2年連続2回目 12位・守屋美穂

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 【守屋美穂(もりや・みほ)】 1989(平成元)年1月20日生まれの25歳。154センチ、44キロ。血液型はB。岡山県倉敷市出身。倉敷商業高等学校卒。

 連合会養成101期生、岡山支部所属。07年11月・尼崎でデビュー。昨年2月の鳴門一般戦で初優勝した。G1レディースチャンピオンは12年の多摩川大会から4連続出場。クイーンズクライマックスは2年連続2回目の出場。通算優勝は2回。昨年7月同県の山口達也と結婚した。同期には片岡雅裕、大池佑来、篠崎仁志、山下友貴らがいる。

 

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