マエケン、球団初３億円　来季メジャー条件付容認

　広島の前田健太投手（２６）が２４日、広島市のマツダスタジアムで契約更改交渉に臨み、２０００万円増で球団初となる３億円でサインし、「金額どうこうでなく、球団初がうれしい」と語った。会見では、昨年同様に将来的な米大リーグ挑戦の希望を球団に伝えていることも明らかにした。

　今季は１１勝９敗、防御率２・６０。５年連続２桁勝利をマークしたものの、個人タイトルは５年ぶりに獲得できなかった。チームも優勝争いに加わりながら２年連続３位にとどまり、クライマックスシリーズはファーストステージ敗退。来季に向け「個人よりチームとしてタイトルを取れるのが一番。遠慮せず、前に出て引っ張っていく」と宣言した。

　海外フリーエージェント権の取得は、最短でも２０１７年。それまでに大リーグに挑戦するには、球団主導のポスティングシステム（入札制度）を利用するしかない。「去年は夢であると言ったが、近い現実、目標と感じている。来年（のオフに）行ければいいなと思う。必要とされている時に行きたい」と言葉に力を込めた。

　鈴木清明球団本部長も、近い将来の米大リーグ挑戦希望を明らかにした前田に一定の理解を示した。「いいタイミングでエースらしい働きをすれば、検討する。大事な試合で勝ってチームメート、ファンからもよくやってくれたと思われれば」と語り、言外にリーグ優勝などの条件付きをにおわせながらも、ポスティングを容認する可能性に言及した。

（金額は推定）