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医学部新設、成田市構想に日医などが反対−定員増、医師の質に疑義も

医療介護CBニュース 12月24日(水)20時19分配信

医学部新設、成田市構想に日医などが反対−定員増、医師の質に疑義も

成田市の構想に反対の考えを述べる日医の横倉会長(中央)と日本医学会の高久会長(左)ら(24日、日医会館)

 国家戦略特区に指定されている千葉県成田市が国際医療福祉大と連携して進めている医学部新設構想について、日本医師会(日医)と日本医学会、全国医学部長病院長会議は24日、合同記者会見を開き、人口の減少や、医学部の定員増によって毎年1000人以上の医師の就業が見込まれることなどを挙げ、「医学部新設に反対」との考えで足並みをそろえた。【新井哉】

 会見で、日医の横倉義武会長は、2008年度から15年度までの入学定員の累計増員数が約1500人となっていることを踏まえ、「新設医学部の定員数を従来の100人とすると約15医学部分に相当する」と指摘。「医師数の絶対数の確保には一定のめどが付きつつある」とし、今後の環境変化や勤務医の負担軽減にも対応できるとの見通しを語った。

 また、日本医学会の高久史麿会長も「質の悪い医師が増えてくるというのは、国民にとっては幸せではない」とし、増員によって医療の質が落ちることに懸念を示した。一方、今月18日に反対の姿勢を表明した全国医学部長病院長会議の甲能直幸副会長も「新設には膨大な費用がかかり、国民への負担が大きい。医療の現場に及ぼす混乱も予想される」と述べた。

最終更新:12月24日(水)20時19分

医療介護CBニュース

 

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