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【日本の議論】
「韓流の街・新大久保」寒すぎる年の瀬…「李明博の竹島上陸が契機」で東京コリアンタウンの売り上げ「半減」
韓流男性アイドルのファンで、4年前から新大久保に通っているという文京区の女性(60)は、街の変化に敏感だ。「以前なら日曜日は歩道いっぱいに人がいて、なかなか歩けなかった。店もどんどん変わって、最終的には空き店舗。メーンの通りはまだしも、脇道はだいぶ寂しくなってしまった」と、しみじみと話した。
韓国の李明博前大統領の竹島上陸が転機に…
新大久保は、「冬ソナ」ブームのころに急激に韓国の飲食店などが出店。中高年でにぎわっていたが、その後はK-POPブームで若い層も訪れるようになった。
この急速に発展した街が急速に勢いを落としていることについて、コリアンタウンの経営者でつくる新宿韓国商人連合会の関係者などは、韓国の李明博前大統領が平成24年に竹島に上陸したことがひとつのきっかけとなったとみている。
さらに上陸後も日韓関係の悪化は続く。韓流ドラマやK-POPのメディア露出も減り、一方で新大久保でヘイトスピーチのデモ活動が繰り返された。現在街に来るのは、大半がリピーター。ブーム時からのファンには「政治的な問題があってもファンであることに変わりない」=熊本県宇土市、女性銀行員(26)=との声も多いが、新規ファンは取り込みにくくなっている。
コリアンタウンの店の売り上げは半分から3分の1に落ち、400~500軒あった店舗のうち1割が別の店も入らず空き店舗になっている。また韓国メディアは、日本のテレビなどにかかる韓国音楽の原作使用料が、昨年1年間で40%減ったと報じている。