- ポーラ銀座ビル5周年記念企画
『フジタ、夢をみる手』 - 2014年10月24日(金)-12月28日(日)
- 11:00-20:00(入場は閉館の30分前まで)
入場無料/12月17日(水)休館 -
レオナール・フジタといえば、1920年代のパリで「すばらしき乳白色」と絶賛された裸婦を描いた作品群で知られるほか、女性や猫を写実的に描いた作品を多く残しています。しかし、従軍画家として参加した第二次世界大戦後、再びパリをめざした頃から、物語を思わせる動物の群像や神話上の女性、子どもが主題とされるなど、その作風は明らかに変化をみせるようになります。
本展は、第二次世界大戦期を境にフジタ芸術にみられるようになる、想像力や創作性をいっそう拠りどころとする傾向へと光を当てました。この時期のフジタの画業については、その背景がこれまでほとんど明らかにされていませんが、主題の幅の広がりと画家の卓越した描写力により、豊かな表現性を獲得します。その意味で、多彩なイマジネーションに富んだ作品群は、あたかもフジタの手の夢想により生み出されたかのようです。 ポーラ美術館のコレクションの中から、1940年代後半から1960年代に制作された作品を中心に構成された本展では、昨年、ポーラ美術館に新収蔵された《グロテスク》をはじめとする2点(都内初公開)を含む、約40点をご紹介します。戦後のフジタとその芸術をめぐってみえてくる、新たな境地とその魅力をご堪能下さい。