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東海地震判定会「変化観測されず」12月22日 20時47分
東海地震の判定会は22日、定例の会合を開き、「東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は観測されていない」という見解をまとめました。
東海地震の判定会の定例会合は22日午後、気象庁で開かれ、先月から今月にかけて、想定される東海地震の震源域とその周辺で観測された地震や地殻変動のデータを委員が検討しました。
このうち、静岡県西部から愛知県東部にかけての地域で、去年のはじめごろから続いているひずみ計のデータの変化は、引き続き確認されているということです。
この変化は、陸側の岩盤と海側から沈み込んでいる岩盤との境目が長期間にわたってゆっくりとずれ動く「長期的ゆっくりすべり」という現象が発生している可能性を示しています。
これまでにずれ動いた量を地震の規模を示すマグニチュードに換算すると、6.3から6.6に相当するということですが、ここ数か月は横ばいの状態が続いているということです。
この地域では、十数年ほどの間隔で同じような変化が繰り返し発生していることから、判定会は「特段の変化ではない」としています。このほかの観測データに大きな変化はなく、判定会は「東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は観測されていない」という見解をまとめました。
判定会の阿部勝征会長は、「今回のゆっくりすべりの量は横ばいとなっているが、10年ほど前の前回は、横ばいのあとに再び増加に転じた経緯があり、今後の変化を注意深く監視する必要がある」と話しています。