Visual Studioサポートを強化した「CMake 3.1」リリース
クロスプラットフォームに対応するビルドシステム「CMake」を開発するKitwareは12月17日、最新版となる「CMake 3.1」をリリースした。Windows環境やVisual Studio関連の強化が多く含まれている。
CMakeはC++で実装されたオープンソースのクロスプラットフォーム対応ビルドシステム。プラットフォームやコンパイラに依存しないビルドプロセスを定義できるのが特徴で、各プラットフォームに向けたビルド設定ファイルなどを生成でき、任意のコンパイラ環境で利用できる。プロジェクトはKitwareの支援を受けており、修正BSDライセンスの下で公開されている。
CMake 3.1は、6月に公開された3系の最新版となる。新機能として、「Visual Studio 2012」以上に向けたジェネレーターを使って「Windows Phone」や「Windows Store」向けのプロジェクトを生成できるようになった。ジェネレーターそのものでは、「Visual Studio 2015」サポートも加わっている。また、「Visual Studio 2010」以上向けのジェネレーターでは、NVIDIAの開発プラットフォーム「NVIDIA Nsight Tegra Visual Studio Edition」を利用できるようになった。
シンタックス側では、エスケープシーケンスと変数参照のためのcmake-languageを簡素化し、高速に実装できるようになった。また、target_sources、target_compiler_featuresといったコマンドが新たに加わったほか、find_package string、ifなどのコマンドが強化されている。
パッケージシステムCPackでは7ZおよびTXZジェネレーターが加わり、LZMA圧縮形式をサポートした。ExternalProjectモジュールでも「.7z」「.tar.xz」「.txz」を利用する拡張をサポートした。
CMake 3.1のWindowsおよびMac OS X、Linux向けバイナリとソースコードは、プロジェクトのWebサイトで公開されている。
CMake
http://www.cmake.org/