12月2日(火)23時00分配信
銃社会のアメリカでは、銃にまつわる事件が数え切れないほど起きている。なかには銃を持っていると誤解されて、罪もない人が撃たれる事件も発生しているのだ。
そんななか、ある男性が保安官にバナナを向けたところ、銃だと勘違いされて逮捕される騒動が起きたと話題になっている。一体全体どうしてバナナと銃を見間違えてしまったのか、事件の全貌についてお伝えしたい。
・バナナと銃を勘違い!?
珍事件とも言える騒動で逮捕されてしまったのは、米コロラド州在住のネイサン・ロルフ・チャニング容疑者(27歳)だ。同州メサ郡の裁判所に提出された宣誓供述書には、チャニングが道路を横断中に、ジョシュア・バンチ保安官とドラルド・ラブ保安官にバナナを向けたと記載されている。
そして保安官二人は、チャニングに銃を向けられたと勘違いしたというのである。
・様々な色や形をした銃がある
バナナと銃を勘違いしたというのだから、よほど熟れに熟れて真っ黒になったバナナなのかと思いきや、普通に黄色バナナだったそうだ。自分達に向けられた物体が黄色だったのは分かったが、今まで様々な種類の銃を見たことがある保安官は、「命の危険を感じた」と供述している。
・“バナナだ!” と叫んで撃たれずに済む
バナナを向けられたバンチ保安官が自分の銃を抜こうとしたところ、チャニングが「バナナだ!」と叫んだため、彼は撃たれずに済んだのだ。
ちなみにバナナの束は、英語で “Banana Bunch(バナナ・バンチ)” というのだが、バナナを向けられた保安官の名前はバンチである。また、バンチ保安官の出身地がFruitvale(フルーツヴェイル)であることから、全てがフルーツがらみでさらに笑いを誘っているようだ。
・YouTube に投稿する動画のリハーサルだった!?
銃ではなくバナナであることを証明したにもかかわらず、保安官を脅した罪で逮捕されてしまったチャニング。アメリカではホリデーシーズンということもあり、チャニングはエンターテイメントを提供する意味も込めて、YouTubeに投稿する動画のリハーサルをやっていたと供述している。
・ネットユーザーの反応は?
一見おバカな珍騒動とも思えるが、銃による事件が多発するアメリカでは単に笑える話ではない。そこでネットユーザーの反応をいくつか紹介しよう。
「よく教育されている保安官だな。きゅうりで撃たれたことがあるんじゃないのか?」
「俺は銃マニアだから詳しいけど、ピンクや赤は見たことがあるけど黄色はないな」
「僕は銃のカスタマイズをしてるけど、黄色の銃を見たことがあるぞ!」
「バナナごときで命の危険を感じるなら、保安官になるなよ」
「銃とバナナの見分けもつかない保安官に銃を持たせていいのか!?」
と、銃問題を抱えた国民の懸念の気持ちが垣間見られるコメントが多かった。
バナナではなく、本物の銃で治安を脅かす人を取り締まるべきだろう。アメリカの銃問題を反映した、笑うに笑えない珍事件だと言えるのではないだろうか。
参照元:CBS News、U.S.News、Mail Online(英語)
執筆:Nekolas
Photo:Rocketnews24.
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