ライアン小川　温情３００万円上乗せ　６５００万円でサイン

　ヤクルト・小川泰弘投手（２４）が１９日、東京・北青山の球団事務所で契約交渉し、９００万円アップの６５００万円でサインした。衣笠球団社長の『温情査定』で約３００万円の上積みをもらい「最大限の評価をしてもらった。来季は２００イニング、２桁勝利を目標に、１年を通して投げたい」と意気込んだ。

　昨年は１６勝挙げ最多勝と新人王を獲得したが、プロ２年目の今季は９勝６敗。今季最終戦だった１０月７日ＤｅＮＡ戦（神宮）では、３−２で勝ち投手の権利をもって迎えた８回２死一、二塁、打ち取ったはずの浅い左飛を飯原が落球し、まさかの逆転負けで１０勝目を逃した。だが、査定担当の新専務は「あれは衝撃的だった。社長が『小川がかわいそうだから１０勝したことにしてやれ』と言うので」と、２年連続２桁勝利としての査定ポイントがつき、９勝では約６２００万円だった年俸が、６５００万円に上がったことを明かした。

　４月の阪神戦で右手に打球が当たって骨折し、約３カ月戦線離脱。「（打球を避けられなかったのは）投球後、一塁側に体が倒れるクセがあったのも原因」と、フォームの修正を課題に挙げ、下半身強化のために相撲のまた割りや四股踏みをオフのトレーニングに組み込むつもりだという。

　初の侍ジャパンを辞退することになった左脇腹痛も癒え、普段通りの負荷でウエートトレーニングもしている。「やるからには開幕も目標にしたい」と、キャンプ初日のブルペン入り、２年連続開幕投手に照準を合わせていた。　（竹村和佳子）

（金額は推定）