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【格闘技】

井上尚、2階級制覇に意気込む 生ける伝説倒し、自ら伝説になる

2014年12月20日 紙面から

 WBOスーパーフライ級タイトルマッチ(30日・東京体育館)で2階級制覇に挑む元WBC世界ライトフライ級王者・井上尚弥(21)=大橋=が19日、横浜市内の所属ジムで練習を公開。相手のオマール・ナルバエス(39)=アルゼンチン=は世界戦30戦を誇る伝説の王者だが、井上は「俺が伝説になる」と力強く誓った。

 井上のビッグマウスがいきなりさく裂した。

 「12月30日は僕が伝説をつくる日。スピードと若さと勢いで必ずチャンピオンになる」

 伝説と言えば、王者ナルバエスこそが生ける伝説。WBOフライ級王座を16度防衛した後、同スーパーフライ級王座を11度防衛中。堅い守りを武器に46戦してわずか1敗(43勝2分け)というキャリアを誇る。

 しかし、そんな難攻不落の王者との試合を前にしても井上は全くひるむ様子がない。ライトフライ級時代は減量に苦しんだが、2階級上げたことで減量苦から解放された。これが自信の源だ。

 日焼けサロンで浅黒く肌を焼き、一段と精悍(せいかん)さを増した井上は「ライトフライだったら、今の時期、顔色が悪くなって、口の中も(渇いて)カピカピになってしゃべれない。でも今、普通にしゃべれる。ボクシングは減量で苦しむスポーツじゃない。適正体重で最高のパフォーマンスを見せるのがボクシング。自分でも楽しみ」と冗舌に話した。

 懸念材料はナルバエスがサウスポーだということ。アマ時代から苦手とし、プロになってからは初対戦。10月中旬から左構えの選手と約170ラウンドのスパーリングをこなすなど対策は周到だが、やってみなければ分からない部分もある。専属トレーナーの父・真吾さんは「顔面のガードが堅いからボディーを攻めて崩す。手を出してくれば隙ができるからチャンス。KOに色気を出さず、大差の判定勝ちを狙う」と戦略を明かした。

 井上も「勝ちに徹する。今回はつまらない試合になっても構わない」とブーイング覚悟の勝利至上主義。伝説を倒し、「尚弥時代」の到来を告げる。 (竹下陽二)

 

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