ドラ1岡本、巨人の星へ“新成児”になる
巨人のドラフト1位・岡本和真内野手(18)=智弁学園=が20日、「新成児」になることを誓った。来季のチームスローガンが「Show The Spirit~新成」に決定。原辰徳監督(56)が新スター誕生の期待を込めた言葉について「自分たちが言葉の通り、新しい力になれたら」と黄金ルーキーは宣言。この日は、奈良・橿原市内で出身の橿原磯城リトルシニアの入団祝賀会に参加した。
金屏風(びょうぶ)の前で、背筋をピンと伸ばした。奈良・橿原市内のホテルで、盛大に行われた橿原磯城リトルシニアの「読売ジャイアンツ入団祝賀会」。同シニア初のプロ野球選手となった岡本は、決意を口にした。
「これからは、チーム(橿原磯城リトルシニア)の看板を背負って、しっかりと恥じないように自分らしく一日一日、頑張ってプロでも活躍しているところを見ていただけたらと思います。1年目、2年目、3年目と息の長い選手になれるように頑張ります」。あいさつを終え、壇上を下りると額は汗でびっしょり。集結した約200人の関係者から大きな拍手を浴びた。
2015年のチームスローガンにモチベーションがより一層、高まった。前日(19日)に「Show The Spirit~新成」に決定。この日、新聞でその記事を見た岡本は「ちょうど、その時に自分たちが入団しますし、言葉の通りになれるように、しっかりと新しい力になれたらと思います」。今季までのチームの解体を宣言し、ニューヒーローの出現を願う原監督の期待に応えていくつもりだ。
指揮官はすでに、岡本のキャンプ1軍スタートを示唆。そのための“テスト期間”となる1月上旬の新人合同自主トレ初日から、黄金ルーキーは持てるすべての力を発揮する。「そう言っていただくのはありがたいことです。新人合同自主トレでは、まずはけがをしないようにしっかりとやること。その中で、自分の限界までできるようにしっかりと準備したいです」。昨年から2年連続して年明けにノロウイルスに感染しており、年末年始は「おとなしく家で」と極力外出を避け、体調を万全に整えるつもりだ。
入団祝賀会では、後輩ナインに「この中から一人でも多くプロに来てくれたらうれしいです」と呼びかけた。「中学時代に野球の基本をしっかりと教えてもらった」という感謝を込め、同シニアに2台の打撃ケージを贈った。母校の智弁学園も含めて、今後も継続的な練習設備のサポートにも意欲を見せた。
ドラフト後は、ランニングや素振りなどトレーニングを継続。「自分の野球をしっかりとやっていきたいです」。新成の2文字を胸に刻み、巨人に新風を吹き込んでいく。(中村 大悟)
◆岡本の座右の銘 自分の欲望を抑える心、自分自身のふるまいを断固としてコントロールするという意味を持つ「克己心」を高校1年時から掲げている。「己に勝つという意味です。きっかけは覚えていないですけど、まずは自分に勝っていかないといけないと思ったからです。しんどい練習の時に、ちょっとでも食らいついていこうと思ってやってきました」と理由を説明。プロ用に新調したグラブにも刺しゅうを入れている。偶然にも日本ハム・中田翔も同じ言葉が座右の銘だ。