渡辺喜美元代表を任意聴取
2014年12月20日0時27分 スポーツ報知
解党したみんなの党の渡辺喜美元代表(62)の政治団体をめぐる政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部が渡辺氏を任意で事情聴取したことが19日、関係者への取材で分かった。
特捜部は政治団体の政治資金収支報告書に不記載があった疑いがあるとみて捜査。渡辺氏の説明を聴き、報告書の作成に関わった関係者を規正法違反容疑で立件するかどうか判断する。
関係者によると、渡辺氏は2010年の参院選前後、政治団体「渡辺美智雄政治経済研究所」(宇都宮市)に関連する口座から9千万円を借り入れ、返済していた。
渡辺氏は13年4月にも、同じ口座から8000万円を借りていた。これらの資金の動きは政治団体の収支報告書に記載されていなかった。
口座名義は「渡辺美智雄政治経済研究所 ○○○○(個人名)」となっており、資金を出し入れしていた男性の名前が記されていた。
政治団体の代表は渡辺氏で、事務所はこれまでの取材に「口座は政治団体の資産と切り離して管理しており、収支報告書に記載する必要はない」と説明。渡辺氏は特捜部にも同様の趣旨の説明をしたとみられる。
みんなの党の調査によると、渡辺氏は10年3月に5000万円、同6月に4000万円を口座から借り入れた。この計9000万円を同7月に実施された参院選で供託金の一部に充てた後、化粧品会社ディーエイチシー(東京、DHC)の会長から借りた3億円の中から返済した。
渡辺氏は12年11月にもDHC会長から5億円を借りたが、この計8億円は政治団体の収支報告書に記載されておらず、市民団体のメンバーらが規正法違反(虚偽記入)などの疑いで告発状を東京地検に提出している。