米キューバ:拘束のグロス氏 5年ぶりアメリカの大地

毎日新聞 2014年12月18日 10時55分(最終更新 12月18日 15時34分)

弁護士事務所で手を振るグロス氏(左)=米ワシントンで2014年12月17日、AP
弁護士事務所で手を振るグロス氏(左)=米ワシントンで2014年12月17日、AP

 【ワシントン及川正也】キューバで5年拘束され、解放された米国際開発庁(USAID)の委託業者社員のアラン・グロス氏(65)は17日、ワシントン市内で記者会見し、米国とキューバの「敵視政策」からの転換を「全面的に支持する」と語った。

 グロス氏は17日、民主党のレイヒー上院議員ら与野党3議員に付き添われて政府専用機でハバナからワシントン郊外の空軍基地に到着。ケリー国務長官の出迎えを受けた。オバマ大統領も解放を歓迎する声明を出した。

 米政府高官によると、17日には米国で拘束中のキューバ人スパイ3人と、キューバで20年近く拘束されている米国人スパイ1人の交換が行われた。グロス氏は「人道的理由」で解放され、スパイの交換とは無関係という。

 米メディアによると、グロス氏は2009年12月にハバナで逮捕され、違法な衛星通信機器の輸入などの罪で15年の実刑判決を受けた。収監中に100キロ以上だった体重が約70キロまで減り、歯も多数抜け落ちたという。

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