成人病のような借金…年取るほど増えて完治は遠い=韓国(1)

成人病のような借金…年取るほど増えて完治は遠い=韓国(1)

2014年12月17日10時15分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  #2011年、夫と一緒に融資を受けてビヤホールをつくったイさん(54)。初年度はそれなりに稼いだが、近くに似たような店が増えて翌年の売り上げが明らかに減った。昨年はさらに借金をして店のリフォームを行った。お客さんを引き込むには、金を使うしかないと考えた。創業融資金にリフォーム費用、融資の利子や運営費などが増えながら借金はますますふくらんだ。しかし売り上げはそれほど良くならず、イさんは最近店を閉めた。彼には5200万ウォン(約560万円)の借金が残った。

  #キムさん(62)は昨年、京畿道龍仁市(キョンギド・ヨンインシ)の118平方メートルの新築マンションを2億5000万ウォンで購入した。このうち1億8000万ウォンが融資だったが、手がけていた事業が不調になると月80万ウォンに及ぶ利子を返すのは容易ではなかった。妻と2人で使わなければならない生活費まで融資で充てなければならなかった。仕方なくマンションを売りに出したが、売れなかった。キムさんは建築現場で肉体労働をしながら生計をなんとかつなげている。引退する年齢で多額の借金を背負うことになったキムさんは最近、信用回復委員会に債務整理を申請した。

  借金の底が、より深くなっている。家計負債の増加傾向が険しくなりながら、あちこちで真っ赤な警告灯がついている。恐ろしく増えている数字よりも深刻なのは家計負債の質だ。特に引退を控えたベビーブーマー世代、所得が不規則な自営業者、低所得層の借金の増加スピードが恐ろしい。金利が下がり続けても借金を返せるという自信は良くなっていない。

  統計庁・金融監督院・韓国銀行が全国2万世帯を対象に調査した「家計金融・福祉調査」の結果を2010年から最近までの5年間を比較した結果、貧しいほどに借金はさらに多く増えていたことが分かった。家計所得が最も低い最下層20%の金融負債は今年868万ウォンで2010年(543万ウォン)より60%近く増えた。一方、所得が高い上位層20%の借金は同じ期間で7141万ウォンから9312万ウォンと30%増加した。

  低所得者などの借金を増やした主な原因は住居費だ。彼らが借りたお金のうち「チョンセ(高額な保証金方式による賃貸)・ウォルセ(通常の月極め賃貸)の保証金用意」目的の融資比重が今年9.4%まで上がった。2010年は3.7%だった。住む家のための融資割合は同じ期間で33%から26.6%に落ちた。貸出金利が低くなっても自宅の取得がさらに難しくなり、住居不安に苦しめられているということだ。

  中・壮年層は借金によって老後の脅威を受けている。引退を控えたベビーブーマー世代である50代の家長の借金規模は全年齢層の中で最も多い。2012年に50代の借金は平均7521万ウォンだったのに今年は7911万ウォンに増えた。すでに引退時期に入り込んだ60歳以上の融資は2012年の3473万ウォンから最近は4372万ウォンへと平均1000万ウォン近く増えた。その間に65歳以上の引退者の貧困率も49.4%から53.1%へと半分を超えた。

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