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自民派閥で明暗 大躍進の大島派 お通夜のような石原派… 改造一夜明け

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自民派閥で明暗 大躍進の大島派 お通夜のような石原派… 改造一夜明け

 第2派閥の額賀派(平成研究会)は、額賀福志郎元財務相が推薦した竹下亘氏が復興相、小渕優子氏が経済産業相にそれぞれ入閣。麻生派(為公会)も麻生太郎副総理兼財務相の強い推しで、山口俊一氏が沖縄北方担当相に起用された。二階派(志帥会)も、西川公也氏が念願だった農林水産相を射止め、二階俊博会長は総務会長に就いた。

 逆に、お通夜のような雰囲気に包まれたのが、入閣ゼロだった石原派(近未来政治研究会)だ。会長の石原伸晃前環境相は4日の同派会合で、改造人事について触れなかった。石原氏は周囲に「首相はあまり話をきいてくれない」と愚痴をこぼしているという。

 谷垣禎一幹事長のグループ(有隣会)は不穏な空気に包まれている。谷垣グループは遠藤利明元文部科学副大臣の初入閣を求めたが、見送られた。グループ幹部は「谷垣氏は三顧の礼で幹事長を頼まれたのだから、遠藤氏の処遇だけでもお願いできなかったのか」と不信感を募らせている。

 首相の出身であり、最大派閥の町村派(清和政策研究会)は、会長の町村信孝元官房長官が宮路和明元厚生労働副大臣らの入閣を求めたが、かなわず、宮路氏は派閥幹部の前で涙を流したという。平成24年の党総裁選でそろって立候補し、ぎくしゃくした首相と町村氏の関係はいまだに暗い影を落としているようだ。

 石破茂地方創生担当相に近い議員による「無派閥連絡会」は、石破氏を除く入閣がなかった。鳩山邦夫元総務相が主宰する「きさらぎ会」も、河井克行元法務副大臣らの起用が見送られた。

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