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Suica発売打ち切り 東京駅で一時大混乱
12月20日 19時01分

Suica発売打ち切り 東京駅で一時大混乱
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開業から20日で100年を迎えたJR東京駅で、記念のICカード乗車券「Suica」が発売された際、少なくとも9000人が殺到して発売が途中で打ち切られました。
東京駅ではこれに納得がいかない人たちがJRの職員に詰め寄るなど、一時、大混乱となりました。

混乱があったのは、JR東京駅の丸の内南口です。
JR東日本が東京駅の開業100周年を記念するICカード乗車券「Suica」を20日午前8時から1万5000枚の限定で発売しようとしたところ、泊まり込みの客など、少なくとも9000人が殺到しました。
このため、JRでは発売開始をおよそ1時間繰り上げ対応したものの、構内の混雑が続いたことから、安全が確保できないなどとして、午前9時40分、記念のSuicaをおよそ7000枚残した状態で20日の発売を打ち切りました。
しかし、東京駅ではこれに納得がいかない人たちがJRの職員に詰め寄るなど、一時、大混乱となりました。
JRによりますと、記念のSuicaはドーム屋根を持つ丸の内の駅舎が描かれた1枚2000円の限定品で、発売に当たっては事前の告知の中で、前日から泊まり込むなどして並ばないよう呼びかけていたということです。
ところが購入できた人は19日から並んでいた人たちも多く含まれ、JR側の告知を守り、当日、訪れて購入できなかった人たちには大きな不満が残る形になりました。
JRは、残りの記念のSuicaを今後発売する予定ですが、現段階で時期や方法などは未定としています。

JR「対応が不十分だった」

JR東日本によりますと、今回の記念Suicaの発売に当たっては、事前の告知のなかで、前日から泊まり込むなどして並ばないよう呼びかけていたということです。
ところが、早い人は19日の朝から並び始めて、その後徐々に増え、終電や始発のタイミングで一気に人が集まったということです。
このため、JR東日本では地下の通路などを開放し、列の先頭の人たちを中に案内したものの、これほどの人が集まることは想定しておらず、事前に誘導員を配置したり、整理券を配ったりする対応は取っていませんでした。
20日朝になって、非番の職員を急きょ呼び出すなど、人員を増やして対応に当たりましたが、列は発売の段階で丸の内南口の徹夜組を先頭に、駅を取り囲むように日本橋口の辺りまで伸びていたということです。
JR東日本は発売の窓口を4つから8つに増やし、先頭グループを数十人ごとに分けて、ロープで区切りながら順番に駅の中に誘導する形で販売を始めましたが、さらに人が増え続けたため、利用者の安全が確保できないとして発売を中止しました。
購入できた人の多くは、19日から並んでいた人たちとみられます。
このため、前日から並ばないよう呼びかけたJR側の告知を守り、当日、訪れて購入できなかった人たちには大きな不満が残る形になりました。
JR東日本東京支社の高橋弘行営業部長は、「想定以上の方が訪れるなか、混乱を招き、こちらの対応が不十分だった。東京駅開業100周年を祝うイベントでご迷惑をかける形になり、申し訳ありません。今後、同じような記念商品を売り出す際には、インターネットやハガキを利用して事前に申し込んでもらうなど、混乱しない販売方法を検討したい」と話しています。

高値でネットオークションに

インターネット上では20日昼すぎには、すでに記念のSuicaが高値でオークションにかけられていました。
「発売中止入手済み」や、珍しいという意味の「激レア」などという書き込みもあり、午後5時の時点で少なくともおよそ100件は出品されていました。
価格の多くは定価の10倍以上にも跳ね上がっていて、転売するために記念Suicaを購入しようと並んだ人がいたこともうかがえます。

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