中野寛、高橋友佳理
2014年12月20日18時25分
JR東日本は20日、この日朝から東京駅で売り出した交通系ICカード「東京駅開業100周年記念Suica」について、購入希望者の混雑が激しくなったため、途中で販売を中止した。1万5千枚が用意されたが、販売を中止した午前9時40分時点で、8090枚は既に売られていた。JR東は後日、改めて販売するとしているが、時期と枚数は未定だ。駅では一時、怒号が飛び交った。
記念Suicaは赤れんがの丸の内駅舎をデザインしたもので、1枚2千円。1人3枚まで購入できるはずだった。JR東は、ポスターなどで「前日からお並びすることはできません」と告知していたが、実際は徹夜組も多かった。
20日朝、駅前には9千人以上が並び、当初予定より46分早い午前7時14分に販売を開始。それでも駅前は人であふれかえった。中止を受け、大勢の人が「なぜ買えないのか」とJR社員らに詰め寄った。
福岡県飯塚市の会社員堀江和紀さん(50)は、前日から東京に宿泊し、20日早朝から並んだが買えなかった。「あきらめがつかない。案内係や警備担当者が少なく、列がコントロールされていなかった」。東京都墨田区の会社員男性(45)は「列が乱れて身動きがとれないほど混み合い、恐怖を感じた」と話した。
インターネットのオークションサイトでは「超限定」などとうたい、「10万円」や「20万円」などの高額で転売を呼びかけるケースも相次いだ。東京駅前で並んでいたアルバイト柴田幸治さん(46)=東京都足立区=は「金もうけに使わないでほしい」、愛媛県西条市の秋山久信さん(65)も「売る方も買う方も良くない」と憤った。
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