20日で開業100周年を迎える東京駅は1日約80万人が利用する日本有数の巨大ターミナルだ。駅構内に次々と魅力ある商業施設がオープン、買い物などに便利になった半面、駅の構造が複雑になり、迷う人も多い。そんな不安やイライラを解消しようと東日本旅客鉄道(JR東日本)はスマートフォン(スマホ)アプリで道案内する新サービスの実証実験を18日から始めた。果たして快適に利用できるのか、記者がいち早く体験した。
■駅ナカ店舗増え「迷宮」に
「テレビ番組で取り上げられた○○店はどこですか」
「成田エクスプレスの乗り場はどうやって行けばいいですか」
通勤客から旅行客、出張中の会社員まで様々な客層でごった返す東京駅。商業施設が次々とできているせいか、乗客から駅員への問い合わせが年々増加しているという。構内に5カ所の案内所を設け、12人の専任スタッフを配置しているが、混雑時には問い合わせる人が行列を作ることも珍しくない。
東京駅が大きく変わり始めたのは2000年以降。07年、地下1階に飲食店や土産物店が軒を連ねる「グランスタ」を開業した。11年には京葉線のホームまでの通路を利用して「京葉ストリート」がオープンした。現在は駅構内に100店舗以上がひしめき、一般のショッピングモールと肩を並べる商業施設に成長した。
そこで作ったのが、スマホ向けアプリ「東京駅構内ナビ」だ。対象となるのは駅構内(改札内)を中心とするJR東日本が管轄するエリア。12月中旬、関係者の立ち会いのもと、八重洲中央口から改札内にある飲食店街「グランスタダイニング」まで歩き、実力を試した。
アプリを立ち上げると、スマホ画面の駅構内の地図上に青色の印が表示される。これが現在地だ。
地図の下には駅構内にある出口や改札名、商業施設名の一覧が約60カ所表示される。これを左右に指を滑らせて目的地を選ぶ。するとすぐ地図上にルートが表示される。ここまではカーナビゲーションシステムやほかの地図アプリなどと大差はない。スマホを見ながら目的地に向けて進もうと歩き始めた。
■歩きスマホ防ぐ工夫
「『歩きスマホ』はダメですよ」
JR東日本研究開発センターの林寛子研究員が即座に記者を注意した。確かに最近スマホ画面を見ながら歩き、他人とぶつかったり、線路に転落したりする事故が増えている。しかしスマホで道案内することをうたっているのに、どうやって進めばいいというのか。
東日本旅客鉄道、東京駅、スマートフォン、アプリ
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