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【主張】
STAP検証 理研はなお核心の究明を
理化学研究所は、STAP細胞の検証実験の結果を発表した。
小保方晴子研究員と理研チームがそれぞれ実施した実験では「STAP現象の再現には至らなかった」という。来年3月までの予定だった検証実験は打ち切る。また、小保方氏から提出された退職願を理研が認めたことも明らかにした。
小保方氏らが英科学誌「ネイチャー」に発表したSTAP論文は7月に撤回された。科学の世界ではすでに存在しないSTAP細胞の有無を、1500万円の研究費を投じて調べたことになる。しかし、STAP細胞が「ある」か「ない」かの答えは完全には出せなかった。検証を続ける意味はないと判断したのは当然だ。
理研は、これでSTAP問題を幕引きにしてはならない。