【北京・井出晋平】訪中している日本国際貿易促進協会会長の河野洋平元衆院議長は１９日、北京の人民大会堂で、中国の国政助言機関である中国人民政治協商会議（政協）の兪正声主席（中国共産党序列４位）と会談した。兪主席は「来年は抗日戦争勝利７０周年。日本が歴史問題でどのような態度をとるか、中国人民は注視している」と話し、安倍政権をけん制した。

　会談で兪主席は、河野氏が官房長官時代に出した従軍慰安婦問題に関する「河野談話」や、過去の植民地支配や侵略を謝罪した「村山談話」を尊重するよう改めて求めた。河野氏は「日本の政治は、強硬になると見る向きもあるが、従来より慎重な政治が行われると思う」と述べた。