小渕前経産相:捜索時、関係先パソコンHD壊されていた
毎日新聞 2014年12月19日 21時30分(最終更新 12月20日 01時27分)
小渕優子前経済産業相の関連政治団体を巡る政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部が10月に小渕氏の関係先に家宅捜索に入る以前に、関係先にあったパソコンのハードディスク(HD)が壊されていたことが、関係者への取材で分かった。特捜部は、HDが壊された経緯や、記録内容などについて慎重に確認しているとみられる。
特捜部は10月30日以降、群馬県内の小渕氏の地元事務所や、元秘書で前群馬県中之条町長の折田謙一郎氏(66)の自宅、役場の町長室などを捜索し、会計書類などを押収した。この際、一部のパソコンのHDは電気ドリルで穴が開けられた状態で見つかった。小渕氏側は特捜部に「不要になったパソコンのHDに穴を開けた」と説明しているという。
小渕氏の関連政治団体を巡っては、後援会が支援者向けに開いた観劇会の収支が大きく食い違っていることが明らかになっている。政治資金収支報告書では2009〜13年の5年間で、支出が収入を5000万円以上上回って記載されている。
小渕氏の事務所は「捜査に真摯(しんし)に協力しており、証拠隠滅の事実は一切ない」とコメントしている。