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中国序列4位 歴史問題で安倍政権をけん制12月20日 1時11分
中国共産党の最高指導部の1人で全国政治協商会議の兪正声主席が、河野洋平元衆議院議長と会談し「抗日戦争の勝利から70年となる来年、日本が歴史問題でどういう態度をとるのか、中国の国民は注視している」と述べ、歴史問題で安倍政権をけん制したものとみられます。
兪正声主席と北京を訪れた河野元議長の会談は19日午後、人民大会堂で行われました。
日本側の同席者によりますと、冒頭、兪主席はいわゆる河野談話と村山談話に言及し「2つの談話は日本の歴史問題における態度をはっきりさせ、中国の国民に深い印象を残した」と評価しました。
そのうえで、先の日中首脳会談に先立って日中両政府が発表した両国の関係改善に向けた合意文書について触れ、「4項目の合意は関係改善の基礎であり、これからの両国関係が積極的に発展できるかどうかは両国がこの合意をしっかり守り、改善のプロセスを進められるかどうかにかかっている。抗日戦争の勝利から70年となる来年、日本が歴史問題でどういう態度をとるのか、中国の国民は注視している」と述べました。
これに対し、河野氏は「ここで思い切って日中経済協力を政策的にも強く進めることが日本の世論にも大きなよい影響を与えるのではないか」と述べました。
中国側としては、共産党の序列4位の兪主席が河野談話を発表した河野氏との会談に応じることにより、歴史問題で安倍政権をけん制したものとみられます。