牛乳の店頭価格が来春から値上がりする公算が大きくなった。乳業大手が、原料の生乳を仕入れる価格が4月から1リットルあたり3円上がるためだ。円安を背景に、牛のえさ代が高くなっていることも一因だ。

 明治と森永乳業、雪印メグミルクの乳業大手3社は19日までに、生乳の仕入れ値の値上げで、関東の生産者でつくる関東生乳販売農業協同組合連合会と合意した。3社は取材に「対応策を検討する」としている。

 輸入穀物を使う配合飼料の10月の価格は、1トンあたり6万6千円。2012年度平均より1割高い。

 業界団体によると、生乳価格が昨年10月に5円値上がりした際、牛乳1リットルの店頭価格は、その前後半年で174円から181円に値上がりした。生乳価格が09年3月に10円値上がりした前後半年では、牛乳の店頭価格は172円から181円に上がった。(下山祐治)