Updated: Tokyo  2014/12/19 00:16  |  New York  2014/12/18 10:16  |  London  2014/12/18 15:16
 

ソニーがザ・インタビューの25日公開中止-上映見合わせ相次ぐ

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  (ブルームバーグ):ソニー・ピクチャーズエンタテインメン トは、 北朝鮮の金正恩第1書記の暗殺計画を題材にしたコメディー映画「ザ・インタビュー」について、 25日に公開する計画を中止した。同社のコンピューターにサイバー攻撃を行ったハッカーが、テロの可能性をほのめかす脅迫をネットに書き込み、上映を見合わせる劇場が相次いだ。

ソニーは電子メールで配布した発表文で、「25日に劇場で初公開する計画を実行しないことを決定した。われわれのパートナーの決定を尊重するとともにこれを理解し、映画ファンや社員の安全を最優先に考える彼らの関心をわれわれも完全に共有する」と説明した。

ソニーのコンピューターに侵入したハッカー集団が、2001年9月11日の米同時テロに言及し、「ザ・インタビュー」を上映する映画館でのテロ実行をほのめかす脅迫をネットに書き込んだことで、米主要興行チェーンは上映を見合わせると発表していた。

ソニー・ピクチャーズは、北朝鮮の金第1書記の暗殺計画を扱ったザ・インタビューの公開に動くというリスクを冒した結果、同国との関係が指摘されるハッカー集団の攻撃と脅迫に最終的に屈することになった。コンピューターに侵入したハッカーは、同社の電子メールや社員の給料、健康記録など何千件もの内部文書を外部に流出させた。上映館でのテロをほのめかす脅迫を受けて、同社はザ・インタビューの上映を契約を盾に強制するつもりはないと興行側に伝えていた。

米興行2位のAMCエンターテインメント・ホールディングスと同4位のカーマイク・シネマズ 、カナダのシネプレックスは17日、ザ・インタビューを上映しないと発表。公に発言する権限がないことを理由に事情に詳しい関係者が匿名を条件に語ったところでは、米興行1位のリーガル・エンターテインメント・グループと3位のシネマーク・ホールディングスも上映を取りやめた。

ブッシュ前政権で国土安全保障・テロ対策担当の大統領顧問を務めたフランシス・タウンゼント氏は、ソニーが圧力に屈して上映を取りやめたことをフォーラムで批判し、「悪しき前例になると思う。1回限りで終わらず、再びこのような目に遭うだろう」と語った。

原題:Sony Cancels Release of ‘The Interview’ as Theaters Back Out (1)(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ロサンゼルス Lucas Shaw lshaw31@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Anthony Palazzo apalazzo@bloomberg.net Rob Golum, Andrew Pollack

更新日時: 2014/12/18 11:07 JST

 
 
 
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