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 STAP細胞はあるのかないのかを確かめてきた検証実験の最終報告が19日、発表される。期限を大幅に前倒しして打ち切ったのはなぜか。STAP細胞とされたものの正体は何なのか。これまで存在の可能性を捨てなかった理研がどう説明するかが注目される。

 理研はSTAP細胞の存在を確認するため、二つの検証実験を同時並行で進める異例の態勢で取り組んできた。ひとつは、論文の筆頭著者の小保方晴子研究員が実施するもので11月末が期限。もうひとつは共著者の丹羽仁史チームリーダーらが実施する来年3月末が期限のものだ。両方をまとめて打ち切る。

 理研は当初、研究不正が認定された小保方氏による検証実験には否定的だった。しかし、外部有識者でつくる理研の改革委員会が6月に出した提言に「小保方氏自身によるSTAP現象の再現実験」が盛り込まれた。背景には「小保方氏本人にあきらめてもらう必要がある」との意図があったとされる。下村博文文部科学相も小保方氏の参加の必要性に言及した。