【12月18日 AFP】17日に発表された米・キューバ関係の改善に向けた画期的な進展において、ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王は、重要な役割を果たした。今回の手柄は、その人柄と人気で国際舞台において強い影響力を持つ人物となった法王が成し遂げた数々の功績の一つだ。

 歴史的な政策転換のニュースが世界をかけめぐるにつれ、かつて一触即発の核戦争の危機に陥るまで敵対し続けていた資本主義大国と共産主義小国の仲介を果たしたバチカン(ローマ法王庁)の役割が浮き彫りになってきた。

 世界で12億の信者を擁するカトリック教会の指導者として18か月前に就任したばかりのフランシスコ法王は、ベルリンの壁(Berlin Wall)崩落で重要な役割を果たした故ヨハネ・パウロ2世(John Paul II)以来の快挙を成し遂げた。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領とキューバのラウル・カストロ(Raul Castro)議長に祝辞を述べたフランシスコ法王は、今年10月に「デリケートな問題に関する建設的対話を促し、その結果、両者が受け入れ可能な解決をもたらした」ことを明らかにした。

 バチカンは声明で、法王はかつての敵国同士の新たな一章の幕開けを支援し続けると表明。フランシスコ法王の下でバチカンが外交政策における新たな勢いを得ていることを、改めて示した。

 南米アルゼンチン出身で、自由な資本主義に批判的な立場を取ってきたフランシスコ法王は、キューバ国民から話の通じる人間として受け止められていた。同時に米国も、キューバでの民主主義促進におけるバチカンの長期にわたる努力のおかげで、法王に大きな信頼を寄せていた。

 大衆からの人気と、移民問題や社会的不公正といった問題への立場を積極的に示す姿勢により、フランシスコ法王は、世界の指導者らが耳を傾ける存在となった。

 フランシスコ法王のスタイルは、母国ポーランドや旧ソ連構成国における共産主義の原則と実践に対する敵意を隠そうとせず、はるかにはっきりと政治的意見を表明していたヨハネ・パウロ2世とは異なっている。フランシスコ法王は自分が一人の聖職者にすぎないと主張するのを好み、政治よりも精神的な面を絶えず強調している。